【詳細】築地市場跡の再開発、基本計画を発表 国際水準のMICE施設も

三井不動産株式会社を代表企業とし、トヨタ不動産株式会社および株式会社読売新聞グループ本社を中心に2024年12月に設立された特別目的会社・築地まちづくり株式会社は、「築地地区まちづくり事業」を推進するための基本計画を策定し、22日に発表した。

同社によると、基本計画は本マネジメント会議での議論を踏まえ、事業提案時から一部内容を更新。東京の水辺の玄関口として築地が新たな都市アイコンとなることをめざし、施設整備の方針やエリア全体の基本的な考え方を示した。

デザインモチーフには「扇」を採用。かつての築地市場が貨物列車を引き込むために扇形の敷地形状を持っていた歴史に着想を得て、築地の文化継承と調和・発展への願いを込めたという。

発表に合わせ、「築地まちづくり公式ウェブサイト」を開設。サイトでは築地の歴史や基本計画の概要を公開し、今後は東京都や中央区、関係機関と連携して情報発信を進めるとしている。

主要用途/機能 延床面積 最高高さ
①大規模集客・交流施設 スタジアム、店舗等 約17.9万m2 約40~110m
②ライフサイエンス・商業複合棟 ラポ&オフィス、インキュベーション施設、店舗等 約40万m2 約190m
③MICE・ホテル・レジデンス棟 ホテル、MICE施設、住宅、店舗等 約14.6万m2 約210m
④・⑤ホテル棟 ホテル、店舗等 約5.7万m2 約150m
⑥レジデンス棟 住宅、店舗等 約9.0万m2 約180m
⑦オフィス・レジデンス棟 オフィス、住宅、店舗等 約12.6万m2 約190m
⑧舟運・シアターホール複合棟 ホール、店舗(フードホール等)、フードラポ等 約3.2万m2 約50m
⑨オフィス棟 オフィス、店舗等 約23.1万m2 約210m
ABC 水辺やまちに面する広場や緑地空間等

 

日本の伝統を表現する「扇」をモチーフに、水上から人々を迎え入れるシンボリックなアイコンとなるデザインにより、これからの東京の新たな玄関口にふさわしいウォーターフロントの「顔」を形成。

 

「水都東京の再生」に関する4つのテーマ(イメージパース)

浜離宮恩賜庭園との一体的な緑化や、隅田川や築地川などの周辺資源と調和した特色あるプロムナードにより、豊かな緑・水辺空間を歩いて楽しめる魅力的な空間を創出。

「国際競争力の強化」に関する4つのテーマ(イメージパース)

多様なニーズに対応する国際水準のMICE施設(大型ホール・会議室等)、宿泊・滞在・居住機能を備えた施設を集約し、国際都市としての「インフラ力」を強化。