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「東日本大震災の被災地から学ぶ展示会活用セミナー」開催~日展協

3月17日、夢メッセみやぎ西館(宮城県仙台市)で、「東日本大震災の被災地から学ぶ展示会活用セミナー」が開催された。同セミナーは、日本展示会協会女性の活躍推進委員会が主催し、会場の夢メッセみやぎを運営する一般財団法人みやぎ産業交流センター共催で行なわれたもの。

当日は同協会石積会長が「東北経済の起爆剤 見本市都市 仙台の実現!」をテーマとした特別講演を行なったほか、「女性の視点で考える防災」と「産業復興と展示会」のテーマにてシンポジウムを行なわれ、東北経済産業局室長の遠藤憲子氏をモデレーターに、環境会議所東北専務理事の山岡講子氏、横山芳夫建築設計監理事務所代表取締役社長の横山英子氏、日展協理事で、女性の活躍推進委員長の野田万起子氏がパネリストとして登壇した。

 

 

      
セミナー開催にあたって挨拶した夢メッセみやぎ理事長の伊東則夫氏は、震災当日の来場者に対する対応状況などを伝えたほか、休憩時間には「防災体操」を取り入れるなど、防災について改めて学ぶ機会となった。

詳細は、「見本市展示会通信」2015年4月1日号にて掲載する。

一般向けに「京都MICEセミナー」を開催

京都文化交流コンベンションビューローは、3月11日、キャンパスプラザ京都(京都市下京区)で「京都MICEセミナー」を開催した。今回のセミナーは、ビューロー会員だけでなく、広く一般にも参加を呼びかけたもの。京都市内から約100人が参加した。

開会のあいさつとともに、主催者の京都文化交流コンベンションビューロー・国際観光コンベンション部の赤星周平部長は、「京都市にけるMICEの現況報告」を数字データなどと合わせて解説。京都市と連携して行なっているグローバルMICE戦略としてのMICE推進の取組みについて説明した。

セミナーには、国際的に活躍し、観光庁や日本政府観光局(JNTO)のセミナー等でも講演実績がある2名の講師が招かれた。

 

 

ゲイリー・グリマー氏は、MICE業界の国際的コンサルタントであるGainingEdge社のCEO。各主要都市のMICE戦略を指導しており、日本ではJNTOの調査事業、東京観光財団の企業ミーティング・報奨旅行の誘致戦略策定事業のほか、観光庁の2013年度事業である「グローバルMICE戦略都市事業」を手掛けている。

グリマー氏は「国際都市におけるコンベンションの重要性」をテーマに講演。「ツーリズムには、レジャーツーリズムとビジネスツーリズムの2種類あり、マーケットアプローチが全く異なるという違いを理解してほしい」とし、特にコンベンションは、その分野のリーダー、企業、投資家が集まるもので、経済の変革に大きく影響しGDPへ与えるインパクトも大きいと説明した。自身が携わったメルボルンで開催した遺伝子学のコンベンションを例にし、3000人の参加者を呼び、メルボルンは遺伝子学でトップ5の都市であるということを世界に知らせたとともに、20億円の成果を上げたと説明。その後の会議開催の契機ともなり、大きな効果をもたらすなど、コンベンションは将来的な成功に重要であるとし、経済大国として3位の日本には世界のリーダーとして独自のイノベーションを発見し、独自の創造的なコンベンションを開催してほしいと期待を寄せた。

 

アダム・フルフォード氏は、Fulford Enterprise,LTDのCEOで、ランゲージコンサルタントとして翻訳、ナレーション、番組制作に携わっており、小泉元首相のプレゼン指導など多数の英語プレゼン指導実績がある。また、政府・地方自治体主催の外国人観光客向け観光ルートやツアーガイドのアドバイザーとして活躍。日本の良品を海外市場に紹介するジャパニーズグレイツ(株)の代表としても、さまざまな活動に取り組んでいる。

フルフォード氏は、MICEに限らず一般的なスキルとして「コミュニケーション・プレゼンテーションスキルアップトレーニング」をテーマに講演。はじめに、自身が前日実際に京都で撮影した写真を例に、「これは子供の心で、大人が撮った写真」だとして、観光客は年齢に関係なく、新しい発見を探しにくると説明した。受け入れる側としては、多様性をもったコミュニケーションが必要で、伝えたいことを押し付ける先生になるのではなく、相手の情報に基づき、コミュニケーションを築いたなかで伝えることが、重要だとして、「皆さんも一度子供の心で京都をもう一度歩いてみてはどうだろうか」と提案した。

