増上寺を舞台に、デザインイベントを開催~「Any Tokyo(エニートーキョー)」

10月25日から11月3日まで、東京・港区の増上寺で「Any Tokyo(エニートーキョー)」が開催される。

「Any Tokyo」は、昨年青山で第1回目をスタートさせたデザインイベント。今年は規模を拡大し、国の重要文化財である増上寺の光摂殿に舞台を移して行なわれる。

プロダクト、ファッション、インテリア、建築、ロボティクスなど、暮らしにイノベーションを起こすさまざまなモノやコトが集まる「Any Tokyo」の今回のテーマは「NEXT FIELD/新たな場所」。すでに生産がはじまっているプロダクツから、実践間近のプロトタイプ、インスピレーションが感じられる芸術作品まで20組の展示が発表される。

主催するエニートーキョー実行委員会でコーディネートを手がける青木昭夫さんは増上寺を会場にしたことについて、「街中も候補にあがっていたが、現在の文化発信の場としてふさわしい場所だった」とし、徳川家の菩提寺として600年の歴史があること、浮世絵や彫刻など、寺は昔から芸術を下支えしてきた存在であること、また近年、増上寺では文化発信に理解が深くイベント活用に協力的だったことが理由だと説明する。

また青木さんは「美しいモノ、きれいなモノは溢れているが、特に新しいチャレンジをしているモノを紹介したい」と、今回も“これからのデザイン”であることをベースに、心に響く、今までにない、デザインが集まっていると話す。デザインイベントではインテリアが中心となることが多いが、「Any Tokyo」にはデジタルデバイスやサイエンスなど、ライフスタイルやデザインの幅もジャンルはボーダレスになっていることが特徴。デザイナーらのつながりを重視しており、クロスオーバーしていくことを意識したキュレーションとなっている。

入場は無料で、時間は11時から20時まで。その他、詳細はwebサイトhttp://anytokyo.com/2014/へ。

 

【ピックアップ】

16Labと田子學が出展しているのは、指輪型ウェアラブル コンピューティングデバイス「OZON」。画面はなくとも、指で空中で文字を書くと認識できるジェスチャーを読み取る機能やメール受信時や目的地への到着 を振動で知らせてくれる機能、高度セキュリティの実装で鍵としての役割を果たす機能、またおさいふ機能の4つを備える。「現在は4つの機能ですが、組み合 わせることで可能性はまだまだ広がる。画面に縛られたものから切り離すだけで新たな世界が生まれる」と田子學氏は説明する。
2014年末に開発者向けに予約販売を予定しており、市場に出回るのは早くとも来夏とのこと。会期中は簡単なデモが実施され、インスタレーションの演出表現と合わせて少し先の未来の世界を体感することができる。