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「第1回 JACEイベントアワード」の応募締切迫る

日本イベント産業振興協会(JACE)は、国内外の優秀なイベントを顕彰する「JACEイベントアワード」の応募締切が、2月2日までと迫っている。

「第1回JACEイベントアワード」では、応募対象を2014年1月1日から12月31日までの期間内に終了した国内外のイベント(公共イベント、企業イベント、市民イベント、学園祭や地域イベントなどで学生が主催したイベントなど)としており、イベント全体だけでなく、演出、運営などの個別分野や、イベントにまつわる人や事柄まで含んでいることが特徴となっている。なお、12月31日から1月1日までにかけて行なわれたカウントダウンイベントや年越しイベントも応募可。

応募形式は2種類あり、イベント主催者、制作者などの関係者が自ら応募する「自薦方式」と、JACE会員企業およびJACE認定のイベント業務管理士(2014年4月現在で約2000人)が自ら関わっていないイベントやイベントにまつわる人や事柄を推薦する「他薦方式」を採用している。

イベント顕彰制度は、JACE創立15周年事業の一環で、平成16年に「日本イベント大賞」として創設され、以降1年をおいて第2回(平成18年度)から第6回(22年度)まで継続してきたが、平成23年の東日本大震災の罹災を機に休止となっていたもの。JACEでは「震災後3年を経て、イベントが人と人、人と地域などの絆づくりに果たす役割が見直されつつあるタイミングに、『JACEイベントアワード』を制定した」と、名称を新たにスタートした経緯を説明している。

これまでの顕彰制度を基に、今回の「JACEイベントアワード」からは、選考方法にイベント業務管理士による推薦方式やネット投票を加えるなど見直しが行なわれた。また、目的も再設定され、“イベントが果たす役割、イベントが想像する価値や効果を評価する”、“イベントの手法や技術の進化に寄与する”、“イベントに関わる人材を発掘・育成する”、“イベントの持つ総合的な魅力をアピールする”の4つを軸に実施される。

さらにJACEでは、「2020年東京オリンピックに向けて、世界に対して日本の魅力を発信できる今を好機と捉え、個人、企業、地域社会や国家、さらには世界が抱える課題の解決に向け、創造的で革新的なイベントを広く募集し、イベントの実現に関わった人材の発掘・顕彰を進めたい」としている。

応募締切は2015年2月2日(必着)。応募方法は、ネット、または郵送で対応している。いずれもエントリーシートは、JACEホームページ上の「第一回JACEイベントアワードエントリーページ」(http://jaceeventaward.pre-cam.jp/)まで。

2015年2月下旬から一次選考を行ない、20~30作品に選定された後、部門賞(6~8本)、イベントプロフェッショナル賞(1本)、日本イベント大賞(1本)が決定する。表彰式は2015年6月の予定。

葛飾区内外の製造業者集め新開催 ~町工場見本市2015~


葛飾区内企業を始めとする町工場の技術・製品・魅力を発信する、町工場見本市が2月12日(木)・13日(金)、国際フォーラムで開催される。

同展は、葛飾区とその周辺自治体の製造業、町工場を中心として一同に展示・商談を行なう産業見本市。初開催の今回は区内外の110社を超える企業が出展する。

大正時代から玩具の町としてさまざまな素材を加工する工場が集まり、そこから各分野における技術研鑽や製品開発により都内第4位の工場数をもつ葛飾区。国内シェアトップクラスやオンリーワンの技術をもつ町工場が、独自の技術・自社製品を一堂に展示し、販路拡大や技術連携の促進、新規顧客開拓などに繋がる場となる。

会期中には、世界初の推進7800メートルでの3Dハイビジョン動画撮影に成功した深海探査船「江戸っ子1号」の展示・講演や、マッスルスーツの体験など地元企業の最新技術に触れる企画イベントも予定されている。