「さっぽろMICEリーダーズサミット」レポート(1)-MICEネットワーク構築の重要性-

 

さっぽろMICE推進委員会は3月5日・6日、「さっぽろMICEリーダーズサミット」を開催した。

MICE産業界のリーダーや発信力をもつキーパーソンとともに「アジア太平洋のパートナーシップがMICE新時代を開く」をテーマにした『サミット』に加え、2017冬季アジア札幌大会、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えているなか、2026年冬季オリンピック大会の開催都市への立候補表明という時宜を得て「スポーツコンベンション」をテーマにした『フォーラム』を実施。札幌のMICEディスティネーションとしてのブランド力の発信と、アジア太平洋地域のMICEネットワークの重要性の確認、MICE発展に向けた知見の交換を目的に企画された内容に、国内外から330人が参加した。

『MICEリーダーズサミット』

基調講演Ⅰ
3月6日には、ゴールドコースト観光法人CEOで、ICCA(国際会議協会)アジアパシフィックチャプター前理事長のマーティン・ウィンター氏が「アジアの隆盛 MICE新時代の国際会議誘致プロモーションの進化と戦略」と題し、基調講演を行なった。マーティン・ウィンター氏は、「国際会議誘致プロモーションの戦略的進化は、いま第3の波を迎えている」とし、第1のインフラによる差別化から、第2のクライアントのビジネス目的の理解へと移行し、知的資本や文化・観光資源による差別化へ、そして第3の波では、ビッグデータを活用したイベント開発が競争力に大きな影響をもたらすと解説。ビッグデータのMICEビジネスへの適切な導入が第3の波に乗っている先駆的なデスティネーションではすでにはじまっていると語った。

 

 

 

MICEリーダーズサミット
「MICEリーダーズサミット-アジア太平洋のパートナーシップがMICE新時代を開く-」と題し、香港「MIX Magazine」のマーティン・ドノワン氏をモデレーターに、タイ、中国、オーストラリア(基調講演者のマーティン・ウィンター氏)、韓国、札幌のMICE都市の代表、ICCA(国際会議協会)など、アジア太平洋のMICEを牽引する各国地域のMICEリーダー、専門家7名がMICEの潮流と発展に向けての取組みについて情報交換・発信を行なった。

 

 

 

タイ国政府コンベンション&エキシビション・ビューロー会長のノッパラット・メイタビークンチャイ氏は「アジアMICEを牽引するタイ政府の戦略的プロモーション:政府×地方都市、海外×国内」をテーマに紹介。

 

 

 

 

 

 

 
中国旅行者協会 MICE専門委員会副事務局長のヤオ・ホン氏は「中国MICEの巨大市場と世界戦略:アウトバンド編」として、中国のインセンティブ事情からアウトバウンドのトレンド、惹きつける12のポイントを解説した。

 

 

 

 

 
ゴールドコースト観光法人CEOのマーティン・ウィンター氏は「観光・MICEで急成長を遂げたオーストラリアのMICE都市・ゴールドコーストの手法」として、人口60万人規模の都市でどのように1,200万人の観光客を迎えるようになったのか、レジャーとビジネスのツーリズムのブランディング戦略について語った。

 

 

 

 

韓国大田マーケティング公社CEOのイ・ミョンワン氏は「行政・地元大学・研究機関の連携によるMICE振興の成功例」として、“MICEを売り込む商品は都市それ自体”という観点から科学の街として知られる大田の強みをMICE誘致につなげる手法について説明した。

 

 

 

 

 

 

札幌国際プラザ代表理事・副理事長の中田博幸氏は「地域の特徴・魅力を最大限に活かしたMICEの誘致」として、国の内外のMICE関係者から札幌方式と呼ばれる誘致・受入の取組みについて、スポーツコンベンションに対する今後の方向性についても言及した。

 

 

 

 

 
ICCA(国際会議協会)アジアパシフィックチャプター副理事のジョーダン 黒澤 貴子氏は「世界巨大組織ICCAアジア太平洋チャプターのあり方と今後の展望」として、アジアの開催件数が50年間で30倍に増加しているICCA統計に触れ、アジアパシフィックチャプターがMICEビジネスでさらなる拡大をするためには、競合関係でありながらパートナーとして教育機会の拡充やネットワーキングによる情報共有が必要だとした。

 

 

 

「さっぽろMICEリーダーズサミット」レポート(2)

見本市展示会通信」2015年4月1日号・春季特集号、「展示会とMICE」webサイト、「展示会とMICEニュース」メルマガにて掲載する。

 

 

