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2016年のイベント市場規模は16兆5314億円に~日本イベント産業振興協会が推計~

日本イベント産業振興協会(JACE)は、2016年1月から12月までの国内イベントの来場者の消費額に関する調査を行い、そこから国内イベントの消費規模を推計し発表した。それによるとイベントに対するさまざまな支出を合わせて推計したイベント消費規模は、前年比12・9%増の16兆5314億円となり、5年連続の増加となった。

カテゴリー別の推計値は、会議イベント1兆9135億円、見本市・展示会1兆6106億円、文化イベント2兆3329億円、スポーツイベント2兆8468億円、フェスティバル2兆6317億円、販促イベント9835億円、興行イベント4兆2124億円となり、ここ数年伸びていたフェスティバル系イベントに代わり見本市・展示会、文化イベント、スポーツイベントが伸長。イベント会場内における支出のみの推計は前年比2・8%増の3兆1877億円となった。

JACEはさまざまなカテゴリーのイベントに実際に足を運ぶ生活者の消費額を平成24年より定期的に調査。イベントビジネス市場を推計していくための調査企画の準備を進めていることもあり、5回目となる今回は生活者、来場者視点であることを明確にするため、タイトルを「イベント消費規模推計」に刷新した。今回から「イベント消費規模推計報告書」は、ベースとなる「イベント来場者の消費額と意識に関する調査報告書」を一冊にまとめて提供。これにより消費総額だけでなく、イベントと来場者の現状をカテゴリーごとに詳細に考察することが可能となる。

同報告書は公式HP(http://www.jace.or.jp/)より購入することができる。

<過去の報告書>

・2015年(平成27年)版はこちら

・2014年(平成26年)版はこちら

013年(平成25年)版はこちら

【出展者に聞く!】株式会社ぷれす

DSC_0045ぷれすは1979年から校閲や翻訳・編集などの事業を展開する出版社だ。今回は共同出店も含め4回目になるコンテンツ東京に出展した。昨年から単独で出展を行っている。
代表取締役社長・奥村氏は「出展を行うと毎年、お客さんとの出会いが必ず300ほどあります。その中でも3、4社とは今でもつきあいがあります」と話す。

インバウンド需要が増えてきたことにより、日本語から英語の翻訳業務も増えているという。
また、省力化を図るため、デジタル部門を立ち上げ、規則性のある校正命令をプログラムが処理してくれるシステムを開発。このほかにも、編集からDTPまで全てを請け負える体制を整えている。

DSC_0042今回特にブースで目を引いたのが猫の写真。いつもは大手出版社から業務を請け負う形だったが、自社から何か発信できるものが何かないかと探していたところ、社員が猫を出かけた先で撮影した写真が多く貯まっていた。そこで、写真をまとめた本を自分たちで発信するコンテンツとして出版した。
缶バッチなどのグッズもかわいらしく、多くの来場者が足を止めていた。

〈展示会データ〉
展示会名:コンテンツ東京 2017
会期:6月28日(水)~30日(金)
会場:東京ビッグサイト

「第757号 見本市展示会通信」発刊しました

見本市展示会通信

展示会やMICEなどに関する最新ニュースを伝えるタブロイド判の業界紙
「第757号 見本市展示会通信」を発行しました。

【主な記事】

・一面のニュース:2025日本万国博覧会誘致委員会 大阪万博実現に向けて本腰、〈インタビュー〉香港ブックフェア2017 ほか

・〈特集〉西日本総合展示場開業40周年・・・(2~7面)

・〈出展社に聞く!〉「サンワ・アイ」・・・(12面)

・あすへのアプローチ<6>齋藤譲一理事長・日本劇場技術者連盟・・・(12面)

・実践MICE講座 第2回  日本コンベンションサービス(株) 営業企画室 齋藤学氏・・・(11面)

・業種別開催データ(2017年8月~2018年1月)<消費財関連>・・・・・(8~9面)

 

発行について:第757号 2017年(平成29年)7月1日

☞「見本市展示会通信」の詳細はこちら

DRONE RACERのオフィシャルイベントを開催
~KYOSHO 第1回ドローンレーサーイベント in MEGA WEB~

20170508_kyosho-174本格RC(ラジオコントロール)モデルやダイキャストカーなど、ホビー製品の製造・販売を行う京商株式会社は、7月29日(土)・30日(日)の2日間、DRONE RACERでは初となる単独のオフィシャルイベント「KYOSHO 第1回ドローンレーサーイベント in MEGAWEB」をMEGA WEBトヨタ シティショウケース1階で開催する。