詳細については同展のウェブサイトを閲覧するか、町工場見本市運営事務局((株)都市計画同人:Tel 03-3267-4159)まで問い合わせること。

<開催概要>
名称   :町工場見本市2015
テーマ  :葛飾発信 無限の技、広がる
会場   :東京国際フォーラム 展示ホール1
日時   :2015年2月12日(木)~2月13日(金)
10:00~17:00
入場料  :無料
来場対象者:製造業界、流通業界関係者など
開催内容 :企業出展ゾーン:出展企業等の製品・技術等の展示、実演、販売
イベントゾーン:「江戸っ子1号」の展示&講演会・「マッスルスーツ」の実演体験
商談ゾーン  :ビジネス商談会
交流会     :2日目終了後、国際フォーラムガラス棟7階ラウンジにて立食形式の交流会(有料/100人程度/出展企業優先)

総合的な薬局関連展示会が初開催 ~全国ファーマシーフェア~


薬局に関する総合展示会「第1回全国フォーマシーフェア2015」が7月31日から8月2日までの3日間、パシフィコ横浜で初開催される。主催は(一社)日本保険薬局協会。

同展は医薬品や医療機器の展示にとどまらず、地域連携・IT化・サービス・人材・教育など薬局の経営や運営に関わる情報や、介護・福祉・子育て・サプリメント・機能性食品など、乳幼児から高齢者までの「あんしんライフ」を支える一般向けの分野を一同に集める。展示会を通じて、理想的な薬局の機能や薬剤師像が明確になること、また、薬局が健康情報の発信拠点として、広く活用されていくことを目指す。

運営事務局では出展募集を開始。出展料金は非会員1小間40万円(2.97×2.97m)、会員および賛助会員は6万円の優待割引を行なう。申込締切は3月31日となっている。

◆開催概要
名称   第1回全国ファーマシーフェア2015
会期      2015年7月31日(金)~8月2日(日)
10:00~18:00(最終日は17:00)
会場      パシフィコ横浜 展示ホールC・D
主催      一般社団法人日本保険薬局協会
入場料金 無料(事前登録または当日来場登録のみ。登録をしない場合は¥1,000)
入場者数(予定)     25,000~30,000人(対象は保険薬局経営者・従業員、薬局および病院薬剤師、医療従事者および一般)
公式サイトhttp://nphafair.com/

ミーティング産業の発展を誓う ~ MPIジャパンチャプター賀詞交歓会


MPIジャパンチャプターは1月8日、港区六本木のアカデミーヒルズ49で「2015MPI Japan Chapter新春賀詞交歓会」を実施。会場には同団体会員やMICE関係者ら約150人以上が参加した。

山本牧子会長の挨拶、浅井新介名誉会長による乾杯発声の後、イベントバンク、イベントサービス、イベントレンジャーズ、西尾レントオールなど協賛企業のプレゼンテーションも実施。最新のイベントソリューションが紹介された。中締めは財務担当理事の新井立夫氏が務め、MICE産業のより一層の発展に向けて、業界関係者に協力を呼びかけた。


【連載】営業活動を成功させ、安定的な売上を創出  == 第7回 商談(営業)活動の標準化 ==

【好評連載】営業活動を成功させ、安定的な売上を創出

~約500社の営業コンサルティング実績から成功法則を伝授~
(株)スリーシーズ 代表取締役 畑中康彦氏

◆第7回 商談(営業)活動の標準化

株式会社スリーシーズ 代表取締役の畑中康彦です。
第7回目のコラムは、「商談(営業)活動の標準化」についてです。

リード獲得策やリードナーチャリング策を強化し、商談数が増えたとしても、商談受注率が低ければ、顧客の獲得には繋がりません。一般的な商材においての商談受注率は、平均20%~25%と言われています。つまり、100件商談を行って受注出来るのは、20件~25件ということです。トップ営業は、この数字が30%を越え、新人営業は15%程度といったところです。

商談活動の標準化とは、トップ営業と新人営業の受注率を出来る限り均一化し、組織としての営業力を底上げしようという動きです。弊社のお客様によくあるケースをお話します。

営業が10名の組織で、トップ営業が2名、中堅が6名、新人が2名います。中堅と新人は、トップ営業がどのように商談を行っているかを知りません。中堅は新人の教育を担当しますが、それぞれが属人的な営業スタイルのため、「オレの背中を見て学べ!オレもそうやってきたのだから」と、具体的な売り方を教えてくれません。 このような組織では、中堅の受注率もバラつきが目立ち、新人は戦力化するまでに多くの時間を要します。

