海外展示会(ISE・InfoComm)視察ツアー報告会
~日本映像機材レンタル協会(JVRA)~

日本映像機材レンタル協会(JVRA)は7月22日、ホテルイースト21東京で「平成28年度業務担当責任者会議」を開催し、同協会に属する全国のレンタル企業から、イベントなどの現場で映像機器を設置・操作する実務者が一堂に会した。シーマ常務取締役の石丸隆氏がコーディネーターとなり、今年のJVRA 視察ツアー 2016(ISE・InfoComm)に参加した3名をパネリストに迎え、視察ツアーの報告会をパネルディスカッションで行なった。そこで、それぞれが視察ツアーで感じたことをエピソード事例も含めてまとめ、紹介する。

  ISE…Integrated  Systems Europe

今回の視察目的:最新 AVC 関連商材の今後の需要動向と情報収集

-ISE と InfoComm から 最近の動向を探る-

●プロジェクター

石丸  最初に、プロジェクターやその周辺の動向についてですが、ソニーやパナソニックのブースもそうでしたが、中型機や大型機のプロジェクターに超短焦点レンズがよく付くようになってきましたね。

【写真α】ソニーブース
ソニーブース

西  ソニーのブースは天井面に四角のパネルが凄い枚数で天井に吊ってあり、プロジェクターがその横に宙吊りになっているという感じでした。ブースの天井のほとんどがこの四角いパネルで埋まっているため、プロジェクターが“どこにあるの?”と言う設置方法になるので、非常に面白い演出効果があるなと思うと同時に、アイディア次第で展示の方法は大きく変わると感じました。

【写真β】パナソニックステージ内設置型
パナソニックブース

 パナソニックは、ステージの中に超短焦点レンズを付けた大型プロジェクターが埋め込められているブースになっていましたが、最初に見たときに“床の開口部にダンサーが落ちたらどうしよう”という心配をしました。実際に多く のブースの超短焦点を見て、投影面が風で揺れやすいスクリーン、布などを使った場合、超短焦点レンズだとすごい波をうってしまうので、私としては提案時の注意が必要だと思いました。

石丸  なるほど。ちなみにレンタル機材の扱いをしていて超短焦点レンズはよく使われますか。

松沢  私の感想としては、超短焦点レンズをレンタル品として持っている会社さんはまだ少ないです。レンタルではまだそこまで普及していないと思いますし、実際にみなさんも探すのは大変なのではないでしょうか。私たちも超短焦点は小型のタイプのプロジェクターは持っていますが、大型のところまではまだ手が出せていません。

 

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