丹青社とピクシーダストテクノロジーズが協業、イベント効果測定の実証実験開始

12月24日、丹青社とピクシーダストテクノロジーズが空間のDX(デジタルトランスフォーメーション)促進による提供価値向上に向けた業務提携を締結したことを発表した。

ピクシーダストテクノロジーズが提供する空間データプラットフォーム「KOTOWARI」を用い、空間にまつわるセンシングデータの収集とその分析・活用により、空間における課題抽出から解決策の提案までをワンストップでおこなうサービスの開発・提供を目指す。

取り組みの第一弾として、東急プラザ表参道原宿(東京・渋谷区)で2022年1月9日まで開催している「HARTi Gallery / NAOKO TOSA’s Sound of Ikebana」においてイベントの効果測定をおこなう実証実験を開始。会場内にカメラを含むセンサーを設置し、センシングにより来場者の属性や各作品の閲覧順、滞留時間などのデータを収集し、データの分析によって動線計画やレイアウトの改善、来場者の興味・関心に沿った展示企画の提案などが期待できる。

今後は、実証実験を通じて事業化に向けた課題の抽出および改善を進め、空間にまつわるセンシングデータを活用することで、さまざまな課題を解決するサービス・ソリューションの提供を目指す狙い。例えば、百貨店の来場者属性や回遊データに基づくレイアウト・運営改善、オフィスや工場で作業・行動履歴の可視化による人員配置の最適化、駅や空港での行動データの収集・分析によるテロ対策の提案など。

今回の提携に際し、丹青社・CMI センター 空間メディアマーケティング統括部 空間メディアプロデュース室 室⾧ 鈴木朗裕氏は「お客様に個別最適化された体験づくりの力をより高めていくことで、新しい時代の空間づくりを実践し、空間の DX を強力に推進する」、ピクシーダストテクノロジーズ・代表取締役 CEO 落合陽一氏は「今までに定量的評価が困難であった来場者の動的分析の一助となることで、デジタルと物理空間がより親和し、多様性を育みお客様の個別事例に最適化する空間構築へと貢献したい」とコメントした。