北部九州製造現場の生産性向上を目指す エコテクノ2022

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北九州観光コンベンション協会、福岡県、北九州市は7月6日から8日までの3日間、「エコテクノ2022〜地球環境ソリューション展/エネルギー先端技術展〜」を西日本総合展示場新館で開催する。「課題解決EXPO」構成展として開催し、北九州市における先端環境技術の導入と脱炭素社会に向けた産業のイノベーションを促す。
主な構成展は「西日本製造技術イノベーション・中小企業テクノフェアin九州」で他の同時開催を含め、過去最大規模の260社365小間となる。

見どころは、トヨタ自動車が新しく販売したEV「bZ4X」を展示するほか、ひびきウインドエナジーが玄界灘に建設する洋上風力発電の模型を展示。洋上風力発電は居住区域への騒音や振動の影響が少なく、カーボンニュートラルに向けた再生可能な電力供給元として注目が高まっている。今回の国内最大規模の洋上風力発電は、北九州周辺に関連企業が工場の建設を開始するなど、再生エネルギー関連産業の集積が活発化しつつある。展示会でも新しい段階に入りつつある環境産業の将来を見据える。
課題解決EXPOの会場では、地元の製造業を対象とした大商談会を従来の2日間から、東京商工会議所主催による商談会を加え、終日商談会を開催する。

北九州観光コンベンション協会の古賀敦之事業部長は「中央の展示会と異なり、地方の展示会はビジネス成果だけでなく、産業を共に作り上げていく視点が重要。展示会を活用しながら、長いスパンで地域の活性化に貢献していくことがわれわれの役割だと思う。展示会の開催で地域産業をいかに支えていくかを常に考えて企画を構成する」と話す。
同協会は、展示会以外にも循環経済(サーキュラーエコノミー)およそ50の産学官で構成される研究会にも参加しており、環境産業の展望について定期的に意見交換を行ってきた。課題解決EXPOではこうした取組み報告と講演も予定している。

さらに今回は、特別企画「西日本DX推進フェア」を新設。北九州の基盤である製造業向けだけでなく、DX技術を持つ事務系やサービス業向けのテクノロジーが幅広く出展する。
古賀氏は「地域の期待に応えられる展示会にしていくため、北部九州における製造現場の生産性向上に向けた構成を目指す。ぜひリアルで来場し、北九州が見据える産業の方向性とコロナ禍を乗り越えた地域の企業の強さを体感してほしい」と述べた。