<女性座談会>映像演出の世界で輝く女性たち~女性が活躍できる場を目指して

日本映像機材レンタル協会 & ピーオーピー合同企画 座談会 第6回

rogo

イベントなどの演出の一つとして欠かせないものに“映像”がある。音や光と組み合わせ、見る者をさらに非日常の感覚へと誘うためにさまざまな努力をする多くの仕事人たちがいるおかげで、人々を魅了する映像演出は今なお進歩を続ける。機材の搬入から設置、リハーサルに続き本番をこなし撤収まで、何もないスペースに誕生する一つのイベントのはじまりから終わりまで付きそう現場の仕事。そんな過酷な現場にも関わらず、映像演出に魅了されパワフルに活躍する入社2~3年目の若い女性たち4人の素顔に迫った。

(掲載=『EventBiz』Vol.6 より抜粋)

 

-映像業界に入られたきっかけは何ですか。また実際に入ってみてどう感じていますか

 

但木 もともと音楽が好きだったので、音楽系の専門学校へ行き、イベント運営を主に学びました。イベント業界でできることはないかと探した求人サイトで、今まで存在自体知らなかった「映像」の仕事に興味を持ち、イベントの現場で働けるということで応募したのがきっかけです。
この業界に入ってみるとやはり男性が多く、女性だけでは成り立たない仕事だと思いました。その中で、女性でできることをやっていけばよいと言っていただけているので、協力してもらいながらできることをやらせてもらっています。まわりの環境にとても恵まれていると感じています。

 

土屋 私も、はじめから映像を目指していたわけではなく、専門学校では音響を選択し勉強していました。就職活動の際、イベントの裏側に憧れていたことから先生に相談したところ、映像は音もあるからと紹介されたのがきっかけです。映像に特化した学科はなく、通常は音響か照明で、送出系の勉強をできる学科があまりないのが現状です。音の勉強しかしてこなかった私にとって映像の仕事は、音も光も関係しているためほかのセクションとの関わりが多く、世界が拡がったので、改めて映像の世界は面白いと感じています。

 

大高 高校時代に楽器店でアルバイトをしていたころ、街のお祭りやオーディションなどのイベントに裏方のスタッフとしても関わっていたのですが、ひとつのことに熱中してイベントを創り上げていく大人たちが印象的で、自分もイベントを創る仕事がしたいと、音響科に入学しました。在学中からいろいろなアルバイトをしたのですが、どれも長続きしなく、そんな時に、専門学校時代の友人にストロベリーメディアアーツを紹介されたのがきっかけです。イベントの仕事ができるならと応募しましたが、もし今回も続かなかったら地元に帰ろうと考えていました(笑)。ケーブルの種類から始まり、覚えることが沢山あり大変でしたが、その知識の積み重ねが逆に楽しいです。

 

東江 高校時代に地元の沖縄でイベントの企画・運営するというボランティア団体に所属しており、イベントに参加するのも好きだけど創るのはもっと楽しい、という思いがずっとあり、就職活動の際、たまたま大学の求人票で見つけたのが映像センターでした。イベントが好きということに加えて、自分が20代のうちにオリンピックが東京で開催されるという事実に、何かあるのではないか、自分も関わっていきたい、と思い、外国語が得意なため通訳として関わるという選択肢もあったのですが、もう一味違った関わり方ができたらより楽しいのではないかと、映像の世界に入りました。
私は音響などを学んだ訳ではなく、普通の大学で、しかも外国語学部でフランス語を学んでいたので、ゼロからのスタートでした。

 

◆JVR座談会アーカイブス
第1回 ビジュアル空間をつくるプロフェッショナルのシゴト
第2回 ~プロが語る仕事の舞台ウラ
第3回 観客を魅了するステージ演出の舞台ウラ
第4回 日本全国で活躍するJVR協会の仲間たち
【座談会】イベント・ステージ業界で活躍する女性たちの仕事
【パネルディスカッション】海外展示会(ISE・InfoComm)視察ツアー報告会