東京ドームシティ大規模リニューアル 吉本興業Gと共同事業の新劇場も

東京ドームは2022年3月に実施した東京ドーム球場内に続き、東京ドームを含む「東京ドームシティ」の各種大規模リニューアルを2023年から2024年にかけて実施する。

「東京ドームシティ」は読売巨人軍の本拠地「東京ドーム」をはじめ、「東京ドームシティアトラクションズ」、「LaQua(ラクーア)」、「後楽園ホール」、「東京ドームホテル」等のさまざまな施設からなる都内最大規模のエンターテインメントシティ。今回のリニューアルでは、シティ全体にわたってランドスケープデザインを刷新することにより、憩い賑わえるような空間を創出。さらにラクーアの開業20周年に向けた過去最大規模のリニューアル、吉本興業グループとの共同事業による「新劇場」の建設など、2024年夏までを目処とする連続性のある開発を順次実施する。

また、リニューアルに合わせ2000年より使用してきた東京ドームシティのロゴマークを刷新。新たなロゴマークは「多彩な“つながり”と“感動”」を表現している。新ロゴマークは2023年3月31日より使用開始となる。

東京ドームシティ新ロゴマーク

主なリニューアル・新規開業トピックス
(1)憩い賑わう空間創出のためのランドスケープの刷新(空間デザイン・ビジョン新設)
“Fun” を中心とした6つのキーワードを設定し、来場者の非日常感の醸成や期待感の高揚、滞在快適性と回遊性の向上等を図ることで、『街』の一体感を醸成し魅力的な空間を創出する。マスターデザインアーキテクトとして、東京を拠点に国際的活動を行う株式会社ホシノアーキテクツを採用。2023年1月より順次着工し、2024年夏の完成を予定している。

<ビジョン・サイネージの整備>
計画では東京ドームを中心にJR・都営地下鉄「水道橋駅」、東京メトロ「後楽園駅」、都営地下鉄「春日駅」の各駅に向けて放射線上に多数のLED ビジョンを増設し、東京ドームに向かう来場者の感動を増幅する空間を創出する。特に、新設の長さ100m以上のデジタルサイネージに囲まれた芝生広場は、自然とデジタルが融合したユニークな空間として、滞在者に様々な体験価値を提供する。また、大規模地震発生時など災害時の情報発信により防災・防犯機能を向上させるとともに、行政と連携した地域の魅力向上のための情報発信やアートとのコラボレーションを行うことで、賑わいの形成や社会基盤としての役割を担う。

<導線の強化・老朽化への対応>
東京ドーム周辺の人工地盤と東京ドームシティアトラクションズをつなぐ大階段の設置やプリズムホール周辺の装飾などにより、東西南北の導線を強化。その他、階段の改修、水盤の芝生化、公道に面するフェンスの一部撤去などを行いながら、滞在したくなる、地域に開けた街づくりを行う。

(2)LaQua(ラクーア)開業20 周年リニューアル
ショップ&レストラン、スパ、アトラクションの3 つのゾーンが集結したエンターテインメント融合商業施設「LaQua(ラクーア)」は、2023年5月に開業20周年を迎える。これに伴い、2023年3月から5月にかけて、ラクーアにおいて過去最大規模となるリニューアルを実施。多様化する価値観やライフスタイルのニーズに応え、惣菜やスイーツなどおうちごはんに彩りや食の楽しさを提供するフードゾーンが新たに誕生する。

また「サウナ、水風呂、ととのい」の全てが楽しめるサウナ付個室と利用後のくつろぎの時間を満喫できる専用ラウンジを備えた、東京ドーム天然温泉スパラクーアプロデュースのプライベートサウナも新たに開業。ラクーアのランドマークである大人気ジェットコースター「サンダードルフィン」にはデザインを一新した新車両が登場する。

さらに、ラクーア内のショップ&レストランが続々と新店・改装オープンする他、エントランスや休憩スペース、手洗い等の共用部分も改修。スパラクーアでは人気の岩盤浴エリア「ヒーリングバーデ」のエリア拡張により、新しい低温サウナや景色を楽しめるフットプールエリアを増設するなど、お客様の利便性や新たな魅力の向上を図る。

(3)東京ドーム×吉本興業グループによる“新劇場”の建設
新劇場(名称未定)は、JRおよび都営三田線水道橋駅至近の好立地に位置し、ニーズの高い約700席規模の観客席数を予定。演劇や演芸等に精通した観客、および制作者双方の目線で設計された劇場設備が充実した劇場体験を提供するとともに、オンライン配信にも幅広く対応。劇場の運営は、2022年に創業110周年を迎え、劇場運営のノウハウを持つ吉本興業ホールディングスのグループ企業であるLIVE FORWARDが担当する。開業は2023 年12月予定。

(4)東京ドームホテル新コンセプトフロア誕生
東京ドームホテルでは2000年開業以来初の大幅な改装として、新たなコンセプトフロアが誕生。『ようこそ、上層の「隠れ家」へ』のテーマのもと、大人の隠れ家にふさわしいホスピタリティ空間の実現を目指し、エクセレンシィフロア(39~41F)を「エグゼクティブフロア」へ、さらにスタンダードフロアの一部高層階(35~38F)を「プレミアムフロア」へとリニューアルする。「エグゼクティブフロア」は2023年3月20日、「プレミアムフロア」は2月1日より宿泊利用可能となる。

(5)2023 年シーズン東京ドーム内座席リニューアル
東京ドーム内においても、2022年の過去最大規模のリニューアルに引き続き、2023年シーズンに向けて更なる座席改修を実施。エキサイトシートエリアの拡張や座席の刷新、THE 3rd PLATINUM BOX (ザサードプラチナボックス)の増設、車椅子席エリアにおける昇降式カウンターの設置を行い、より豊かで快適な観戦環境を提供する。稼働開始は2023年3月予定。