
現在「東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2026 LIFE×DESIGN」が東京ビッグサイト西展示棟で開催中だ。商店建築社は今回、商店建築LOUNGEを構え、タイ国政府商務省国際貿易振興局(DITP)との共同企画「商店建築×DITP」展示や公開セミナーを行った。ギフト・ショーは9月4日まで開催。
◆日本とタイをつなぐプロダクトデザイン
ブースでは、日本人建築家3名とタイを拠点とするものづくりメーカーとの協業によるプロダクトを展示した。木製家具や金属加工、植物繊維を用いた編み加工など、多様な素材とアイデアを掛け合わせ、日本とタイのクリエイティビティの融合を目指した企画だ。

HAGISOの宮崎晃吉氏が手がけたのは「NININBAORI(二人羽織)」。完成形をデザイナー1人で決めるのではなく、形ではなく言葉によるプロンプトだけをタイの職人に渡し、作り手が自らの技術や感覚で読み替えながら手を動かす手法だ。会場には、廃棄されたファンガードを職人が編んで覆ったランプシェード、古いアルミパイプ椅子のフレームを編み直した椅子、大正時代の建物に残っていた襖を支持体に編んだ衝立が展示された。

須藤剛建築設計事務所の須藤剛氏は、タイでチーク家具を手がけるDeesawat Industries社と組んだ。同社の工場に大量に残る不揃いな端材を束ねてつくった折りたたみスツール「leftover」。一つひとつは頼りない部材でも、重なり支え合うことで座るための強度が生まれる。均質な品質を求めるのではなく、不揃いなものを不揃いなまま活かす発想だという。

ウミネコアーキの若林拓哉氏が手掛けたのは「Tamarind Chair」というアルミパイプのフレームにラタンを通した椅子。ラタンのしなやかさをアルミの強度が支え、アルミの無機質な手触りにラタンが柔らかさを添える。硬い殻の中に柔らかい中身が詰まった姿を、タイ料理に欠かせない果実タマリンドになぞらえて名付けられた。
◆展示会ブースにおける「集客の極意」

2日11時から「展示会ブースにおける『集客の極意』」と題したセミナーが開かれた。聞き手は商店建築社の塩田健一氏(月刊商店建築編集長)、ゲストは展示会ブースのデザイン事務所・SUPER PENGUINの竹村尚久氏。竹村氏は、福井や石川、香川など各地の集合ブースを手掛ける、集客できる展示会ブースづくりの専門家だ。セミナーが始まった時点で椅子の多くは埋まっており、中盤には通路側に椅子が足され、立ち見も出た。
竹村氏がまず指摘したのは「何を扱っているブースか伝わらない」という単純だが多くの出展者が陥る失敗だ。出展者にとってはごく当たり前であっても、初めてブース前を通る来場者には未知の情報でしかない。展示台は奥の壁際ではなく通路際に置くこと、商品配置ではなく来場者の動線からレイアウトを組み立てることの重要性を説いた。

また、壁面グラフィックの文字の高さと抽象度の関係についても語った。来場者がブースの前を通り過ぎる時間はほんの一瞬。だからこそ遠くから見える高い位置には「何を扱う会社か」がひと目で分かる大きな文字を、低い位置には近付いた人向けの具体的な説明を配置する。「上へ行くほど抽象的で大きく、下へ行くほど具体的で小さく」が原則だという。
このほかにもパッケージの見せ方やスタッフの立ち位置など、すぐに使えるノウハウが次々と語られ、1時間のセミナーは終了した。本日9月3日、16時から同会場で、建築設計およびインテリアデザイナー向けセミナーを実施する予定だ。参加費は無料。











