渡航スタッフは統括、デザイン、コンテンツ制作、設置エンジニア2名、システム技術1名、代表という7名体制。これに社外の海外対応コンサルタント3名、輸送担当1名、ブース製作2名が加わる。
ブース設計そのものは普段の仕事の延長だから、それほどの大仕事ではないが、なにせ勝手を知らない外国での作業となるため、あらゆるトラブルに対処できるよう、余裕をもって施工できる図面を描く。悩むのは製品に映し出す映像=コンテンツである。
映像と音響、照明が複雑に融合するコンテンツは、出品物である「イメージメッシュ」や「KAPAS?U」といった機材の特色とパフォーマンスを知り尽くした専門スタッフが担当。もちろん自社のスタッフである。
しかし、もともと私たちの製品と仕事は、アーティストや選手、クルマなどをカッコよく見せるための引き立て役であり、今回のように製品自身が主役となることはない。一応、毎年実施する内覧会で、同じシチュエーションは経験しているが、同じやり方が通用するのか。この問いかけの答えを見つけるために、制作スタッフは武器である“経験”を一度壊して、アメリカ向けにこれを組み直す方法を採った。どうすればこの製品が最もカッコよく見えるのか−−。未知の世界での表現、内覧会のときよりも制約度の高いブースデザインとの連携、時間との戦い、社運をかけた挑戦…。多くのプレッシャーのなかでスタッフは深夜まで延々と話し合っていた。朝までやったという話も聞いた。私自身も、間に合うのか不安なくらい頭で考えている時間が長かった。 |