宮本慎也氏、オリンピックの経験を語る~東京富士大学公開講座

東京富士大学は、9月13日、同校本館1階メディアホールで、公開講座「2020TOKYOへ向け イベントパワーで日本を元気に!」を開催、宮本慎也氏がゲスト登壇した。

宮本慎也氏は、二部構成で展開した公開講座の第一部にゲストとして登場。プロ野球選手として、また、野球“長嶋ジャパン”キャプテンとしてアテネオリンピック(銅メダル)、そして北京オリンピックに出場した経験をもとに、約60分間にわたって野球、キャプテン、オリンピックに関する思いを語った。

宮本氏は、小学校3年生のときに少年野球チームに入り、高校は名門PL学園へと進んでいるが、その時点でプロへの転向までは考えなかったという。ただ、「高校3年のとき、僕が大学4年時に行なわれるバルセロナオリンピックから野球が正式種目になることが決まったんです。大学へ行って、オリンピックに出場したいという夢をもっていましたね」と、オリンピック出場への思いを高校時代にもっていたことを明かした。

実際にオリンピックに出場したのは、2004年のアテネ大会。初めて全選手をプロ選手のみで構成する代表チームの編制で、その一員となる。全員が負けたら帰れないというプレッシャーのなか、キャプテンという重責も担った。当初監督に起用された長嶋茂雄さんの提案で、ユニフォームの襟裏にも日の丸がつけられ、文字通り「日の丸を背負う形で大会に臨んだ」と振り返る。アテネ大会では銅メダルを獲得。その後、2008年の北京大会も出場し、星野監督から「オリンピックがわかっている」と再びキャプテンに任命された。

さいごに、2020年の東京オリンピックで野球が正式種目となるかどうかはこれからだが、選ばれた選手に贈りたい言葉は、との質問に宮本氏は「日本を好きになってほしい。代表になったとき、自分も『日本ってどういう国なんだろう』と考えさせられました。日本を代表するということで、野球だけでなくみんなの思いを背負っていくものだから、やはり日本のことを好きであるという気持ちは大切。日の丸を背負うってことを感じれば、よいパフォーマンスを出せるのではないでしょうか」と結んだ。

公開講座は、東京富士大学が、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会と提携協定を締結したことを受け※、イベントプロデュース学科で今年秋学期から「イベント特講:オリンピック学」を開講することを記念し、そのキックオフ講座として一般に向けて開催したもの。

その後、第二部では、「イベント特講:オリンピック学」で登壇する講師陣から、講座内容についての説明が行なわれた。

※組織委員会では、大学と連携することで、大学の特色を活かしてオリンピック教育(オリンピックを題材とし、世界に広がる多様な価値を学ぶこと)の推進をし、2020年の大会成功を目指している。現在、提携協定を結ぶ大学は東京富士大学を含め552校。6月23日に行なわれた締結式には同校のイベント社会工学研究所事務局長の大山利栄氏が代表として参加している。

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