政府 イベント人数制限の緩和を2月末まで延期 一部変更点も

西村康稔経済再生相は11月12日、新型コロナウイルス感染症対策分科会後の会見で、11月末までとされていた現在のイベントの開催制限を来年2月末まで延長することを発表し、以下の内容が各都道府県に通知された。

なお、一部の個別イベントについては、エビデンスやこれまでの実績も踏まえつつ、開催制限が変更・緩和される。

 

イベントの開催制限について

引き続き、来年2月末までは以下の内容で運用される。

① 収容率要件については、大声での歓声・声援等がないことを前提としうるもの(クラシック音楽コンサート等)については100%以内、大声での歓声・声援等が想定されるもの(ロックコンサート、スポーツイベント等)については50%以内(※)とする。

(※)異なるグループ間では座席を1席空け、同一グループ(5人以内に限る)内では座席間隔を設けなくともよい。すなわち、収容率は50%を超える場合がある。

② 人数上限

収容人数10,000人超 → 収容人数の50%
収容人数10,000人以下 → 5,000人

→①「収容率要件」及び②「人数上限」の人数の、いずれか小さい方を限度とする。

●各都道府県においては、それぞれの地域の感染状況等に応じて、異なる基準を設定しうる。

●各都道府県においては、イベント参加者やイベント主催者等に対して、改めて感染防止策の注意喚起を行うとともに、全国的な移動を伴うイベント、又はイベント参加者が1,000人を超えるようなイベントの事前相談に応じること。

※これまでイベント中の食事を伴う催物」は、「大声での歓声・声援等が想定されるもの」と扱ってきたが、今後、必要な感染防止策が担保され、イベント中の発声がない場合に限り、イベント中の食事を伴う場合についても、「大声での歓声・声援等がないことを前提としうるもの」と取り扱う。

(内閣官房HPより)

 

また、分科会では、お祭り・野外フェス、合唱、飲食を伴うイベント(映画館等を含む)、初詣(はつもうで)についても検討され、これまでに実施、検証された飛沫、マイクロ飛沫のシミュレーションや感染防止策を講じた実証実績などもふまえ、エビデンスに基づく開催制限の変更・緩和や、具体的な感染防止策が示された。

地域の行事、全国的・広域的なお祭り、野外フェス等について

これまで全国的・広域的なお祭り、野外フェス等を開催する場合については、「十分な人と人との間隔(1m)を設けるよう促すこととし、当該間隔の維持が困難な場合は、開催について慎重に判断すること」とされていたが、必要な感染防止策に加え、下記の条件がすべて担保される場合には、入退場や区域内の行動管理が適切にできるものについて、「十分な人と人との間隔が設ける」ことに該当するとし、開催が可能となる。

① 身体的距離の確保
・移動時の適切な対人距離の確保(誘導人員の配置等)
・区画あたりの人数制限、ビニールシート等を用いた適切な対人距離の確保

② 密集の回避
・定点カメラ
・デジタル技術等による混雑状況のモニタリング・発信
・誘導人員の配置
・時差・分散措置を講じた入退場

③ 飲食制限
・飲食用に感染防止策を行ったエリア以外での飲食の制限
・休憩時間中及びイベント前後の食事等による感染防止の徹底
・過度な飲酒の自粛

④ 大声を出さないことの担保
・大声を出す者がいた場合、個別に注意等ができるもの。

⑤ 催物前後の行動管理
・イベント前後の感染防止の注意喚起
*可能な限り、予約システム、デジタル技術等の活用により分散利用を促進

⑥ 連絡先の把握
・可能な限り事前予約制、あるいは入場時に連絡先の把握
・接触確認アプリ(COCOA)や各地域の通知サービスの導入に向けた具体的措置の徹底
※アプリのQRコードを入口に掲示すること等

↓参考:横浜スタジアム技術実証(10/30~11/1)報告(速報・暫定版)より一部抜粋「技術実証の結果のとりまとめ:「急所」についての検証」

 

飲食を伴うイベントについて(映画館等を含む)

これまではマスクの常時着用を担保するため、飲食を伴うイベントについては「大声での歓声、声援等が想定されるもの」として扱うとされていたが、イベント中の発声がないことを前提としうる催物について、以下の条件がすべて担保される場合に限り、イベント中の飲食を伴っても「大声での歓声、声援等がないことを前提としうるもの」として取り扱うことができるようになり、収容率の上限が100%となる。

