MICE(マイス)とは?わかりやすく解説

 

★カンタンおさらい★
ポイント①主催者は「新人の育成を促す研修」」「業界の発展につながる展示会」のようにそれぞれ目的を持って開催する
ポイント②目的や希望を実現するために協力するのがサポート・運営企業で、場を提供するのが会場や地域
ポイント③国は世界を巡回するMICEを日本で開催してもらえるように頑張っている

 

4 「MICE」というワードは誰がどう使う?立場による使い方、MICEへの意識の違いを理解する

1つの国際会議を例に「主催」「運営・サポート」「地域・会場」の立場を説明しました。次に、『MICE』というワードそのものを各ポジションに属する人がどのように使っているのかを考えます。
総称というからには、MICEという言葉はMとIとCとEをひとくくりにすると便利なときに使われます。つまり、ひとくくりにするメリットがない立場の人はMICEと言う言葉になじみがないということです。

主催者は「MICE主催者」と認識していない
まず主催者はMICEという言葉をあまり使いません。1つの企業・団体が一度にMICE全てを開催することは稀であり、たとえ同じ企業でも会議や報奨旅行、国際会議や展示会それぞれの企画・主催担当は異なる人物であることがほとんどです。したがって主催者は展示会を開催していても「展示会主催者」という認識はあっても「MICE主催者」と認識している人は少なく、MICEという言葉自体を知らない人もいるでしょう。

また来場者に対してもMICEという総称を使うことはありません。仮に国際会議に付随してセミナーと展示会を開催しても来場者に向けて「○○MICE開催します!」という使い方はしません。「国際会議開催します。その他セミナー、展示会も行います」となるのが一般的です。

M、I、C、Eを使い分ける必要がないサポート企業は「MICE」を使うことに抵抗なし
サポート企業は主催者と比べMICEという言葉になじみがあります。「MICEで使う映像の制作承ります!」「弊社の集客システムは多くのMICEで活用されています」など企業のHPにMICEと記載されていてもおかしくありません。どのMICEにも活用できる専門ノウハウを持つ企業が多いためです。

例えば展示会のブース装飾企業に国際会議のパーティ会場の装飾を依頼しても、会場や面積に違いはありますが、ヒアリング・企画・提案・デザイン・施工といった流れは変わらないので対応できるでしょう。

このようにMICEの1つだけに特化していた企業が他のMICEに対応しはじめることは珍しくありません。所属する「出展者営業チーム」が「MICE営業チーム」になった場合、展示会の出展者だけでなく、報奨旅行で表彰の場となるステージの装飾や国際会議のパーティー会場の装飾も新たなビジネスマーケットになるのです。その場合、営業先はMICEの形態によって変わりますが、主催者よりも直下で運営をとりまとめる代理店(PCOや旅行代理店など)に訴求した方が効果的な場合もあります。

しかし、すべての運営・サポート企業がすべてのMICEに対応しているわけではなく、「国際会議の運営のみ」「報奨旅行のみ」といった企業も当然存在します。そのような企業は主催者と同様にMICEというまとまった見方をあまりしていません。

「MICE」に最も抵抗がないのは「国」「地域」「施設」などの受け入れる側
最もMICEをまとめて考えているのはMとIとCとEを区別する理由がない会場や地域、そして国です。
日本は国を挙げてMICEの誘致・開催の推進をしており、MICEに関する情報を積極的に発信しています。どのように世界を巡回するMICEを誘致するのか、そのための施策を観光庁が打ち、JNTOが国代表として活動を行います。

主催者はMICEという言葉になじみが少ない。それに比べ 運営・サポート企業、施設・地域はMICEという言葉を使うことが多い。

JNTOが海外のMICE誘致に取り組む一方で、地域は海外だけにこだわりません。国内のMICEであっても開催されれば会場、宿泊施設、観光地、地域のMICEサポート企業など、その一帯に経済効果をもたらすと考え、国内外に向け地域のブランディングや魅力発信に精力的に取り組みます。これは施設も同様で「報奨旅行だから誘致しない」「国内の会議だから誘致しない」といった考えはありません。会場を活用してもらえるのであれば、区別する必要が無いのでMICEとまとめて捉え、頻繁にMICEという言葉を使います。

★カンタンおさらい★
ポイント① 主催者に「MICE」という認識なし
ポイント② やることが同じなら運営・サポート企業は「MICEに対応」と言う
ポイント③ MICEを受け入れる会場、地域、国は積極的に「MICE」を使う

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