【レポート】入退場管理やAI解析などデジタル関連商材ずらり  MICEイノベーション研究会

コングレと新産業文化創出研究所は3月14日、「第17回MICEイノベーション研究会」をコングレスクエア羽田で開催した。

はじめに主催者を代表して新産業文化創出研究所の廣常啓一所長があいさつし、その後5社によるMICEサービスの提案・発表が行われた。

発表者は位置情報から本人認証することでタッチレスな受付・入退場管理が可能になるSmart Walletを提供するPaylessGate、カメラで読み取った画像をAIが解析し入退場者数をリアルタイムで計測できる技術を発表したIntelligence Design、遠隔接客サービスを提供するタイムリープ、数千名規模のイベントをメタバースで開催できる「めちゃバース」などを展開するハシラス、インタラクティブな動画の制作や配信システムを手掛けるメディアサイト。

2回目のハイブリッド開催となった今回は会場正面のスクリーンのほかに、左右にスクリーンを設置し、リコーの「リコーリアルタイムコミュニケーション」を用いて参加者からの質問やコメントを表示した。

さらに今回は経済産業省が昨年度実施した事業「展示会等のイベント産業の高度化事業(実証事業)」に採択された6社・団体による成果発表会も行われた。事業はコロナ禍で損害を受けた展示会主催者の支援や展示会の新しいビジネスモデルの構築を目的に、約3.3億円の予算をもって感染症拡大対策やオンライン開催にかかる費用などを支援するもの。

発表を行ったのはメタバースを活用したファッション展「Sizeless Twin」を開催したスタートバーン、VRとメタバース上での工場見学を手掛けるMoguraした小田急百貨店、イベントでリアルタイムAI自動翻訳の活用実証実験を行ったマイナビ、アート取引市場の展示・流通にNFTを活用したアート東京。なお経済産業省による本事業は令和4年度も引き続き行われる予定で、予算は2・4億円。海外需要獲得を目的とした高度化の取組に対して支援していく。

研究会は実証実験の場としても機能しており、今回は受付システムにサービス発表を行ったPaylessGateが採用されたほか、会場では展示・体験会を展開し、出展者と参加者の交流が行われた。