サクラの経営コンセプトをひと言で表すなら「環境とコストの徹底追及」と言える。ブースづくりはオクタノルムやマキシマライトを中心としたリユース資材の利用がメインで、必要に応じて木工造作も対応している。そして、これらディスプレイシステムの特色を活かした独自のサービス態勢で強い競争力を発揮、「ゴミ出さずに安く仕上げるサクラ」というクライアントの評価を獲得している。しかし、システム部材を繰り返し使うだけでは他社との差別化は難しいし値段競争にも限度はある。それでも安さを評価されながら、しっかり利益を獲得しているのはなぜか。そこには、サクラならではの業務管理体制と、事業展開のコンセプトをクライアントにわかりやすいキャッチフレーズで表現するプロモーションのうまさがある。
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そのひとつが「SRDS2」(Sakura Reusable Display System)。
文字どおり、展示会ブースの再利用システムを意味し、地球にやさしいブースづくりとトータルコストの大幅削減を提唱している。さらに「SRDS2」は商標として登録されており、サクラ独自の“ブランド”として売り出しているのである。
もちろん、システムディスプレイによるブースの再構築、その結果としてのゴミやコストの削減は、いまや特別なことではない。これを20年以上も前からクライアントへのサービス態勢としてビジネスモデル化し、経験に改良を重ねながら試行錯誤を繰り返し、実績を積むなかでブランドとして確立したところに、サクラの強みがある。
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もうひとつのコンセプトキャッチフレーズが「安・速・良・安」である。
それぞれの文字は、◇よりローコストで(安/Save Cost)◇スピーディな対応(速/Save Time)◇良質と(良/Good Quality)◇安心を届ける(安/Satisfaction)を表している。どの業界にも通じるビジネスの基本事項でもあるが、ここまで端的に、前面に押し出すことで、サクラがクライアントに訴求したいことがクライアントにストレートに伝わり、そのイメージは固定化される。
「SRDS2」がモノを中心としたインフラの準備態勢だとすれば、「安・速・良・安」はブースづくりに限らず、すべてのサービスに対してサクラのスタッフに脈々と流れている仕事の精神と言える。つまり、「SRDS2」と「安・速・良・安」という、たった2つのキャッチフレーズで、サクラはハード、ソフト両面における自社のすべてを表現しているのだ。
もちろん、キャッチフレーズはクライアントへの印象的なメッセージとなるが、それはシンボル以上のものではない。サクラにとってはプロモーションの一手段であり、スタッフをつなぐコトバに過ぎない。当然、このキャッチフレーズを裏付けるだけの施設や設備、組織体制、これらを最大限に活用するための管理・運営体制が敷かれていて、はじめて活きてくるものなのである。
サクラは基礎装飾にして4,000小間を施工できるだけのシステム部材を所有している。そしてその大半は奈良県の中東部に位置する、吉野郡東吉野村という山間地域の工場にストックしている。大阪市内のサクラ本社からでも車で1時間半はかかる田舎町だが、その分、土地代は都市部と比較にならいほど安い。また、戦後に林業が栄えた地域でもあり、物流関連のインフラがしっかり整備されているのが特徴だ。ここに保管・製造拠点を設けたのには合理的な理由がある。
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サクラの事業展開コンセプト「SRDS2」と「安・速・良・安」。ロゴマークも明快で、クライアントにサクラのオリジナル性と精神が印象的に伝わる。
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第3工場の屋根では、シャープ製のソーラーシステムが稼働。NEDOとの共同研究事業による太陽光発電で、電気の自給自足を実現するとともに、あまった電気は電力会社に売るシステムとなっている。
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