マーケティング視点でMICE振興図る ~観光庁~

観光庁は1月29日、中央合同庁舎2号館国際会議室で、「第2回MICE国際競争力強化委員会企画小委員会」を開催した。

大きな経済効果やビジネス機会創出など開催意義が高いMICE誘致において、国際間競争の激化とともにアジア内での開催実績や開催シェアが低下している。観光庁ではわが国のMICE誘致に向けた取組みを抜本的に強化するため、昨年11月にMICE国際競争力強化委員会を設置。同12月に企画小委員会を開催した。

2回目の開催となる今回は、第1回企画小委員会での議論を踏まえてMICE強化について、国・コンベンションビューロー・民間企業がそれぞれどのような取組みをするべきか具体的な議論が行なわれた。

進行役を務めた高見牧人参事官はMICE強化を プロダクト・プライス・プレイス・プロモーションというマーケティングの4つのPの観点で日本MICEの課題を提起。弱点である開催費用の高さを克服する総額での提案や、MICE独自のブランディングの必要性、積極的な海外メディアの活用などをあげた。

参加した委員からは、東京の知名度を活用した首都圏の広域連携やセールスリードの共有、PCOをはじめとする民間企業のノウハウや人的資源の活用、主催する学協会へのロビーイングや票読みのコンサルティングなどの提案があった。

一方で競争相手となるアジア各国の多大な政府の支援に、助成金額で対抗するのではなく、日本の各都市がハブとスポークのように連携できるしくみづくりなど、行政の舵取りについても要請があった。