その状況を打開するために、トップ営業に協力を仰ぎ、どのように商談を進めるのかを可視化していきます。

トップ営業と言われる人たちは、感覚的な人が多いため、自分がどのように売っているのかを客観的に説明することは出来ません。 そのため、第三者がトップ営業の商談に張り付き、何度も商談を見る中で、売れるための共通項を探し、売れるための型にまとめる必要があります。

商談のアプローチでは何をしているのか?ヒアリングは何を聞いているのか?聞いた内容を元に、どのようなプレゼンを行っているのか?どのようなクロージングを行い、どのようなネクストアクションに繋げているのか?

商談の流れ=型をまとめたら、次に行うことは、営業ツールに落とし込む作業です。

我々は、その営業ツールのことを「アプローチブック」と呼んでいます。営業ツールのページをパラパラめくっていくと、アプローチができ、ヒアリングができ、プレゼンができ、クロージングができるものです。アプローチブックがあれば、営業メンバーは商談時に迷うことがなくなります。そして、お客様側も何を話され、何を聞かれているかが明確になります。

トップ営業の商談の流れやトーク内容を、他の営業が出来る限り再現できるようにすることこそが、商談(営業)活動の標準化であり、商談受注率を向上させる有効な手段なのです

 

<アーカイブス>
==第1回==  問題を特定し、一つずつ改善を
==第2回==  営業を仕組化する
==第3回==  営業の仕組化:成功事例から学ぶ
==第4回==  営業戦略:ターゲットの考え方
==第5回==  リード(顕在客)獲得
==第6回==  リードナーチャリング(見込客育成)

 

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プロフィール

畑中 康彦 (株)スリーシーズ代表取締役/ 顧客開拓研究家

慶応義塾大学法学部卒。
1999年リードエグジビションジャパン株式会社入社。IT系の国際見本市のプロデューサーとして、企画営業・来場者動員に従事。
2003年に営業コンサルティング分野で唯一の上場会社である、株式会社セレブリックスに入社。コンサルティング事業本部統括マネージャーとして、100社を超える顧客開拓プロジェクトを指揮。顧客3倍増など数々のプロジェクトで成功を収める。
2010年、営業ツール制作を軸とした「営業の仕組化」支援を行なう(株)スリーシーズを設立し、代表取締役に就任。
「営業の仕組化/標準化」「営業力の強化」「リードの育成」などのテーマで日々、クライアント企業に対して具体的な営業支援を提供している。

株式会社スリーシーズ http://www.salestool.jp/

学生による光のデザイン「第1回未来の輝きアワード」決定

12月18日、東京国際フォーラムで行なわれている「ライティング・オブジェ2014」内で初の試みである学生による光のデザインStudent Award『未来の輝き』贈賞式が実施された。

未来の輝きアワードは、美術系大学や専門学校の学生から作品を募集し、入賞作品が東京国際フォーラム内の光の壁に発表展示されるもので、ライティング・オブジェ制作委員会代表の仁木洋子さんをはじめ、東京国際フォーラム代表取締役の上條清文さん、アーティストでミュージシャンの石井竜也さん、日本空間デザイン協会会長の官浪辰夫さん、日本インテリアデザイナー協会理事長の喜多俊之さんが審査員として入賞作品を決定した。

審査の結果、第1回目の入賞作品は次の4作品で、贈賞式にはプレゼンテーターとして後援の熊本県から、しあわせ部長くまモンも駆けつけた。

Grand Prix 1点 賞状・副賞 東京国際フォーラム賞(金賞)

title:「未来の輝き」松永 悠/谷口 勇太/佐藤 聖(東京コミュニケーションアート専門学校)

concept:障子の部屋から覗く外の世界を表現し、会場の光壁のフレームを障子の格子に例えてデザインした。現代ではビルや住宅などが次々と建ち、自然や動物、色など日本ならではの「和」が失われつつあるので、日本の伝統、文化特色を今一度見直して、日本の「未来の輝き」をデザインした。

作品発表スペース:東京国際フォーラム地下1F・有楽町線出口D5

 