同イベントは「DRONE RACER が楽しくなるイベントへようこそ!」をコンセプトに、“初めての体験 First Time Drone”、初心者を確実にドローンパイロットへと成長させる“お・ま・か・せ 初心者レーシングスクール”、ライバルたちとしのぎを削る“レース” など、大小8つのコンテンツを予定している。ドローンに触ったことがない人、ドローンを操縦したことがない人、親子連れ、女性など誰でも楽しむことができる内容となっている。

詳細はWEBサイトまで☞http://rc.kyosho.com/ja/dr_race_1st/

群馬県コンベンション施設愛称募集~群馬県

群馬県は高崎駅東口に完成予定の大型コンベンション施設の愛称を募集している。本施設は展示会、学会、コンサート、イベントなどに対応しており、2020年春の開業を目指す。

【P4】群馬県施設写真◇応募期間
平成29年6月9日〜8月31日(必着)
◇応募資格
不問
◇応募内容・基準
群馬県コンベンション施設の愛称
・施設全体のコンセプトや特徴がイメージできるもの
・親しみやすく覚えやすいもの
・他の名称や商標に類似していないもの
・自身が創作した未発表のもの
◇賞・賞金
最優秀賞(1点)賞金10万円(高校生以下の賞金は図書カードとなる)
応募方法などその他詳細は群馬県ホームページまで。
http://www.pref.gunma.jp/07/ay01_00001.html

<MICEプラス>日本での開催件数は過去最高の410件
~2016年ICCA国際会議統計~

ICCA(国際会議協会)は2016年1月から12月までに世界で開催された国際会議の統計(暫定値)を発表した。
世界で開催された国際会議開催件数は前年より151件増の1万2227件。日本で開催された国際会議開催件数は対前年比55件増の過去最高の410件で、中国と同数の世界7位、アジア・オセアニア・中近東地域で1位となった。日本の伸び率は対前年比15・5%増と2012年以来の2ケタの伸びを記録した。

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都市別ランキングでは日本の上位5都市は、東京が21位(95件)、京都が44位(58件)、大阪が100位(25件)、福岡が111位(23件)、神戸が120位(21件)。アジア・オセアニア地域では日本と中国が同数の410件、続いて韓国が267件、オーストラリアが211件、タイが174件であった。

この発表を受けJNTO(日本政府観光局)は、昨年は参加者が3000人を超える大型国際会議が9件開催されており、これら大型会議の開催決定による日本の認知度向上や、国を挙げて取り組んできた国際会議業界へのプロモーション、日本の各都市の受入環境の充実などが件数の増加に寄与したと考えられるとした。ほかにも2020年東京オリンピック・パラリンピックや2019年ラグビーワールドカップなどメガイベントの開催決定による日本への注目度の向上や、継続した円安傾向による割安感なども開催件数増加の要因と考えられる。

アスタナ万博開幕日本館でも開館式~初日の日本館来館者数は約6000人に~

ZONEⅠ「イントロダクション 日本の経験」
ZONEⅠ「イントロダクション 日本の経験」

6月10日、「2017年アスタナ国際博覧会」(アスタナ万博)が開幕し、現地時間の午前10時に日本館の開館式を行った。

開館式では小瀬達之・経済産業省大臣官房審議官(商務流通・国際博覧会担当)による挨拶ならびに吉村洋文・2025日本万国博覧会誘致委員会副会長(大阪市長)による来賓挨拶が行われた。その後、川端一郎在カザフスタン日本国特命全権大使、2017年アスタナ国際博覧会中村富安・日本政府代表らも加わりテープカット、開館を祝った。日本館は開会式終了後の11時33分から一般入場を開始。初日の来館者数は約6000人と盛況の幕開けとなった。

アスタナ万博は“未来のエネルギー”をテーマに9月10日まで開催。日本館では“Smart Mix withTechnology ~オールジャパンの経験と挑戦~”をテーマに、エネルギー課題に対する日本の取組みや、日本の高い技術力と世界の課題解決に貢献できる日本の姿を世界に向けて発信する。また、2025年国際博覧会の大阪誘致に向けたPRも展開する。

臨時休業のお知らせ

誠に勝手ながらこのたび弊社では、下記の通り休業とさせていただきますのでお知らせいたします。
ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

 【臨時休業日】
 2017年6月 26 日(月)
※27日(火)より通常業務開始いたします。

新規見本市情報を発表~デュッセルCLUB~

メッセ・デュッセルドルフ・ジャパンは6月7日、ホテルニューオータニ(東京・千代田区)で「デュッセルCLUB」を開催し、金属産業展 統括部長F・ケーラー氏が新動向や体制、新たに開催のイベントについて最新情報を紹介した。

