【座談会】イベント・ステージ業界で活躍する女性たちの仕事(3)

日本映像機材レンタル協会 & ピーオーピー合同企画 座談会 第5回

岡田 私は特にこの業界に入りたいという希望があったわけではなく、はじめは株主総会をクライアントに直に提案するための女性営業として採用され、会社としての新たな取り組みということでまずはひたすら電話営業を行なっていました。次に展示会やセミナーを行なっている部署に異動し、現在はもっと幅広い業務を行なう部署にいます。今まで知らなかったことを知ることができたり、私自身がミーハーな部分もあるので芸能人に会えたり華やかな現場へ行けることが魅力で、またひとつの仕事をやり終えたときの達成感は、ほかではなかなか味わえないかなと思います。


菅原
 もともと映像にそんなに興味はなく、たまたま学校の先輩がシーマに入社していたことから軽い気持ちでこの業界に入ったのがきっかけです。とはいえ、意外にも入ってみたら自分に合っていて、面白いなと思っているうちにあっという間に10年経ってしまいました(笑)。急な要求に対応ができ、さまざまなアクシデントを乗り越え、無事に現場が終わったときの達成感をまた味わいたくてがんばれるのだと思います。

 

馬渡 イベントの裏方って面白そうだな、という軽い気持ちでこの業界に入りました。体を動かすことが好きで、ずっと社内で座っているOLは自分には向かないなと(笑)。光和は営業と現場が完全に分かれているのですが、若い現場の子にはお願いしない、みたいなちょっと意固地な営業の方が昔いて、その方に「お願いします」と言われたくて、見返したくてがんばっていましたが、言ってもらう前にその方は退職されてしまいました。みなさんのおっしゃるように現場の終わった達成感は何ものにも変えられないし、来場者の方々が喜んでいる姿を見たときに、この仕事をやっていてよかったなあ、と心から思います。

今の仕事を大切に、そしてさらなる飛躍を

-将来の目標について教えてください。

 岡田 今、花形と言われている営業の部署にいるので、将来一人前の営業マンとして、大きな仕事をしてみたいです。直近の目標としては、スクリーンの多面シームレス※1や、アンコールシステム※2を使用した現場をやってみたいです。今、自分の周りが結婚・出産ラッシュになってきていているので、そういう幸せもいいと思うけれど、仕事を充実させる人生も同じくらいいいなと思います。と言ってもやはり理想は家庭と仕事の両立だと思うので、イベント業界でも少しずつでも女性がどちらも頑張れる流れになっていけばいいなと思います。

※1…複数のスクリーンに複数のプロジェクターで投影した際それぞれの継ぎ目をなくし、1面のように見せる技術
※2…BARCO社製のプレゼンテーションスイッチャー

 

←その2  その4→



◆JVR座談会アーカイブス
第1回 ビジュアル空間をつくるプロフェッショナルのシゴト
第2回 ~プロが語る仕事の舞台ウラ
第3回 観客を魅了するステージ演出の舞台ウラ
第4回 日本全国で活躍するJVR協会の仲間たち