「さっぽろMICEリーダーズサミット」レポート(2)-MICE×スポーツ-


『スポーツコンベンション・フォーラム』

基調講演Ⅱ
「スポーツ×MICE」をテーマに『スポーツコンベンション・フォーラム』を実施。

基調講演Ⅱでは、スポーツアコード前理事・国際ワールドゲームズ協会理事、関西ワールドマスターズゲームズ2021組織員会委員で上智大学教授の師岡文男氏が登壇。「国際スポーツコンベンションの意義と地域の未来~札幌で開催可能な「国際会議」と「国際スポーツイベント」~」について語った。

師岡氏は、スポーツとは何か、コンベンションとは何かという原点に戻った問いかけからはじめ、国際スポーツコンベンションの意義を説くとともに、ツーリズムの効果と現状について数字から紐解き、札幌で開催可能な国際会議と国際スポーツイベント、成功のポイントについて、終始、熱のこもった口調で50分の講演を語った。

師岡氏が誘致に動いた2001年秋田での「ワールドゲームズ2001」にも、札幌はすぐに駆けつけるなど、「フットワークがとにかく軽い」と評価し、スポーツを切り口にした誘致への取組みにエールを贈った。

 

 

パネルセッション
続いてのパネルセッションでは、師岡氏に加え、日本スポーツツーリズム推進機構(JSTA)会長の原田宗彦氏、レイベイゼマー・コンサルティングCEOの中川礼一氏、モデレーターにはNPO法人コンベンション札幌ネットワーク理事長藤田靖氏が登壇し、「スポーツコンベンションとビジネスの展望」について語った。

 

 

 

 

原田氏は、スポーツと観光の融合したスポーツツーリズムという概念について、2005年末の時点では検索エンジンでの結果が211件だったのが、2014年末には130万件と約10年で関心が一気に高まってきたとし、改めてその目的と内容について「隠れた資源であるスポーツを旅行商品化する」「見る、する、支えるスポーツという新しい旅の目的と需要を創出する」「スポーツで人を動かす仕組みづくり」との見解を示した。また、この駆動力としては地域スポーツコミッションの役割が重要だとし、設置数(予定含む)は全国で17件となる現状の動きを紹介。観光・スポーツ振興の双方の視点で地域創生の推進役となって成功した国際大会・競技会の事例も合わせて伝えた。

 

中川氏は、新生銀行コーポレート社外アドバイザーや大塚製薬社外アドバイザーとしての業務や、日本企業に対し海外プロジェクトの紹介やコンサルを行なってきた経験と、日本誘致に携わった「X Game」や「FISE」といったエクストリームスポーツの競技大会、XTERRAオフロードトライアスロン大会などでの実績から、スポンサーシップ獲得の方法や放映権などの資金捻出方法などについて、留意すべき点やポイントをアドバイスした。

 

 
師岡氏は、2021年関西で開催される生涯スポーツの世界大会「ワールドマスターズゲームズ」を動画で紹介。基調講演でも触れたスポーツの種目は多岐にわたることを、実際にエアロビクス、オリエンテーリング、ブールスポーツなどの競技風景とともに伝えつつ、このように多くの種目があって各種ごとの国際競技大会があり誘致のチャンスがあることを繰り返し伝えた。また、2001年秋田でのワールドゲームズの成功の秘訣は、スポーツとは関係のない民間企業が開催資金を集め、自治体に働きかけをした民間主導での官民連携体制だったと、スポーツコンベンション開催のヒントに触れた。

 

前日の3月5日には、歓迎レセプションとして、札幌競馬場というユニークベニューを活用したパーティーが行なわれ、サミット・フォーラムの登壇者やアジア地域の旅行会社招待者、MICE関係者を含めた海外10か国・地域から80人が、ポニーの歓迎後にファンファーレで会場に入場し、よさこいSORAN踊りなどのパフォーマンスと道産食材を堪能。大型ビジョンによるオリジナル競馬レース「Sapporo MICE Derby」も楽しむなど、さっぽろならではのイベント企画に充実した時間を共有した。

「さっぽろMICEリーダーズサミット」は、札幌での初めての試み。札幌MICE総合戦略の行動計画に沿って実施された事業で、次代に向けた札幌MICEへの提言を行なうイベントとして開催された。一般公開もされ、アジア太平洋地域から集まったリーダーや専門家の知見は、互恵的な協力によるネットワーク構築の重要性など意識を高める場となった。
「見本市展示会通信」2015年4月1日号・春季特集号、「展示会とMICE」webサイト、「展示会とMICEニュース」メルマガにて掲載する。

 