① 食事時以外のマスクの着用厳守
・入場時に着用を確認し、必要に応じマスクの配布、販売を実施すること
・イベント前に飲食時以外のマスク着用徹底を動画上映・アナウンス等で周知すること
・イベント中の適切な監視体制を構築し、確実なマスク着用を求めること
・着用状況を踏まえ、必要に応じ一層の周知を図る

② 会話が想定される場合の飲食禁止
・例えば、映画の場合は、発声が想定される場面(例:上映前後・休憩中のシアター内等)での飲食禁止
・その他の催物についても、上記の要件に照らし、会話の有無を判断し、会話があり得る場面では飲食禁止を徹底

③ 十分な換気
・二酸化炭素濃度1000ppm以下かつ二酸化炭素濃度測定機器等で当該基準を遵守していることが確認できること、または機械換気設備による換気量が30㎥/時/人以上に設定されておりかつ当該換気量が実際に確保されていること(野外の場合は確認を要しない)

④ 連絡先の把握
・可能な限り事前予約制、あるいは入場時に連絡先の把握
・接触確認アプリ(COCOA)や各地域の通知サービスの導入に向けた具体的措置の徹底
※アプリのQRコードを入口に掲示すること等

⑤ 食事時間の短縮
・長時間の飲食が想定されうる場合は、マスクを外す時間をなるべく短くするため、食事時間短縮のための措置を講ずるよう努めること

↓参考:飲食に伴う飛沫飛散の可視化(測定結果)(産総研)11月2日イベント開催のあり方等に関する検討会資料より抜粋







 

合唱について

屋内の飛沫、マイクロ飛沫のシミュレーションもふまえ、必要な感染防止策として以下が示された。

・演者やその家族の体調・行動管理
・講じる防止策(マスク、フェイスシールド、マウス
シールド着用等)に応じた適切な対人距離の確保
例:マスク着用時は前後1m左右50cm、未着用時は前後2m左右1m等
・適切な換気の実施(測定装置の設置等)

↑参考:コーラスのシュミレーション(理研) 11月2日イベント開催のあり方等に関する検討会資料より抜粋

初詣について

神社の参拝については、既に専門家の監修を経て業種別ガイドラインが策定されているが、初詣については、特に混雑が予想されること等も踏まえ、以下のような追加的対策を講じることが有効とした。

基本的な感染防止策(マスク着用、手指消毒など)の徹底が前提。その上で、以下のような追加的な対策が有効と考えられる。

1.混雑防止、適切な対人距離の確保
• 混雑状況の周知、分散参拝の呼びかけなど
• 移動時の適切な対人距離の確保(誘導人員の配置等)
2.境内での飲食や食べ歩きは控えていただき、持ち帰りを推奨するなどの対応を行うこと
3.大声が発生しないよう注意喚起
4.参拝前後の密の発生防止のための具体策
例)
・利用する駅の分散
・混雑状況の周知・呼びかけ など
5.接触確認アプリ(COCOA)や各地域の通知サービスの導入に向けた具体的措置
※アプリのQRコードを参道に掲示すること等

 

また各都道府県にはイベント参加者やイベント主催者等に対し、以下のような感染防止策への留意を促すよう、通知がなされた。

イベント開催時の必要な感染防止策

(1)徹底した感染防止等(収容率50%を超える催物を開催するための前提)
① マスク常時着用の担保
・マスク着用状況を確認し、個別に注意等を行い、マスクの常時着用を求める。
*マスクを持参していない者がいた場合は主催者側で配布・販売を行い、マスク100%を担保。

② 大声を出さないことの担保
・大声を出す者がいた場合、個別に注意等ができるもの。
*隣席の者との日常会話程度は可(マスクの着用が前提)
*演者が歌唱等を行う場合、舞台から観客まで一定の距離を確保(最低2m)

(2)基本的な感染防止等
③ ①~②の奨励 ・①~②は、イベントの性質に応じて可能な限り実行(ガイドラインで定める)
*マスク着用状況が確認でき、着用していない場合は個別に注意等を行うこと
*大声を出す者がいた場合等、個別に注意等を行うこと(例:スポーツイベント等ではラッパ等の鳴り物を禁止すること等)

