
(※本記事は新聞「見本市展示会通信」(2026年8月1日号)に掲載された内容です)
――新社長就任から数カ月。現在の手応えはいかがですか
資本提携の当初は、社員の皆さんも『これからどうなるのだろう』と思っていた部分があったと思います。今は日々コミュニケーションを図る中で、会社として進む方向が少しずつ共有され、社員一丸となって進めている印象です。
――資本業務提携の狙いを教えてください。
出発点にあったのは事業承継です。
ユニヴィスは、事業承継に悩む中小企業へのコンサルティングを手がけてきました。一方、外部からの助言だけでは、採用や設備投資といった重要な意思決定に最後まで関われない限界も感じていたんです。資本を入れ、経営当事者として会社に向き合うことで、より踏み込んだ挑戦ができると考えました。
銀座サクラヤには約80年の歴史があり、長年培ってきたブランド、顧客との信頼、現場の技術があります。短期的な保有や売却ではなく、長期的に経営へ関わり、一緒に100年企業を目指しています。
――銀座サクラヤの強みは何でしょうか。
長い歴史から生まれたブランドと信頼性です。業界内では老舗として認知され、同業者やお客様から評価していただいています。
長年業務に携わってきたテクニカルや営業のメンバーが、やる気を持って仕事に取り組んでいることも強みです。仕事への姿勢や現場のオペレーションは、変える必要がない部分だと思っています
――提携後は何に取り組んできましたか。
人、機材、顧客の三つが軸に考えています。
まず、銀座、蔵前、枝川の3拠点に分かれていた機能をTOC有明に集約します。営業、テクニカル、本社が分かれ、コミュニケーションを取りづらい面もあったため、1拠点になることで連携を速められると期待しています。
また、今年4月に新卒6人が入社しました。これまでは年間1、2人程度が多かったため、大きな変化です。専門学校へ通いつめて、当社を知らなかった人にも当社を知ってもらい採用につながりました。
若い社員が入り、社内の雰囲気も活気が出ています。まずテクニカル部門で機材や映像機器の使い方を学んでもらい、将来は適性や希望に応じて営業などへの異動も考えています。
これまで営業では、長年のお付き合いがあるお客様からのリピートや定期的な依頼が多く、能動的な営業は多くありませんでした。提携後は、新しい顧客やユニヴィスのクライアント、関係先にも営業しています。既存のお客様にも、新しい機材や使い方を提案する機会を増やし、少しずつ結果も出てきています。
また、これまで慎重になっていた高額・高性能な機材にも投資していきます。顧客のニーズを先取りし、新しい演出を提案するには適切なタイミングでの投資も必要です。
――業務効率化についてはいかがですか。
紙中心だった手続きを電子化して給与明細をアプリ化したり、ホームページにもAIの問い合わせ機能を設けたりするなど、身近な部分からDXを進めています。グループで培ってきた業務効率化のノウハウも生かしていければと考えています。
――イベント業界に入って感じたことはありますか。
競合や同業者との距離が近く、困っている現場があれば互いに助ける文化があることに驚きました。新しい倉庫のレイアウトや機材管理を考える際にも、同業各社を見学し色々と教えていただきました。ノウハウを共有し業界全体で頑張ろうとする点は、この業界ならではだと感じています
――今後、大切にしたいことを教えてください。
信頼を土台に、人材、設備、営業力を徐々に着実に強くしていければ。
社員が働きやすさとやりがいを感じ、お客様に一歩先の提案ができる会社をつくりたいです。まずは創業100年を目指し、銀座サクラヤの良さを次世代へつないでいきます。










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