電通は3月10日、全国の15~69歳7200人を対象に実施した「スポーツ総合調査2025」の結果を発表した。調査は2025年10月24日から11月6日にかけてインターネットで行われ、生活者のスポーツに対する意識や競技・大会への関心、視聴や応援行動の実態を分析したもの。電通は2019年から同調査を毎年実施しており、今回はスポーツ界の発展やスポーツビジネス活性化に向けた最新動向を示した。
調査結果によると、競技への興味関心では野球が36.0%でトップとなり、男子サッカー25.8%、駅伝23.7%、男子バレーボール22.1%、女子バレーボール22.0%が続いた。情報を見聞きする選手では、大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希が上位を占め、現役メジャーリーガーの存在が野球人気をけん引している構図が浮かんだ。
大会・リーグ別の関心では、WBCが34.1%で最も高く、夏季オリンピック33.9%、冬季オリンピック29.8%が続いた。さらに高校野球(春・夏)が28.2%、箱根駅伝が26.3%と、国内の学生スポーツ大会への関心も高かった。電通は、競技や大会への関心は「感動や夢を与える」「プレーの迫力がある」「好きなクラブやチームがある」といった要因ごとに形成されていると分析している。
視聴や実施の意向では、テレビ視聴が平日37.9%、週末41.8%、有料配信サービス視聴が平日14.0%、週末14.7%と、平日と週末で大きな差はみられなかった。一方で「自身がスポーツをすること」は平日23.2%に対し週末32.4%と差が開き、特に30代、40代では週末志向が強かった。年代別では、視聴・実施のいずれでも10代の意向が高く、若年層のスポーツ関心の強さが目立った。
応援行動については、「無料の行動」を行っている人が48.7%に達する一方、「有料行動」は21.5%にとどまった。ただし、チケットを購入して会場観戦した人はこの1年間で9.5%だったのに対し、今後会場観戦したい人は14.3%と上回っており、今後の伸びしろも示された。特に10代男性39.9%、10代女性32.0%と、若年層の有料行動意向の高さが際立った。
また、企業のスポーツ協賛については、協賛を認知している人のほうが、企業への好意や商品・サービスの利用意向が約10ポイント高い傾向が確認された。10~20代ではその差がより大きく、スポーツ協賛が若年層向けのブランディング施策として有効に働く可能性も示された。協賛を知った後の心理変化としては、「企業名が記憶に残った」「興味関心が高まった」「一流であるという認識が高まった」などが挙がった。
電通は今回の調査を通じて、国内では依然として野球人気が強い一方、サッカーはクラブやチーム単位での支持が厚く、競技ごとに異なる魅力がファン形成につながっていると指摘した。また、若年層が今後のスポーツ視聴・消費拡大のカギを握るとし、配信サービスの普及や日本人選手の海外での活躍、スタジアムやアリーナの体験価値向上が、スポーツビジネスの成長を後押しする可能性があるとしている。
質問例
あなたは、次のようなスポーツ・競技に、どの程度「興味・関心」をお持ちですか。それぞれについて、あなたの気持ち(「とても興味・関心がある」「興味・関心がある」「どちらともいえない」「あまり興味・関心がない」「全く興味・関心がない」)に最も近いものをひとつだけお知らせください。(「とても興味・関心がある」「興味・関心がある」の合計)
(電通、「スポーツ総合調査2025」より)
n=7200














