2007年度分析機器生産高が4400億円を超えて過去最高を更新

「分析展」などを主催する(社)日本分析機器工業会(堀場厚会長。堀場製作所代表取締役会長兼社長)は、同会に加盟している正会員企業117社の2007年度総生産高を発表した。
それによると、2007年度の全生産高は過去最高の4406億円(前年度比約103%)と、6年連続で過去最高を更新した。
近年新需要となった種々の化学物質や有害物質など、規制関係物質の評価用途を中心に大きく伸びていたX線分析装置が需要の一巡で約6%減少するなど、ラボ用分析装置全体では国内向けが前年実績を約2%下回ったが、輸出がそれを補い、ラボ用分析機器全体では昨年並みの2395億円(総額の54,3%)を確保した。
これに対して、水質分析や大気分析あるいは自動車の排気ガスや燃焼炉の煙突などの汚染物質発生源分析を中心とした環境分析機器は金額的には約280億円(総額の6,3%)にすぎないが、対前年比では116%と大きく伸張した。
さらに、血液検査や免疫関連の検査装置などが含まれる医療分析機器は、国内向けが496億円でわずかに前年を下回ったが、輸出が大きく伸びて942億円と対前年比120%を、記録し、医療分析機器全体を1438億円(総額の32,6%)と、昨年比で107にまで押し上げた。
全生産高のうち、国内向けが2146億円で48,7%、海外向けが2260億円で51,3%となり、国内向けが前年度比98%であったのに対し、輸出が前年度比108%と6年連続で大幅に増加して、初めて輸出が国内向けを上回り50%を超えた。
分析機器の主な輸出先はEU35%、米国20%、アジア(中国を除く)27%、中国12%、その他国6%となっており、06年度と比較して大きな変化はない。

(06/06)