日本映像機材レンタル協会(JVRA)は7月18日にJVRA は東京都・イースト21で「業務担当者連絡会議」を開催した。目玉のプログラムとして「大阪・関西万博」を視察した3人が、映像演出や機材の使い方のアイデアを切り口に、万博を紹介するパネルディスカッションを行った。本記事ではその模様をレポートする。
〈登壇者〉
・パネラー/木村 壮平 氏 エージーエーコーポレーション
・パネラー/但木 麻梨恵 氏 教映社
・ファシリテーター/占部 吉直 氏 光響社
〇日本館
但木 大きく3か所にエリアが分かれており、それぞれの入り口に砂時計のような形をしたファブリックの柱を立てて、設置した4台のプロジェクターで映像を投影していました。(写真①)
木村 日本館以外も含め映像演出はLED を使ったものが多かったですが、プロジェクターでも魅力的な演出が多く見られました。
占部 ファブリックに写った映像と同じようなものをLED で表現するのは、まだ難しいですからね。
但木 確かにプロジェクターで投影した映像は雰囲気が柔らかくなりますね。
〇関西パビリオン
木村 パビリオン内の三重県ブースが印象的でした。(写真②)トンネルをくぐるのですが、トンネル全体が100枚ほどの鏡で覆われていて、その間にプロジェクターを取り付けて、床に映像を投影していました。幾何学模様のように映像が反射し、空間が万華鏡のようになっています。

占部 なるほど。もう1枚のディスプレイの写真も気になりますね。
木村 複数の変形したLED ディスプレイを、間隔を取って設置しています。(写真③)ディスプレイ同士の間には空間がありますが、離れて眺めると大きな1枚の映像を映し出しています。これは画のない部分を、脳が補完する働きを利用していると思います。見る人に脳を使わせることで、より印象付ける効果を狙っているのではないでしょうか。