F・ケーラー氏
F・ケーラー氏

「wire」は電線・ケーブルの製造加工の機械装置がテーマとなる見本市で、今年の12月にイランのテヘランで開催が決定した。
F・ケーラー氏は、「イランではさまざまな産業がブームとなっているため、いち早く自分たちのプレゼンスを示すことができ、それに伴ってイランのパートナーを見つけられたのは大変嬉しいことだと思っている」と話した。
また「Tube」は管材を製造・加工するための機械、加えて管財の販売や交換に関わる見本市で、今年の11月「FABTECH2017」として初のアメリカ・シカゴへの進出となる。
「VALVE WORLDEXPO」は産業用のバルブ・弁の見本市で、日本の出展者やスポンサーシップも多い。中国でもこの見本市のニーズが高まっているほか、同社は海外での展開を推進しており、次はブラジルでの展開を検討している。
ケーラー氏は、「日本での開催も可能ではないかと話しており、日本で開催する準備は充分にできていると考えている」と話した。
今後、このようなサテライト見本市としての海外での開催については、対象となる国の需要をみながら、新しい見本市の追加や、削除、開催場所の変更などを随時行っていく構えだ。

さらに、ドイツ・メッセデュッセルドルフ見本市会場について、ホール1とホール2の2つのホールを解体し、新たに無柱空間であるNewホール1の建設を発表した。これは2019年の秋にオープン予定。
その他、詳細はメッセ・デュッセルドルフ・ジャパンWEBサイト(https://www.messe-dus.co.jp/home/)まで。

[インタビュー]日本の展示会発展のために ~オクタノルムジャパン

今年3月に開催された「Euro Shop(ユーロショップ)2017」は、出展者数2,368社(61か国)、全体来場者113,000人にのぼった。
国際的な展示会である同展に出展したオクタノルムジャパンの瀬戸健之介氏に、今回の出展成果とグローバル視点で見る日本の展示会について聞いた。


 

オクタノルムジャパン 瀬戸健之介氏

Q 日本からの来場者も多かったようですが、どの製品が注目を集めましたか

3年前の前回展に比べて、日本人の来場者は増えたように思います。オクタノルム社のブースに100人以上の来場がありましたが、なかでも「オクタリグ」への注目度は高く、特にデザイナーの方が熱心に話を聞いてくれましたね。
同製品はもともと天吊り用の部材として数年前からありましたが、日本の展示会では天吊りは主流ではないこともあり、展開は難しいと考えていました。しかしブースの柱を少しでも減らしたいという要望は強く、柱によって視界は遮られ、展示スペースも限られるためデメリットしかありません。
柱を減らしていくという傾向は世界共通であり、日本にも需要があるのだと出展を通じて感じました。

 
同製品の一番の特徴は“とにかく頑丈”で、柱の数を減らし、最大13mまで梁を飛ばす(柱間のスパンをあける)ことができます。
通常、マキシマライトだとせいぜい6mが限界。6mでもパラペットや照明を付けるとたわんでしまう。トラスであっても13m飛ばすのは無理です。一見その良さが分かりづらい製品ではありますが、プロの方々に対してのインパクトは大きく、出展後の問合せも多いです。

オクタリグ

 

Q 日本と欧米の展示会と比較して感じることはありますか

天吊りができないことに加え、日本独自の展示会規約や施工日程のタイトさに関して、しょうがないと諦めている方がほとんどですが、どこかのタイミングで世界基準に近づけていかないと、グローバル化の進む展示会業界で日本だけが取り残されてしまう。
例えば、アウトメカニカ(主催:フランクフルト)はグローバル規模の展示会で世界17都市、メキシコやインド、中国、ロシアなどでも開催するのに、日本ではやらない。他の展示会でもこういったケースは増えています。グローバル展開する展示会は同じコンセプトのもと各都市で開催されるので出展者もついて回りますがその際、都市ごとにブースデザインやコンセプトは変えません。一方、尺が基準の日本の展示会には合わない部材も多く、世界共通で良いとされる製品が日本で使えないのは残念でなりません。

オクタリグ

これらの制約が、国際的な視点から見た“魅力的な展示会”づくりの足かせになっているのは事実です。日本の展示会産業が今まで以上に拡大するためには、価値観そのものを変えていくことが求められています。
まずは海外で人気の展示会をよく知ってほしい。特に主催者には、欧米の展示会にたくさん触れてもらいたいという気持ちがあります。仮に高い入場料を取る高級路線の展示会であっても、コンセプトやポリシーがしっかりしていれば出展者や来場者は集まります。価格勝負の運営では発展は期待できません。今後も、魅力的で専門性の高い展示会が日本でも増えていってほしいですね。

 


見本市展示会通信756号「システム&トラス」特集号より抜粋