ジュネーブモーターショーが2021年も中止に 開催存続のため権利売却も 

ジュネーブモーターショーを主催する国際モーターショー財団委員会と評議会は6月29日、2021年4月4日から14日の11日間、パレクスポ(Palexpo SA/スイス・ジュネーブ州)で開催予定だったジュネーブモーターショー2021の中止を発表した。

ジュネーブモーターショーは世界5大自動車ショーの一つ。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響から既に中止となっており、2年連続の中止となる。2019年は60万人以上が来場した。

2017年の様子

中止の理由として、出展者への調査で過半数が2021年の開催に出展しない可能性が浮上したこと、自動車業界が現在困難な局面を迎えており、出展者がパンデミックの影響から回復するための時間を必要としていること、さらに来春に前回の来場者60万人規模にすることが難しいと判断したことを挙げている。

さらにジュネーブモーターショーの運営権を含むすべての権利の売却も発表。財団は今年3月のジュネーブモーターショー2020中止の直後に、中止によって発生した推定で1100万スイスフランの損失を補償し、2021年開催の準備を支援するためにジュネーブ州に資金援助を要請していた。6月初旬、大評議会は1680万スイスフランの財団への融資を承認していたが、融資の条件に2021年のモーターショー開催があること、2021年6月には100万スイスフランの返済を行う義務があるが2021年の中止決定により、これが難しいことから財団側が融資を辞退。今後のジュネーブモーターショー存続のため、会場であるパレクスポに権利を売却するとした。