最新寿司ロボットによる省人化・DXを提案した「スズモフェア2023東京」

寿司ロボットや米飯加工機械の鈴茂器工は2023年4月18日と19日の2日間、東京・豊島の池袋 サンシャインシティ文化会館3階 ホールCで「スズモフェア2023東京」を開催した。

フェアでは鈴茂器工の製品による省人化や、作業の効率化を提案。入口付近のエリアでは、サービスロボットのPLEN Roboticsと業務DXロボットのUGOとのコラボによる次世代店舗づくりを展示。受付から配席、案内、調理、配膳、会計までをロボットが行うことで、未来の省人化店舗を実現できるとした。

今回のフェアで最も注目を集めたのが、最新型寿司ロボット「S-Cube」だ。これまで鈴茂器工では大規模寿司店向けのロボットなどを開発してきたが、「S-Cube」はより小規模な店舗への導入を想定している。重さ15kgというコンパクトサイズで収納が手軽なのはもちろん、デザインにもこだわっており、調理場が客席から見えても「カッコいい」と思える作りになっている。品質も、口の中に入れた瞬間シャリがほぐれるよう注力した。来年の発売を見据え現在開発中で、海外展開も視野に入れている。

ライスシート製造用の「SVS-FCA」は欧州をはじめとした海外で人気のロボットだ。海外では握り寿司よりも巻き寿司の方が需要が高く、平たいライスシートを一定間隔で作ることのできる同製品は重宝される。「SVS-FCA」は2つのライスシートを同時に作ることが可能で、2つのシートを取ると自動的に次のシートが作られるように設定することも可能なため、スタッフ2人がかりによる作業の効率化を実現する。

ご飯盛り付けロボット「Fuwarica」の最新機種であるGST-RRAは、機体上部にディスプレイを搭載したモデルで、スタイリッシュな外装が特徴。ホッパーには約3.3升という大量のご飯を入れることが可能な上、保温性にも優れ、炊き立てのようなご飯を提供できる。また、機体前面で発行するLEDライトはご飯の残量により青から黄、黄から赤へと色が変化するため、遠目からでも確認することが容易。容器を置かなければ作動しない設計になっているため、ホテルのビュッフェなどで活躍が期待できる。

参考出品である「IoT × ESS-MSAおむすびライン」は、作業の見える化や現場サポート力の向上を実現する。また、新提案として、韓国で人気のジャンボ手巻きおむすびの製造を提案した。新開発の粒立シートによりおいしい食感を実現できるのもセールスポイントだ。

そのほかフェアでは関連企業の出展コーナーや、鈴茂器工のInstagramに掲載したフードスタイリスト監修オリジナルメニューからいいね数ベスト3を発表した「SUZUMO Instagram Award 2022」の展示などが行われた。なお、鈴茂器工は2023年5月10日から東京ビッグサイトで開催される「福利厚生EXPO / 総務・人事・経理Week」(主催:RX Japan)および6月6日から東京ビッグサイトで開催される「FOOMA JAPAN 2023」(主催:日本食品機械工業会)にも出展予定。