Gold award 1点 賞状・副賞 銀座熊本館賞(記念品)

title:「Oh! SUSHI!」 清水 花菜(玉川大学)

concept:東京駅近隣の立地であることから、大人や子ども、外国人などたくさんの人々が訪れる場所で、皆が共通して楽しめるデザインは「食」と考え、日本の国民食えある「お寿司」を丸や三角など単純な図式を用いて表現し、背景色とあわせて規則的に並べることで、デザイン性を高めた。光壁であることから日本らしいやさしい「和の色」を使い、心に馴染みやすい光でお客様をお迎えするデザインとした。

作品発表スペース:東京国際フォーラム地下1F・東京駅(京葉線)出口・相田みつを美術館・横

 

 

 

 

 

Silver award 1点 賞状

title:「咲きゆく」LOW WEILI/内田 耕平/志賀 美紀/森田 亮/柳田 景生/会田 ちあき/馬場 広平/佐藤 真衣/島 勇登(武蔵大学EP3)

concept:「輝きのウォール」は、東京国際フォーラムの内外の境界を照らしている。境界では、人々は移動しながら空間を体験する。そこで、移動の方向に沿って、ウォールを花びらのように開いて行く過程を表現することで、未来に向かって「咲きゆく」時間を暗示した。

作品発表スペース:東京国際フォーラム地下1F・「有楽町カフェ&ダイニング」横

 

 

 

 

 

Bronze award 1点 賞状

title:「パワー、流れるように」梶村 夏美/片岡 真央(玉川大学)

concept:パワーあふれる空間づくりを目指した。“輝く未来”“冬”というワードから、冬の華やかさとやさしい光を連想し、花々が大きくうねる躍動感のある世界を表現した。あたたかみのある光壁に映える青を非日常的な空間を演出し、訪れた人たちの日常に驚きとワクワクの瞬間を提供する。

作品発表スペース:東京国際フォーラム地下1F・「有楽町カフェ&ダイニング」横

 

 

 

 

 

贈賞式では、ライティング・オブジェ制作委員会代表の仁木さんが、学生賞の初開催と、入賞作品についての評価として審査員らの総評をコメント。
「今回の学生賞には、東京国際フォーラムさんの全面的な協力をいただいたほか、たくさんの後援を頂戴し、開催することができた。感謝しています。
審査では、デザイン、色彩、コンセプトの3つから総合的に採点し、グラフィックのデザイン性のみを判断するだけでなく、コンセプトを重視している。
学生の皆さんには、今日の日の感動を心にとめて、大きく羽ばたいていただきたい」とエールを送った。

今回受賞した作品の展示は、2015年1月9日まで行なわれている。なお、「ライティング・オブジェ2014」東京ビルTOKIAガレリアは12月25日まで。

会場では、アワード全体発表として、東京国際フォーラム地下1Fのファミリーマート前で、応募作品全体のイメージパースをみることができる。

       

 

▼関連記事
・光のアート展「ライティング・オブジェ2014」が丸の内周辺で開催中
http://www.eventbiz.net/?p=37041

IME2014 パネルディスカッション「成功する企業イベント~会議・研修・インセンティブ~」

12月9日、「第24回国際ミーティングEXPO(IME2014)」で、MPIジャパンチャプターによるパネルディスカッション「成功する企業イベント~会議・研修・インセンティブ~」が行なわれた。

登壇者は、研修・インセンティブ・会議の現場を知る企業担当者を代表して日本アルコン(株)プロフェッショナル リレーション部長福島安秀さん、(株)JTBコーポレートセールス 営業推進本部トラベルクリエイティブ局局長 福田敦さん、バンクオブアメリカ・メリルリンチ イベントマネージャー/MPIジャパンチャプター会長 山本牧子さんの3名がパネラーとして参加、そしてモデレーターにはMPIジャパンチャプター教育委員会副委員長/福岡地域戦略推進協議会 シニアフェロー 松田美幸氏が務めた。