「さっぽろMICEリーダーズサミット」レポート(1)はこちら

来場者管理と集客のノウハウを伝える ~ イベントレジスト ~

イベントレジスト(株)は3月13日、同社セミナースペースで「はじめてのイベントレジスト活用セミナー」を開催した。

同セミナーは、企業のBtoB、BtoCイベント企画・運営担当者やイベント運営会社などを対象に、イベントレジストの活用方法やイベント成功のノウハウなどを説明するため、月に1回のペースで開催されている。企業主催イベントの課題と対応のポイント、集客から参加者管理、アフターフォロー、イベント集客の最新動向、個別相談などが行われている。

今回は取締役COOの小笹文氏が、告知や事前決済、参加者管理、来場者トラッキング、参加者フォローなど、イベントマーケティングプラットフォームとしてのイベントレジストの機能を紹介。バーチャルイベントやマーケティングオートメーション、動画ソリューションとの連携も実例をあげて説明した。

セミナーの後半ではイベント集客のノウハウについてもこれまでの運営実例を踏まえて解説した。告知については日本のBtoBイベントにおいてはソーシャルメディアからの流入のうちフェイスブックが4分の3にのぼることをあげてその優位性を示しつつも、フェイスブックは既存のネットワークを通じた情報発信であり新規来場者への告知ではなく、随時情報を流すなど次回開催に向けてファンを育てる場にするべき、という提案もなされた。

そのほか、早割を利用した安定的な集客や、登壇者やその分野に影響力が強い人物に割引コードの配布を依頼して情報拡散を行なうなど、さまざまな集客の手法を解説した。

今後のセミナー開催予定と申込みはこちら。 http://eventregist.com/p/EventRegist-events

鈴木教授の観光学オピニオン・シリーズが完結

NCコミュニケーションズから、「鈴木教授の観光学オピニオン・シリーズ」の全5巻完結となる「観光立国ニッポンの新戦略 海外マーケットを探れ」が発行された。執筆者は桜美林大学ビジネスマネジメント学群教授で観光学者の鈴木勝氏。

ニッポン観光の振興を願って活動を続ける著者が、1年半の間に20カ国・地域を訪問して各国事情を調査。これから訪日外国人客2000万人を目指すためには、「地域分散型誘致」「外国人目線」「広域・異業種連携」が不可欠であると説く。

訪日外国人誘致のヒント、海外主要国のマーケット分析と日本への誘致手法、“観光立国ニッポン”を推進するために―世界一の観光国・スイスから学ぶ、といった内容で、観光振興へのキーワードが満載となっている。

展示会成功のための相談会開催 ~ゼンシン~

展示装飾施工や装飾機器の販売・レンタル、集客支援サービスなどを手掛ける(株)ゼンシンは3月5日京都、12日東京の両日程で「『凄い展示会』大相談会&セミナー」を開催した。

12日は同社の新関東ショールームで相談会が実施され、折り畳んでキャリーケースにもなる再利用可能な壁面装飾「POP-UP」ブースや、骨組みに服を着せるように簡単に設置できる「FARBEE」といった自社製品を紹介。また参加者の出展ブース写真をもとにした展示装飾についての相談・提案や、集客のコツについてのアドバイスなどを行なった。

また、同社では現在、展示会成功のノウハウを掲載した「凄い展示会ノート」を100人限定で贈呈している。

  
左)POP-UPの骨組み  右)PVCシートをかけた状態のPOP-UP

今年は1.5倍規模で展開 ~JAPANTEX 2015~

日本インテリアファブリックス協会は、11月18日から20日までの3日間、東京ビッグサイトで開催される「第34回JAPANTEX2015」の概要を発表するとともに、出展者募集を開始した。

JAPANTEXはインテリア、住宅・建築業界の関連企業が一堂に集まる日本最大級のインテリア国際見本市。

今年は「インテリアエッセンス“Chic&Now”-本当に大切なモノがここにある-」をテーマに、前回開催より1.5倍に規模を拡大し、東京ビッグサイト東2・3ホールで開催する。出展企業同士のビジネス拡大の場を提供する「ビジネスパートナーシップ」、セミナー会場で出展者が新商品や技術を来場者にPRする「プレゼンテーションタイム」などを企画し、新規顧客の開拓やビジネス拡大、商品PRに活用する場を提供する。

会期中は、他にも業界トップクリエイターのトークセッションとビジネスに役立つセミナー「インテリアトークセッション&セミナー」などが企画されている。

青果物の生産から、加工・流通・販売用の技術、サービス・人が一堂に会する専門展示会「アグロ・イノベーション2015」が同時開催される。

現在、出展者を募集中で、出展料金(税別)は1小間(3m×3m)45万9000円(早割は4万円割引)など。早割申込み締切日は6月10日、最終は7月10日まで。その他、詳細は事務局(TEL:03-3433-4521)まで問い合わせること。

