日本映像機材レンタル協会 & ピーオーピー合同企画 座談会 <第4回> 日本全国で活躍するJVR協会の仲間たち(その1)

日本映像機材レンタル協会 & ピーオーピー合同企画 座談会 第4回


日本全国で活躍するJVR協会の仲間たち(その1)

あらゆるリアル空間の映像シーンで活躍するJVRAのメンバーたち。この組織ならではの誇るべきチカラが、全国ネットワークによる結びつきの堅さだろう。 それぞれの会社が独自の強みをもって、地域と密接に結びつきながら、他地域のメンバーからのシゴトにもしっかり対応し、チームワークで現場を乗り切る。北 海道から沖縄まで、メンバー同士が情報共有やコミュニケーションを図ることで、日本中どこでも同じレベルのビジュアルソリューションを提供できる。今回 は、そんなメンバー同士の結びつきがわかる座談会となりました

【出席者】
(株)光映堂シーエーブイ(札幌) イベントレンタル部主任 永山 大 氏
コセキ(株)(仙台) プロモーションサービス営業部リーダー 渡辺 誓 氏
(株)オプチカル(香川) 営業部部長 髙嶋 哲 氏
(株)新協社(福岡) レンタル営業推進部 営業推進課課長 井上 丈章 氏
オブザーバー:ヒビノ(株)(東京) 業務部 機材センター課長 菊地 利之 氏

司会:中田昌幸(ピーオーピー)

◆機材と現場のことなら、何でもお任せあれ

--まずは自己紹介からはじめましょう。永山さんからお願いします
永山 弊社は昭和14年に開業した「光映堂カメラ店」が起源で、その名の通り、カメラの販売や写真の現像などを商いにしていたそうです。それからフィルム映写機のレンタルをきっかけに、映像・音響機器全般をレンタルするようになりました。いま私の所属する「イベントレンタル部」は、売上からすると全体の3分の1くらい。私の仕事は、現場のオペレーション業務がメインですが、これが専門ということではなく、打ち合わせから営業、制作など何でもやります。いただく仕事は学会、コンベンションが多いです。展示会やイベントもありますが、少ないです。
--永山さんは最初からオペレーターだったのですか
永山 いえ。販売部門の工事担当として入社しました。人とのコミュニケーションが得意ではないからこの仕事を選んだのに・・・だいぶ慣れましたが、いまでも得意ではないです(笑)

--そういう人が多いですね、この業界。機械を相手に入社したつもりでも、やはり人とのつながりがものを言う世界ですから、諦めるしかありません(笑)。では次に、渡辺さんお願いします。


渡辺 
弊社もカメラ店から始まった会社で、いまでも中古カメラや写真用品を扱う店舗は、地元では知られた存在です。写真用品メーカーとのつながりにより、レントゲン用のフィルムを扱うようになったところから、医療機器の販売の割合が多くなり、AV機器販売の派生でレンタル部門ができました。売上構成は、医療関連機器・AV機器販売が圧倒的に多く、私のいるプロモーションサービス営業部は数%程度ではないかと思います。
--とはいえ、コセキさん全社の売り上げは100億を超えるんですよね。ヒビノさんやレイさんと同じくらい。
たしかに、それだけの規模でやっているだけに、東北全土の大学や医療施設などにお世話になっておりますので、レンタル部門は、地元イベント会社のほかにも販売先から派生する案件に対応する準備を整えています。大学と共催してセミナーを開催したり、販売先の大学等の入学式、卒業式を受けたりといった具合に。

--では髙嶋さん、お願いします
髙嶋 弊社は昭和30年に創業し、今年で設立43年目を迎えます。フィルム映写機の販売、メンテナンスから始まりました。現在は、四国全域で映像・音響機器レンタルやメンテナンス、撮影・編集などの映像制作や、学校・コンベンション施設に機材取付などの工事も手掛けています。私の仕事もみなさんと同じで、打ち合わせから見積り、セッティング、オペレーションと何でもありの現場担当ですね。部門別では大きく分けてレンタルと販売が売り上げの8割を占め、その比率は約半分ずつ。修理工事・その他が約2割といった所です。ほかにニッチなところでは、教育ソフトの販売をやっています。学校向けの道徳や交通安全とか、企業向けのコンプライアンスとか、交通違反者講習、悪徳商法、ドラッグ、防災などいろんなテーマのソフトがあります。年度末は駆け込み需要でけっこう売れます。
--こういうの、どこで売ってるんだろうと思っていました。ちなみにレンタルやメンテナンスはどの業種の仕事が多いですか
髙嶋 学会のオペレート業務が中心ということに変わりはありませんが、近年、特に今年に入ってイベント系が増えてますね。イベントが増えるということは景気が良くなっているということ。地元に根ざしているので、小中学校の機器の修理などにも行きます。運動会シーズン前になると、あちこちでスピーカーが壊れてます(笑)
--(笑)。では井上さんお願いします
井上 弊社は16ミリフィルムの販売や、映写機を使って学校に映画などを観せて回っていたのがはじまりだそうです。レンタル部と販売中心の営業部で展開していて、販売は県や市、官公庁といった行政関係や、小中から大学などの学校関係への納入が多いです。レンタル事業は、やはり学会関係が中心ですが、イベントや展示会、セミナーの仕事もコンスタントに入ってきます。また、今期からレンタル営業推進部というのができて、私がその担当社になりました。業務は新規開拓や新規顧客の対応などです。いままで行けなかったところに足を運んで、需要を掘り起こしています。
--どんなイベントがありますか
井上 地元のマスメディアがらみのキャラクターとかショーといったファミリーイベント、企業の周年行事などが多いでしょうか。あと福岡には何と言っても、博多どんたくと山笠という、全国から観光客が集まるお祭りがありますから、この時期は忙しいです。
--福岡はJNTO(日本政府観光局)のコンベンション統計で、全国2位の国際会議開催件数ですからね。福岡市内の仕事だけでもお忙しいでしょう。
井上 弊社は福岡が7割、3割が長崎、鹿児島、熊本といったところでしょうか。福岡市内の仕事は、マリンメッセや国際会議場という市が建設したイベント・コンベンション施設ができて、劇的に変わりました。ただハードができたというのではなく、施設運営者と市、コンベンションビューローがうまく連携してMICEを誘致できているのだと思います。

 

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JVR座談会アーカイブス

第1回 ビジュアル空間をつくるプロフェッショナルのシゴト
第2回 ~プロが語る仕事の舞台ウラ
第3回 観客を魅了するステージ演出の舞台ウラ