電子情報技術産業協会(JEITA)は10月7日に記者発表会を開き、10月14日から17日の4日間、幕張メッセ1~6ホールで開催するデジタルテクノロジーの総合展「CEATEC 2025」の詳細を発表した。
開催規模は出展者数810社・団体で、39%の318社・団体が新規出展者。スタートアップおよび大学研究機関の出展者数は232社・団体と、昨年の188社・団体を大きく上回る。海外出展は昨年から4カ国増え、29カ国156社・団体が出展する。
展示エリアはAIに特化した「AXパーク」、Society 5.0の社会実装に向けて企業同士が共創を生み出す「パートナーズ&グローバルパーク」、スタートアップや大学研究機関、企業内新規事業開発部門が出展する「ネクストジェネレーションパーク」を設置。4日間で222のカンファレンスも予定しており、10月17日(金)には吉村洋文大阪府知事による「大阪・関西万博とレガシー」が講演される。
記者発表会では優れた出展製品・サービス・技術を表彰する「CEATEC AWARD 2025」の受賞者も発表された。
総務大臣賞はシャープの「電子制御式フェーズドアレイアンテナ搭載 小型・軽量LEO衛星向けユーザー端末試作機」が受賞。スマホ設計で培った小型・軽量化技術や通信技術を活用した、電子制御式フェーズドアレイアンテナ搭載小型・軽量LEO(Low Earth Orbit低軌道)衛星向けユーザー端末試作機。

経済産業大臣賞はNTTドコモの「“痛み”の共有による相互理解の深化を実現するプラットフォーム」が受賞。言語化が難しい要素の一つである痛みを他人と共有する世界初の基盤技術で、医療におけるコミュニケーションの質の向上や、ゆくゆくはゲーム内の痛みを再現するなどエンタメ分野にも活用を見込む。

デジタル大臣賞は村田製作所の「AI時代の信頼できる音声入力を実現するマスク装着型デバイス mask voice clip」が受賞。マスク表面の微細な振動を圧電フィルムセンサで検出することで、騒音下や複数話者が同時に発話する環境でも、話者本人の音声のみをリアルタイムかつ高精度に抽出する。

今回から新設された、日本自動車工業会が主催する「Japan Mobility Show 2025」のスタートアップ出展者を対象とするモビリティ部門賞は、Humoniiの体幹を使って操作可能なハンズフリー半自動車いす「Feeling(フィーリング)」が受賞。病院や介護施設での主体的な院内生活、担える仕事の拡大、スポーツや娯楽への参加などを支援する。

会期初日の10月14日(火)に、東京・千代田区のパレスホテル東京で開催されるオープニングレセプションでは、CEATEC AWARDの表彰式が行われる。