(以下は新聞・見本市展示会通信4月1日号からの転載記事です)
2027年国際園芸博覧会協会は3月19日、東京・中央区の日本橋三井ホールで「2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO2027)」の開催2年前記者発表会を実施した。「テーマ館」や「政府出展」などの展示計画を含む最新会場計画のほか、「Village出展」、「花・緑出展(企業・団体・個人、自治体)」、「テーマ営業出店」の新規内定者145件を発表。これまでの出展内定者(テーマ営業出店を含む)と合わせて377件となった。
「テーマ館」では〝すべての生命はつながっている。植物を中心に。〞をコンセプトに、地球を支える命の根源である植物の真の姿を︑最新の映像技術と展示技術で伝える。また、東日本大震災の津波に耐えた陸前高田市の「奇跡の一本松」の根も展示。復興を象徴する展示であり、植物が菌類と共生する土の中の世界を最新の研究成果に基づき発信する。
「園芸文化展示」では江戸時代を中心とした日本の園芸文化の神髄を表現。屋外には江戸時代の植木屋・花屋敷を再現する。春分から始まり、晩春・初夏・盛夏・初秋と植物を入れ替え︑日本の園芸文化の水準の高さや自然観、季節感を感じることが可能。
「政府出展」が位置するのは、横浜市内を流れる和泉川の流頭部。貴重な自然環境を引き継いでいくため、流頭部の自然環境を読み解き、既存の樹木や在来の植物を活用し、屋外展示では美しい風景としての「令和日本の庭」をつくりあげる。
また、屋内展示ではプラネタリーバウンダリーといった地球規模の課題について〝みどり〞で解決する可能性を体感・共感し、来場者が考え、ひとりひとりが取り得る行動への一歩を提案する。
2027年国際園芸博覧会協会の十倉雅和会長(日本経済団体連合会会長)は「2年後、会場となる横浜・上瀬谷で、圧倒的な花と緑、魅力的な空間を創出し、皆さまをお迎えできるよう、協会一同、関係者の皆さまととともに、引き続き着実に準備を進めていく」と語る。
また、副会長の山中竹春氏(横浜市長)は「GREEN×EXPOは米軍から返還された土地の友好平和利用の象徴であり、国内外から参加される多くの皆さまと気候変動の課題を共有し、解決につなげるアクションを起こす場、そしてそのアクションを世界へと発信していく場だ。一人一人の行動やライフスタイル、企業行動を変えていくきっかけとなるように盛り上げたい」と述べる。
同じく副会長の黒岩祐治氏(神奈川県知事)は「開催期間中のみならず、機運醸成の段階から多様な主体が積極的に参加し、『みんなで盛り上げ、みんなで創り、みんなが参加できる万博』を目指す。
また、ミュージカルや庭園等の出展を通じ、県政の基本理念である、いのち輝く〝VibrantINOCHI〞の実現を目指す」と発言した。GREEN×EXPO2027は2027年3月19日から9月26日まで、神奈川・横浜にある旧上瀬谷通信施設跡地で開催される。