[対談]光がもたらすディスプレイ演出の新たな可能性〜 LED ファブリックフレームのこれから③

 

EuroShop 2017
- EuroShop 2017の開催が近付いてきましたね

犬飼 2011年展と2014年展を比べたときに、3年の間で我々が展示しているホールは全部ファブリックに変わっていたことに驚きました。「え?こんなにファブリックやってんの?」と。前回オクタノルムとはたまたま隣のブースでしたが、オクタノルムが本気でファブリックやったなというブースを作ったから、ヨーロッパでも話題になりましたね。

 

瀬戸 そうですね。天井吊りも壁面も全部ファブリックでした。今回はEuroShop のエリア分けも一新していますね。出展企業2,200社という巨大な展示会ですから、とても楽しみです。

 

犬飼 前回展では、日本からもディスプレイ会社のキーマンが何人もベストシステムズのブースに訪れ、たくさん質問され、僕もたくさん喋りました。「あ、じゃあこれ日本帰ったらみんなLED ファブリックフレーム始めるのかな」と思い期待していましたが、結局みんなやらないんですよ。

 

瀬戸 展示会あるあるですよね。ただ、今回展は良いタイミングだと思います。オリンピック2020年に向けて、新製品への投資を念頭に置いているイベント会社は多いです。次々回のEuroShop は2020年ですから、オリンピックには間に合わない。もし新しい部材に投資するのであれば、この機会に思い切って前進して欲しいなという思いはあります。

 

犬飼 店舗施設も現在はオリンピックに向け、頻繁に改装・新規店舗オープンを行なっているので、そういった意味でも、これから4年の間にチャンスは大きいと思いますね。あとこれは僕の個人的な感想ですけど、僕が昔ディスプレイ業界で働いていた頃と比べて、日本の展示会はあまり変わってないですよ。ただ、ファブリックが入ってきたら「なんか違う!」ってなると思いますよ。

 

瀬戸 日本は島国なので、海外のものが見えづらく、入りづらい。ヨーロッパは陸続きなのでトレンドが流れやすい。日本では誰かがはじめないと普及しないから、EuroShop に行かれる方には是非新しい製品やアイデアを持ち帰って日本で積極的に導入してほしいですね。LED ファブリックフレームは日本ではまだ認知度は低いですがとても良い製品です。世界中で普及していて、日本だけ普及しないというのはありえない。そういった意味でも今後間違いなくトレンドになっていくと思いますし、我々も引き続き普及活動をしていきたい。店舗施設をはじめ、展示会やイベント業界全体にファブリックを浸透させたいですね。

 

-ありがとうございました。

EventBiz Vol.5より抜粋)

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(注釈)

○ LED ファブリックフレーム
LED・布メディア・アルミフレームなどで構成されるディスプレイ什器。四辺にシリコンゴムを縫製した布メディアを、テンションをかけながらアルミフレームの溝にはめ込む。内照式LED で独特の雰囲気をつくり、高級感を演出する。

○パンズ
ポータブルディスプレイを多数扱うベストシステムズ(オーストリア・ウィーン)と提携し、品質にこだわった「マルチフレーム」シリーズなどを展開。

○オクタノルムジャパン
ドイツ・オクタノルムの日本法人。「オクタルミナ」を展開し、既存のオクタノルム製品と組み合わせることでさまざまな演出を可能にする。

○ EuroShop 2017
2017年3月5日~9日、ドイツ・デュッセルドルフで行なわれる。前回展は出展者数2,226社、来場者数は10万9,000人にのぼった。