海外市場開拓へかける思い 

私ども有限会社瑞穂は広島県で熊野筆という化粧筆・画筆・ネイルブラシの製造・販売を行なっている会社です。すぐれた伝統技術と職人魂(クラフトマンシップ)を継承し、優れた品質のブラシを開発し、市場に提供することを通じて、世界の人たちの心と生活に潤いと彩りを与え、社会に貢献することを企業理念としています。

海外向け直販を新しい経営基盤と捉え、中国・香港のメイクアーティストやメイク学校向けに自社ブランドMizuho Brushの販路開拓を進めています。その目標達成のために、当社は香港で開催されるアジア最大級のコスメ展示会「コスモプロフアジア」に平成20年から4年連続で出展を行なうなど、展示会出展を海外市場開拓の主要ツールとして活用しています。

昨年からはJETROアジアキャラバンにも参加し、上海・天津・武漢などの商談会に参加するほか、上海の常設ショールーム(約8か月間)と各地のアンテナショップ(1週間程度)での試験販売と、インターネットモールによる試験販売を行ないます。

1年目の昨年は11月に北京で商談会、12月に上海でのテスト販売会に参加し、その場での売上げや数件の引き合いをいただきました。しかし企業向けビジネスでは国内渡しの取引条件が必須になるため、直販ではなく輸出入代理商と契約し、物流と資金流通の構築を主眼におきました。

2年目の今年は6月から上海世貿商城(上海マート)での常設ショールームに商品を展示し、現地バイヤーとの商談をJETROのスタッフに代行してもらっています。わたし自身も7月14日から16日の3日間、上海新国際博覧中心で開催された「第1回日本精品展」に参加し、現地の販売店より多数の引き合いをいただき、すでに2件が成約、ほかに数件については現在契約交渉を行なっています。

出展にあたって気をつけたことは、テスト販売販促用に中国語版のポップや価格表を準備したこと。輸出コストなどを考え、日本の小売価格設定額の1.3~1.4倍の参考上代を設定したこと。出品商品を価格の高いものにしぼり間接業者の利益率を保つこと。また、一方で原価率の高い製品でも対応できる直販のビジネスモデルも模索しています。

海外出展を検討している方には、JETROさんなどの協力を最大限活用することをおすすめします。さまざまな疑問点をJETROさんに資料請求し、出張前に入念な下調べを行ないました。その情報量と質は信頼感のおけるものだと実感しています。また輸出有望案件事業での緊密な連携やアドバイス・助成金などさまざまな支援もぜひ活用してください。

その一方で、テスト販売会や商談会・視察など、JETROさんのプログラムに依存しているような「見て、参加しただけ」では必ず失敗します。参加目的とゴール、取り組む期間を自分で設定して、経営資源と時間を集中投下する気概が肝要です。テスト販売と商談会に参加したら、少なくても1社とは代理店成約を達成する。その目標を達成した場合は、別のターゲットに目線を移すというように、方向性をきちんと定めて取り組むことが成果に繋がっていくと考えています。