3者は、それぞれ企業イベントの最新動向として自社の取組みを紹介した。山本さんは会議における自社の最新の事例から、ROIを高める工夫して、CSRコンテンツを含んだチームビルディングなどを、また福田さんはインセンティブにおける事例から、ツアー受注の付帯サービスとして最近導入しはじめた効果測定アンケートを、そして、福島氏は製薬業界の最新動向としてコンプライアンス厳守による規約の厳格化や、接待の禁止にともなう講演会・ミーティングへのシフトなどについて触れた。

また、プランナーの立場から、誘致側の地域・開催地の課題について、山本氏は「第一印象は重要。現状ではメールがコミュニケーションのはじまりになることが多く、完全な回答が即座にはむずかしい状況であっても、打診された内容を受け取ったというレスポンスは早いほど好印象」とした。ただし問合せフォームでのオートリプライの回答については印象を悪くする例もあり注意が必要と語った。

 

 

 

福田氏は「旅行会社の場合は各地からプレゼンテーションの訪問を受けることが多い。その場面では、ファシリテーションなどスペック情報の提供を中心とした内容が比較的あるが、われわれが欲しい情報はインターネット上では得ることができない、その場でしかできないもの、現地のひとだからこそ知っているストーリー」だということを伝えた。

 

 

 

 
福島氏は「プランニングする際、会場選定には最初にwebサイトをみる。残念なことに、必要な情報が3、4回クリックしないといけないサイトや探し出せないサイトもある。また、各地でサポートプログラムを用意されているところもあるが一企業まで伝わってこない」との改善点を指摘するとともに、PCOなどに対して、見積もりの段階から付加価値の部分と実費とを別に計上するなど、明細の透明性の確保について言及した。

 

 

 

松田氏は、それぞれの立場から出た要望に対し、誘致する側は提案する相手の状況やニーズをよく知り理解することで、新しいビジネスチャンスが生まれるかも知れない、と結んだ。

 

 

 

 

 

<パネリスト>
日本アルコン株式会社 プロフェショナルリレーション部 部長
福島 安秀 氏

株式会社JTBコーポレートセールス 営業推進本部
トラベルクリエイティブ局 局長
福田 敦 氏

バンクオブアメリカ・メリルリンチ イベントマネージャー/
MPIジャパンチャプター 会長
山本 牧子 氏

 

<モデレーター>
MPIジャパンチャプター 教育委員会副委員長/
福岡地域戦略推進協議会 シニアフェロー
松田 美幸 氏

 

 

 

【IME2014 講演・セミナー】

・基調講演:「観光立国への戦略的視座」

http://www.eventbiz.net/?p=37166

・特別講演:「失敗しない社内行事の企画・運営のノウハウ~もしあなたが社内行事の担当者になったら~」

http://www.eventbiz.net/?p=36997

 

IMEXやICCA総会など国際舞台で、日本人参加者が活躍

 

毎年5月、ドイツフランクフルトで開催されている欧州最大規模のMICE専門見本市IMEX(アイメックス)。今年の開催では国際会議協会(ICCA)がキーパーソンにインタビューを行なった。そのなかでアジア地区のDeputy Chairとしてパシフィコ横浜の黒澤ジョーダン貴子氏はICCAの意義について語り、そのもようがこのほどユーチューブで公開された。

黒澤氏は、2006年にはじめてICCAコングレスに参加したときの経験を「日本から参加したのは2人だけでとても緊張してが、多数の会員に紹介してもらうなどの手厚いケアがありとても有意義な時間が過ごせた」と万全のサポート体制について言及。

初参加の会員には「セミナーだけでなくネットワーキングで他の会員から話を聴くこともとても重要なので、積極的に他のメンバーを交流して欲しい。イベントに参加することで得た知見を自分自身だけでなく、同僚や他の組織の人と共有して、ディスティネーション全体のパフォーマンスを向上するよう役立ててほしい」とエールを送った。

そのほか、11月1日から5日、トルコのアンタルヤで開催された第53回ICCA総会でも日本人参加者の積極的な活動が見られた。

アジア太平洋チャプターのミーティングでは、黒澤氏が「施設のベンチマーク作成」についてプレゼンテーションを行なったほか、CMP取得者のICSコンベンションデザイン稲垣恵氏がパネリストとして議論に加わった。
 

