一般社団法人日本イベント産業振興協会(JACE)は、2026年6月16日、「2025年 イベント産業規模推計」を公表した。
同推計によると、2025年のイベント産業全体の規模は3兆1,798億円となり、前年比111.4%と二桁成長を記録した。内訳は、イベント関連産業が1兆1,478億円で前年比117.2%、イベント周辺産業が2兆320億円で前年比108.4%だった。
市場拡大の大きな要因となったのは、大阪・関西万博、ジャパンモビリティショー、東京2025世界陸上といった大型イベントの集中開催だ。特に大阪・関西万博では、設計、施工、運営、撤去まで幅広い企業が参加し、来場者対応や警備、施設運営、人材派遣など、多様な分野に需要が波及した。
セグメント別では、イベント専業が2,676億円で前年比121.4%、広告関連イベントが2,255億円で同119.8%、警備・印刷・設備・人材派遣・ソフトウェアが2,532億円で同127.0%と大きく伸びた。大型イベントの開催に伴い、企画・運営だけでなく、会場づくりや現場を支える周辺業務まで需要が広がったことがうかがえる。
一方で、すべての分野が一様に拡大したわけではない。商店街イベントは271億円で前年比94.4%、伝統的祭事・フェスは197億円で同96.6%と減少した。加盟店舗の減少、担い手不足、物価高、警備費の上昇などが、地域イベントの継続に重くのしかかっている。
イベント周辺産業では、劇映画が2,745億円で前年比132.6%と大きく伸長し、音楽コンサートは7,580億円で同105.2%、スポーツ興行は5,975億円で同106.9%となった。アリーナ開業やスタジアム級公演、スポーツ人気の高まりが市場を支えている。
なお、JACEの推計はイベント費用などの直接費を対象としており、経済波及効果は含まれていない。そのため、宿泊、交通、飲食、観光消費などを含めれば、イベントが社会・地域経済にもたらす影響はさらに大きいと考えられる。




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