展示会動画活用のススメ

展示会で多くの出展者が並ぶ中、自社ブースに来場者を集めるための手法のひとつに動画の活用があげられる。映像と音で来場者の足を止め、ブース内へと誘導できればより高い出展効果が期待できる。そこで今回、展示会動画制作を手掛けるイメージサイエンスとマグナックスに制作を依頼する上でのポイントを聞いた。

撮影前の準備が肝要

木村照彦氏

動画は短い時間で多くの情報を伝えることのできる手段である。たとえ数十秒程度の動画であっても、撮影前の段階で依頼者側と制作者側が動画のコンセプトや届けたいターゲットを共有することでより効果の高い動画を作ることができる。

イメージサイエンス代表取締役エグゼクティブプロデューサー・木村照彦氏は「制作をすべて、プロに一任するのもひとつの手ではありますが、納品時に満足できるかどうかは別問題。映像制作のプロであっても、各出展企業の業務や製品について詳しいとは限りません。そのため、どのような映像を撮ることが効果的なのか、あるいは撮る必要がないのかといったことを事前に知るためにもシナリオハンティングやロケーションハンティングを含めた事前準備は欠かせません」と話す。

 

予算に合わせたクオリティ

森谷真義氏

制作にかかる費用に対して、どのような動画ができあがるのかという点も知っておきたい。「例えば展示会で使う製品動画を制作したい場合、文字のテロップとイラストでシンプルな動画であれば比較的低予算で制作できます。一方で、企画構成する人や絵コンテを描く人、カメラマン、監督、美術家等を交えてクオリティの高い動画を作るとなるとやはり費用がかかります。映像制作費はほぼ人件費であるといえるでしょう」(マグナックス常務取締役・森谷真義氏)。

また森谷氏は「展示会用の動画を制作するためには、来場者が何を求めているのかを理解し具現化できる能力が必要」と話す。今や個人でもスマートフォンなどで撮影・編集し、安価で動画を制作できる時代だが、プロに依頼することで失敗のリスクを減らすことにもつながるだろう。

映像のレンタル機材と編集スタジオをもつ(マグナックス)

見本市展示会通信」792号より抜粋(2018年12月15日発行)

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