JCMAが「サステナビリティ方針」を公表 MICEの価値向上を目指す

コンベンションをはじめとしたMICEの業界団体である日本コンベンション協会(JCMA)は、MICEのさらなる価値向上とSDGs達成への貢献を目指し、「サステナビリティ方針」を策定し公表した。

サステナビリティへの関心はMICE分野において急速に高まっている。国際会議の誘致においてサステナビリティへの取組みは必須事項とも言える状況にある一方、日本で開催されるMICEの多くはその取組みが始まったばかり。そこでJCMAではSDGsプロジェクト推進チームによる「サステナビリティ方針」を策定し、2022年12月19日に公式サイトで公表した。

方針では MICEがSDGs達成に欠かせない価値あるものであることを再確認し、ステークホルダーを巻き込みながらそれぞれの専門領域で知見を活かしたサステナブルな運営の取組みを進めること、社会からサステナブルな未来に取組む業界として認知されることを目標としている。

また、取組むべき項目として、①グローバルな交流の促進とFace to Faceをはじめとするコミュニケーションの深化、②あらゆる産業や学術の振興によるビジネスやイノベーション機会の創出、③環境やダイバーシティへの配慮、ICT活用などのサステナブルな取り組み強化、④開催地において、地域の活性化、国際化、国や都市ブランドの向上に寄与、⑤ダイバーシティ推進、健康経営、の5つを掲げる。

MICE産業は企画・運営、会場、ホテル、輸送、施工、映像・音響、印刷、ケータリング、人材ビジネスなどの事業者で構成されている。これらの事業では運営本番に向けて業務量が一気に増えることや、業界の仕事があまり一般に認知されていないといった課題がある。JCMAではこうした課題を乗り越えるため、MICE産業の振興とともに、サステナビリティによる社会の課題解決への取組みを、業界のポストコロナに向けた発展の機会につなげたいと考える。

JCMAでは今後、業界の状況を知るための会員アンケートや、会員各社の取組みや商品紹介、マーケットの拡大および主催者のサステナブルMICEへの関心向上を目指し取組みを進めていく。