【連載】営業活動を成功させ、安定的な売上を創出         ==第3回== 営業の仕組化:成功事例から学ぶ

【好評連載】営業活動を成功させ、安定的な売上を創出

~約500社の営業コンサルティング実績から成功法則を伝授~
(株)スリーシーズ 代表取締役 畑中康彦氏

◆第3回 営業の仕組化:成功事例から学ぶ

株式会社スリーシーズ 代表取締役の畑中康彦です。
第3回目のコラムは、「営業の仕組化:成功事例から学ぶ」についてです。

前回のコラムで、営業の仕組化の概念的な部分を書きました。
今回は、営業の仕組化に成功され、顧客数を順調に伸ばされている弊社のお客様事例です。

2007年に創業され、クラウド名刺管理サービスの分野においては、シェアNO.1となっているSansan(株)。現在では、2000社以上の企業が導入するお馴染みのツールとなっています。

弊社が営業の仕組化をお手伝いし始めたのは2010年のころ。
導入社数が200社を超え、営業組織を増員し、経営層から営業組織に営業業務が移管されるタイミングでした。

営業の仕組化を成功に導いた要因は、大きく3点に整理できます。

 【ポイント1】組織化

早い段階から、マーケティング組織と営業組織に役割意識と数字責任を持たせ、各組織が独自に成長を遂げる組織作りを行ないました。
マーケティング組織は、リードジェネレーション(リード獲得)とリードナーチャリング(育成、アポ獲得)を行うこと。
営業組織は、受注活動に特化。アップセルやクロスセルは、運用組織と協働で動かしていく。
という明確な役割分担がされております。

【ポイント2】可視化

営業組織の受注活動における、受注プロセス、受注方法、商談の際に使用されるツールなど
全てが可視化され標準化されています。

受注率の高い営業メンバーの営業方法が常に開示されており、受注率の高いメンバーの進め方や伝え方が、新人メンバーにも共有されているのです。
もちろん、個々の営業スキルを高めるための営業トレーニングも日々行われており、戦力の底上げが常に意識されているのです。

 【ポイント3】効率化

営業というと、何度も営業メンバーが足を運び、その情熱と熱意で受注!というイメージがあるかもしれません。
Sansanは、商談するためにお客さまの所に「お伺いする」という常識を見直しました。

オンラインセールスの仕組みを導入し、初回の商談や首都圏以外の企業とはオンラインを介して商談を行なっています。
これにより、1日3件程だった商談が、最大7件まで増え効率化が図れました。
また、オフィスの一角のブースを使ってオンライン商談を行うため、今までブラックボックス化されていた商談内容が全て公開されることになり、上長が営業指導をしやすくなる効果も生まれたのです。


営業の仕組化が効果を発揮するのは、サービスそのものに価値があることが前提となります。
Sansan(株)様は、商品力の強化と営業の仕組化の両面を経営的な重要事項と捉え、改善を重ねることにより、多くの顧客から支持されております。
<アーカイブス>
==第1回==  問題を特定し、一つずつ改善を
==第2回==  営業を仕組化する

 

 

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プロフィール

畑中 康彦 (株)スリーシーズ代表取締役/ 顧客開拓研究家

慶応義塾大学法学部卒。
1999年リードエグジビションジャパン株式会社入社。IT系の国際見本市のプロデューサーとして、企画営業・来場者動員に従事。
2003年に営業コンサルティング分野で唯一の上場会社である、株式会社セレブリックスに入社。コンサルティング事業本部統括マネージャーとして、100社を超える顧客開拓プロジェクトを指揮。顧客3倍増など数々のプロジェクトで成功を収める。
2010年、営業ツール制作を軸とした「営業の仕組化」支援を行なう(株)スリーシーズを設立し、代表取締役に就任。
「営業の仕組化/標準化」「営業力の強化」「リードの育成」などのテーマで日々、クライアント企業に対して具体的な営業支援を提供している。

株式会社スリーシーズ http://www.salestool.jp/