また、教育セッション「Small & Nimble」では福岡コンベンションビューローの前嶋了二氏もパネリストとして参加。福岡の新しいMICE戦略「Meeting Place Fukuoka」の取組みを紹介した。

さらにCSR活動として、日本コンベンションサービス西本恵子氏と黒澤氏が、会員から集めた絵本を白血病小児病棟に届ける役目を務めた。

今後、日本MICE産業の発展とともに多くの日本人関係者が国際舞台で活動することが期待される。なお、12月1日現在のICCA日本会員社は27社・団体となっている。

▼ICCAについての詳細は、こちら(ICCA公式サイト)

http://www.iccaworld.com/

▼IMEXに関する詳細は、こちら(IMEX2015公式サイト)

http://www.imex-frankfurt.com/

3団体のプロのノウハウ結集 「屋外型イベント安全ノート」発刊  ~屋外イベントの安全に関する共同研究会

日本イベント産業振興協会(成田純治会長)、全国警備業協会(青山幸恭会長)、イベント学会(堺屋太一会長)からなる「屋外イベントの安全に関する共同研究会」は、このほど「屋外型イベントの安全ノート」を発刊した。

共同研究会が約1年にわたって進めてきた内容のアウトプットとして、イベントによる社会課題、地域課題解決が安全に推進されることを目的にまとめもの。

屋外イベントの企画から実施まで、イベントの安全を軸に3団体のプロフェッショナルとしてのノウハウが持ち寄られ、検証、新たに体系化している。

今後は、イベントを主体的に活用していきたい主催者、イベントスタッフ・関係者に向けて、安全ノートを活用したセミナー等とあわせ啓発活動を進めていく。

主要コンテンツ・キーワードとしては、1.安全なイベントの社会的な役割~基本要素は6W2H+S、2.雑踏事故発生のメカニズムと要因~事例分析、3.イベント基本計画~責任を明確にした組織作りと「安全対策視点での会場適正評価」、4.イベント実施計画~人の動きのコントロールと「安全管理会議」、5.イベント実施本番~当日の「来場者実態把握」と開催・中止判断、となっている。

安全ノートに関する問合せは、日本イベント産業振興協会(Tel:03-3238-7821)まで。

観光の高度化が日本の新しい産業創生戦略に ~IMEレポート 基調講演 寺島実郎氏~

国際ミーティングエキスポの開会式後に行なわれた基調講演には、日本総合研究所理事長・多摩大学学長・三井物産戦略研究所会長の寺島実郎氏が登壇。「観光立国への戦略的視座」をテーマに、技術偏重から脱却した日本の次世代産業モデルとしての観光やMICEについて語った。

寺島氏は日本が直面する課題の中で日本の人口減・高齢化について掘り下げて解説。日本の総人口は1966年に1億人を突破したものの、2008年の1.28億人をピークに2048年には再び1億人を下回る。人口が元の数字に減るだけでなく、5%に過ぎなかった65歳以上の人口が、2020年には4割に至り、有権者の過半数が高齢者となる人口構造の変化によって、シルバーデモクラシーと呼ばれる「老人の老人による老人のための政治」が行なわれ、若者の閉塞感を生むことになると警鐘を鳴らした。

この人口構造の急速な成熟化を衰亡にしない知恵として、工業生産力を背景にした通称国家から、高度なサービス業への「新たな産業感に立つ産業創生戦略」が必要とし、その有効な手段として観光産業の発展を掲げた。

昨年、目標であった1000万人を突破した訪日外国人を、2020年には3000万人へと増やす政府目標について、たとえ目標人数を達成したとしても2泊3日3万円といった低価格のツアーが多ければ、観光立国成立はむずかしいという考えを明らかにし、観光の高度化の必要性を訴えた。

観光の高度化の方策として、統合型リゾート(IR)や医療ツーリズム、コンベンション、産業観光の強化が必要とした。コンベンションについては、会議施設の充実のみならず、双方向性の高い会議運営などソフトウエア面の向上も進めていくべき、とした。IRについてはカジノだけでなく、地域の特性にふさわしい物語のあるリゾートと、高度なホスピタリティを支える人材育成を提案した。