小池都知事「展示会場として新たな未来が出会う場に」 有明GIM-EX(ジメックス)開業

「有明GIM-EX(ジメックス)」の開業式典が5月18日に実施された。有明ジメックスは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会で使用された有明体操場の後利用として、東京都が都内中小企業振興のために展示場として整備した。運営は東京ビッグサイトが行う。

テープカットの模様。小池百合子東京都知事(左から4人目)のほか、東京ビッグサイトの石原清次代表取締役社長(左から1人目)も参列。
小池都知事

式典でははじめに小池百合子東京都知事が登壇し、東京2020大会を振り返りながら「体操やボッチャの競技場として使われていたこの会場で、日本代表が8つのメダルを取った。輝かしい成果が残されている場。大会のレガシーであり、展示会場として新たな未来が出会う場になってほしい」と門出を祝った。またエネルギー問題や原材料費高騰など、企業を取り巻く現状について触れ「産業基盤を支える中小企業が活力を取り戻すこと、持続的な成長をとげることが重要。そして展示会はeコマースやDXなど変化が起きている。そのような動きを取り入れながら相乗効果を発揮することで、リアル展示会は一層重要な役割を担ってくる。東京ビッグサイトと一体的な活用して、産業の振興を図っていきたい」と続けた。

三宅都議会議長

東京都議会の三宅しげき議長も「企業は多くの課題に直面している。新型コロナが5類になった今、経済を回復させていく取組みが一層重要だ。東京の経済の持続的な成長の基板である中小企業の発展に資する施設が開業するのは意義深いこと。販路開拓に必要なリアル展示会の場を提供することにより、中小企業の持つ魅力とポテンシャルをより多くの人に伝えたい」と語った。

東京2020大会で整備された有明体操競技場は12,000人を収容する、すり鉢状の観客席が3階から1階にかけて整備されていた。今回は改装工事で観客席を取り払い、展示スペースおよそ9,400㎡を整備した。

GYM-EX(ジメックス)は、体操を示すGymnasticsと展示会を示すExhibitionを組み合わせたもの。担当者によると、周辺エリアに有明アリーナをはじめとするスポーツやライブ会場があることから、「展示会」のニーズを中心に対応するという。予約や問い合わせも増えており、5月25日には板金東京大会を開催するとのこと。

世界最大級という約90mのアーチ形屋根とすり鉢状の観客席の名残である逆台形が目を引く外観。小池都知事は「木材をふんだんに使った温かみのある施設になった。愛されるスペースになってほしい」と語った。