特集【イベント業界で働く2023】社員が成長し続けられる環境ときっかけをつくる【博展】

イベントを中心に企業のマーケティング活動を支援する博展は、ディスプレイ業のみにとどまらず、唯⼀無⼆の“体験”を⽣み出すためコミュニケーションに関わる様々な表現・手段・環境をデザインし続けている。

積極的な採用と社員の成長支援に力を入れる博展の、高比良大介氏(経営本部人事総務部長)に話を聞いた。

本記事は雑誌EventBiz「特集 イベント業界で働く2023」からの転載記事となります。
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株式会社博展 高比良大介 経営本部人事総務部長

博展の魅力と必要としている人材

 
─採用応募者には博展をどのようにアピールされていますか

挑み続ける仲間がいることです。ただこれは、実際に社員と会って感じてもらうことが一番と考えていまして、新卒採用は「どれだけ会うか」を重視して選考前のセミナーや自社イベントを濃厚に行っています。キャリア採用でも選考過程の途中で社員と面談してもらうなど「寄り道」をすることがあります。

ちなみに博展の福利厚生は非常に充実していると言われますが、それが会社の一番の魅力と感じてもらうのではなく、それよりも双方のニーズが合致すること、ジョインすることで成長できる環境であること、「この人たちとなら成長できそう」という可能性を感じてもらえることが大切だと考えています。

また、博展はディスプレイ業界の会社としてくくられがちですが、コミュニケーションデザインの会社として、事業の可能性と挑戦できるフィールドが広がり続けていることも伝えておきたいポイントの一つです。

─新卒採用について

採用は経営の最重要事項として非常に力を入れています。新卒採用はプロデュース職、クリエイティブ職、制作職、コーポレート職を職種別に採用しており、出身大学は様々で、専門的な大学だと美術、建築、プロダクトデザイン、映像、グラフィック、情報工学など多岐にわたります。

─キャリア採用について

リファラルやエージェント、自社のホームページを通してなど、採用の経緯は様々です。

特に出戻り社員が多いというのは特徴だと思っています。外で修行して改めて博展で挑戦したいと思ってくれたり、博展の仲間が好きで戻ってきたりした社員が10人以上います。

─現在採用に力を入れている職種は

お客様に最適な体験価値を提案するプロデューサー、企画立案を担当するプランナー、「デジタル」というキーワードでいうと、テクノロジーを駆使して新たなコンテンツ制作を担うエンジニアや、リアルとWeb領域をかけ合わせたプロモーションを担当するWebディレクターなど、「コミュニケーションデザイン」を実現するために、必要な人材募集の幅は広がってきています。

最近はサウンドクリエイターとして入社したケースもあります。海外のアワードを複数獲得し、注目を集めたことで、採用活動にプラスに働いていると感じています。また、企業基盤を強化していくためのコーポレート系職種も採用を強化しています。

働く人が成長し続けること、社員の可能性を引き出すこと

 
─働き方・リモートワークについて

フルフレックスでコアタイムもなく、リモートワークについても週何回出社という決まりもありません。また、主要な場所に整えたサテライトオフィスも移動途中に気軽に利用できるため、働き方は、時間、場所も含め自由度はかなり高く設定しています。それも、社員にはチーム成果にこだわり、マネジャーとコミュニケーションをとりながら、自律的に働くことを求めているからです。

副業制度も導入しており、全社の25%以上の社員が副業申請を行っており、成長の機会として活用しています。

─キャリア形成について

「人と会社の相互成長」という考えのもと、中長期的なキャリア形成の可能性を会社が示すことは重要です。

現在の仕事を人生や将来とどう結び付けていくか考えるためのキャリア面談の実施や、博展にはどういった活躍フィールドがあるのかを示す約40職種に及ぶキャリアマップの整備を進めています。

また年に一回、「セルフキャリアレポート(キャリアの棚卸機会)」を書いてもらい、社員一人ひとりに自律的なキャリア形成を促すとともに、全社人事の観点から今後の組織づくりや配置・人材育成施策・人事諸制度の改定等に活用しています。

さらに、今年度からは公募制度もスタートし、新たなキャリアへの挑戦も後押ししていきます。キャリアパスを決めるのは社員自身ですが、会社としても成長し続けられる環境を整え、自身のキャリアに対して考えるきっかけを作っていければと考えています。

─研修も充実しています

新入社員や新任役職者の導入研修などとは別に、CDA(コミュニケーションデザインアカデミア)という取り組みを行っており、社内のメンバーが講師となって社員向けにビジネススキルや知識を学ぶことができるOFFJTプログラム(現在約30講座)を開催しています。

社外の研修も活用しており、次世代経営者層育成のための選抜型研修や、研修費を補助するかわりに学んだことを社内で共有し還元してもらうCDAConnect(コネクト)など、本人が手を挙げさえすれば学びの支援を受けられる環境もあります。

─その他の成長支援について

新入社員(新卒・キャリア)が会社に慣れてポテンシャルを発揮するまで支える「オンボーディングプラン」を用意しています。その施策の一つでもある「メンター面談」は、他組織のナナメの社員がメンターとなり、月に一回面談をする制度です。相談内容は体調面やキャリア面、アイデアの壁打ちなど人によって様々で、直接の上司ではない人と話せることは問題解決の糸口を見つける良いきっかけになっています。

また、社長を囲んで話す会や人事が行う定期的な面談、(新卒・キャリア)同期との懇親会などを行っていますが、特に社員同士の横のつながり、コミュニティづくりはポイントだと感じています。

─社内提案制度について

新規事業の提案や、社内の業務改善案などのコンテストです。審査を通過した提案は事業化・プロジェクト化されます。イベントDXサービス「イベシル」やテレワークの導入などの実績があります。

今年度からは、事業構想からその道のプロが伴走していく形をとり、参加社員がもつアイデアを発展していけるように、施策をアップデートしています。

─福利厚生について

たとえば、3年1カ月の育児休業制度や通常よりも利用期間が柔軟な時短勤務制度、カムバック制度。育児・介護を続けながら働き、成長できるしくみがあります。

また3つの施策からなる資産形成支援、健康促進施策や部署懇親会の支援なども行っています。当社の福利厚生への考え方は、「挑戦し成長し続けるための安心基盤」とし、長期的に働くことができる制度を整えています。

引き続き、社員が挑戦と成長に自らドライブをかけ、存分にその可能性が引き出される会社をつくっていきたいと思います。

会社名:株式会社博展
事業内容:「Experience Marketing」を事業領域とした、コンタクトポイントにおけるコミュニケーション開発及び統合型マーケティングソリューションの提供
設  立:1970年
従業員数:単体:368名 連結:404名

 

上の記事は雑誌EventBiz「特集 イベント業界で働く2023」からの転載記事となります。
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