Japan Drone2021が開幕 水中用や大型タイプまでさまざまなドローンが一堂に 

6月14日、幕張メッセで「Japan Drone 2021(ジャパンドローン)」が開幕した。日本UAS産業振興協議会(JUIDA)とコングレが主催する「ジャパンドローン」はドローンに関する商材が集まる国際展示会。海外の有識者を講師に招いたコンファレンスとともにハイブリッド形式で展開し、15日まで開催する。

物流や農業、建設などさまざまな分野で実用・実証が進むドローンの最新事例を見るため、会場には多くの人が訪れていた。108社・団体が参加した今回はソニーグループやKDDI、ヤマハ発動機など大手企業の出展も目立っていた。

ソフトバンクはドローン機材だけでなく、取得したデータの管理システムや時系列での差分検知、AIを活用したサビ・クラック検知など、建設工事や施設メンテナンス、災害時の状況把握などでの活用を想定したドローン運用パッケージ「SoraSolution」を出展。写真上の立体物を撮影した際の撮影位置の角度による傾き・ズレをなくして距離・面積・体積の算出が可能になるオルソ化にも対応しており、担当者は「工場の廃棄量計測などでの需要がある。そのほか来場者から様々な要望をもらうことができた。リアルで商談できる機会は久々だったが面白い」と語った。

スペース・ワンブースの様子。プレゼンテーションタイムは多くの人が集まった

ジャパンドローンでは出展者の製品・技術、サービスの開発や販路開拓を促進し、その優れた製品やサービスを国内外に発信するために「Best of Japan Droneアワード」を実施している。2019年、ハードウェア部門で最優秀賞を受賞した実績を持つスペース・ワンはブース内に水槽を設置して水中ドローンのデモンストレーションを実施。従来の水中ドローンはバッテリー内蔵型が多いなか、着脱式にしたことでバッテリーを交換後すぐに可動できるほか、長時間活用できる有線バッテリーにも対応している点が特長という。ジャパンドローンへの出展は3度目で、担当者は「空中ドローンを持っている人が興味を持って水中ドローンを使うようになるパターンが多い。ジャパンドローンは空中ドローンも多く出展されるので、水中ドローンに興味を持ってもらう良い機会になる」と語る。船のメンテナンスや養殖場などでも利用できることから、「ジャパンインターナショナルシーフードショー」や「ジャパンインターナショナルボートショー」にも出展しているという。

会場には昨年に引き続き、大型ドローンゾーンも展開しており、昨年夏に日本初の有人デモフライトを実施したDream Onは同エリアに出展。VRを使ったフライト体験を提供した。Dream Onは未来生活体験のテーマパーク「FLEX Park(フレックスパーク)」を今年夏オープンする予定という。

次回のジャパンドローンは2022年6月21日から23日の3日間、幕張メッセで開催予定。出展者数250社、1万8000人の来場を目指す。