事務局では開催概要の発表にともない、都内で出展案内説明会と船井総合研究所コンサルタントの柴崎智弘氏による特別セミナー「展示会で名刺獲得を2倍にする仕組みと事例大公開!」が行なわれ、出展を成功させるために出展者がやるべきことを参加者に語った。

(左)開催概要を説明する事務局の田中正雄氏
(右)船井総研の柴崎智弘氏は展示会成功の秘訣を語った。

マーケティングの新潮流を語る ~MarkeZine Day 2015~

翔泳社MarkeZine編集部は3月17日、東京都千代田区のソラシティカンファレンスセンターで「MarkeZine Day 2015 Spring」を開催した。

同イベントは、インターネットやSNSの普及とともに多様化、複雑化が進むマーケティング環境の最新手法やノウハウなどを各分野の専門家が後援するイベント。2007年に東京で初開催され、以降、大阪、名古屋、福岡でも実施されている。

講演は3つの会議室で行なわれ、合計21セッションを実施。そのうち、展示会のフォローアップで活用されるマーケティングオートメーションについては、5つの講演で主要テーマにされるなど注目のキーワードとなっていた。

プラスアルファ・コンサルティングの鈴村賢治氏は「マーケティング担当者が最も注目する“マーケティングオートメーション”を解説~現場が陥る落とし穴と、成果を上げる秘訣」と題して講演を行なった。

鈴村氏はメールやイベント、アドテクノロジーなど多様化するアクションチャネルにより、マーケティング現場では、データ抽出やレポート集計、配信業務などの作業に追われて、本来の業務であるセグメント化されたマーケティング戦略構築ができていないことが多いという現状を指摘。マーケティングオートメーションは顧客の見える化からさまざまなマーケティング施策につなげ、顧客関係構築を強化できると語った。

また、同社のツール「カスタマーリングス」のデモを実演しながら、各マーケティングデータの統合とセグメンテーションや、A/Bテストの自動化など顧客に合わせた効果測定に基づいたマーケティング・シナリオの最適化の手法を説明した。

今回、協賛したのは、アイスリーデザイン、アドビシステムズ、Kaizen Platform、グライダーアソシエイツ、Kenshoo Japan、サイトコア、ジャストシステム、セールスフォース・ドットコム、ゼロスタート、チューブモーグル、データアーティスト、ドーモ、トライアックス、プラスアルファ・コンサルティング、ブレインパッド、フロムスクラッチ、マルケト、LOCUSの18社。会場では講演のほか、展示商談会も実施された。

“ソノウチ客”を成約につなげる手法を解説 ~ワンマーケティング~

ワンマーケティング(株)は3月12日、サイボウズ(株)のセミナールームで「BtoBマーケティング実践講座~展示会と起点としたマーケティングで商談シーンを創出する方法~」を実施した。

第1部はワンマーケティングのマーケティングディレクター安平好伯氏が講演を行なった。安平氏は、展示会の来場者の購入動向について、マーケティング業界で語られている数字を挙げて説明した。来場者のうちすぐに商品を購入する「イマスグ客」は全体的に5%にすぎず、95%は情報収集が目的の「ソノウチ客」や「イツカハ客」と分析。しかし、その95%のうち70%は2年以内に購入をしていると明かし、展示会後のフォローアップが重要であるにもかかわらず、44%はフォローアップを1回しかしていないという。そうした現状を打破し、長期化する購買プロセスに対応するために、展示会、メルマガ、ウェブ、セミナーをなどさまざま施策の“つながりのあるマーケティング活動”の重要性を強調した。同社では、そのような出展者の悩みを解決するマーケティングマネジメントツール「mabot」を5月に発売する予定となっている。

 

第2部は、共催のサイボウズから戦略市場グループ グループ長の唐松教夫氏が登壇。引き合い獲得から、アプローチ、訪問、要件確認、商談、価格交渉、契約、フォローアップと、多岐にわたる営業プロセスの管理を、同社のクラウド型顧客管理ツール「kintone」を活用して見える化し、売上を最大化する手法を解説した。ワンマーケティングの「mabot」とはAPI連携が可能なほか、システム的な連携も検討していくという。

 

ワンマーケティングは、4月9日にも展示会出展者向けのセミナーを実施。同日の会場提供と共催は、マーケティングツール「リストファインダー」を提供する株式会社イノベーションとなっている。