”イベントのためのイベント”から見る体感・体験ブースの手法

2月に幕張メッセで開催した「第6回ライブ・エンターテイメントEXPO」「第6回イベント総合EXPO」はいわば“イベントのためのイベント”であり、普段は企業のイベント開催をサポートする立場の企業が出展した。そこにはセルフプロデュースというかたちで、イベントを成功へと導くプロならではの集客・演出の工夫が窺えた。

 

ブースそのものが展示品

レンタル映像音響機材を取り揃える映像センターは162㎡のブース面積であるにも関わらず、来場者のほとんどが通路からブース内のようすを見ていた。というのも、メインコンテンツはムービングLEDパネル「 Wing Panel 」とビジュアルモーションコントロールシステム「Kinesys」、LEDビジョンを組み合わせた大型の映像演出であり、ビューポイントは通路のど真ん中。「静」と「動」の2パターンの演出コンセプトで、厳かな会議・学会から華やかなコンサートイベント映像まで、演出機材の持つ対応範囲の広さをアピールし、来場者を集めていた。

 

思わず入りたくなるブース

一方、比較的小規模なブースでも来場者の体験を切り口に集客していたのが博展だ。“イライラ棒ゲーム”と事業スキーム図を組み合わせたブースで、挑戦者がゲームプレイするようすを実況しつつ、自社の事業内容を解説していく仕組みだ。ゲームをクリアしたときには、博展がイベント支援サービスを手がける企業であることが理解できる。

多くの企業が一堂に会する展示会では、多くを見て回りたいと考える来場者の足を止め、自社がどのような企業かを説明する時間を確保するのは難しい。来場者に興味を持たせつつ、ブース内に滞留させる工夫は欠かせない。