④ 手洗 ・こまめな手洗の奨励

⑤ 消毒 ・主催者側による施設内(出入口、トイレ、ウイルスが付着した可能性のある場所等)の
こまめな消毒、消毒液の設置、手指消毒

⑥ 換気 ・法令等を遵守した空調設備の設置、こまめな換気

⑦ 密集の回避 ・入退場時の密集回避(時間差入退場等)、待合場所等の密集回避
*必要に応じ、人員の配置、導線の確保等の体制を構築するとともに、入場口・トイレ・売店等の密集が回避できない場合はそのキャパシティに応じ、収容人数を制限

⑧ 身体的距離の確保 ・大声を伴う可能性のあるイベントでは隣席との身体的距離の確保。具体的には、同一の観客グループ間(5名以内に限る。)では座席を空けず、グループ間は1席(立席の場合1m)空ける。
・演者が発声する場合には、舞台から観客の間隔を2m確保
・混雑時の身体的距離を確保した誘導、密にならない程度の間隔(最低限人と人とが触れ合わ
ない程度の間隔)

⑨ 飲食の制限
・飲食用に感染防止策を行ったエリア以外での飲食の制限
・休憩時間中及びイベント前後の食事等による感染防止の徹底
・過度な飲酒の自粛
・食事は長時間マスクを外すことが想定され、隣席への飛沫感染のリスクを高めるため、収容率が50%を超える場合、飲食可能エリア以外(例:観客席等)は原則自粛。
(発声がないことを前提に、飲食時以外のマスク着用担保、会話が想定される場合の飲食禁止、十分な換気等、一定要件を満たす場合に限り、食事可。)

⑩ 参加者の制限
・入場時の検温、入場を断った際の払い戻し措置
*ただし、発熱者・有症状者の入場は断る等のルールをイベント開催前に明確に規定し、当該規定を十分周知している場合は払い戻し不要。

⑪ 参加者の把握
・可能な限り事前予約制、あるいは入場時に連絡先の把握
・接触確認アプリ(COCOA)や各地域の通知サービスの奨励
*アプリのQRコードを入口に掲示すること等による具体的な促進措置の導入

⑫ 演者の行動管理
・有症状者は出演・練習を控える
・演者・選手等と観客が催物前後・休憩時間等に接触しないよう確実な措置を講じるとともに、
接触が防止できないおそれがあるイベントについては開催を見合わせる
・合唱等、声を発出する演者間での感染リスクへの対処

⑬ 催物前後の行動管理
・イベント前後の感染防止の注意喚起
*可能な限り、予約システム、デジタル技術等の活用により分散利用を促進

⑭ ガイドライン遵守の旨の公表
・主催者及び施設管理者が、業種別ガイドラインに従った取組を行う旨、HP等で公表

(3)イベント開催の共通の前提

⑮ 入退場やエリア内の行動管理
・広域的なこと等により、入退場や区域内の行動管理ができないものは開催を慎重に検討
*来場者の区画を限定、管理した花火大会などは可。具体的には、①身体的距離の確保、②密集の回避、③飲食制限、④大声禁止、⑤催物前後の行動管理、⑥連絡先の把握等を担保することが求められる。

⑯ 地域の感染状況に応じた対応
・大規模イベントは、事前に収容率制限等も含めて都道府県と相談
・地域の感染状況の変化があった場合は柔軟に対応

(内閣官房HPより)

イベントの大規模化に伴い高まるリスクへの対策

イベントが大規模化するにつれて、混雑、マイクロ飛沫充満、打上げにより、感染リスクが高まるおそれがある。
イベントごとの態様や場面において、以下に代表されるような具体的な対策内容をそれぞれ検討することが求められる。

混雑(密接・密集)

○想定される場面
共用部(トイレ、廊下、売店、休憩所等)、入退場時、駅等~会場、交通機関
○対策例
・行列ができる場所における足元マーク設置
・定点カメラやデジタル技術による混雑状況のモニタリング・発信
・時差・分散(利用する駅の分散等)措置を講じた入退場
・駅等~会場における誘導員の配置、シャトルバス等の増便
・交通機関との連携(臨時便の検討等)

マイクロ飛沫充満(密閉)

○想定される場面
共用部(トイレ、廊下、休憩所等)、地下道、交通機関
※冬場は寒気の流入防止による密閉が生じがちなため特に注意
○対策例
・必要に応じ入場人数を制限
・仮設休憩所(テント、プレハブ等)の適切な換気
・換気状況のモニタリング(CO2濃度計測装置の設置等)
・地下道を避け、地上道路を利用するよう誘導
・交通機関における走行中の窓の解放

打ち上げ(3密)

○想定される場面
飲食店での飲み会、カラオケ等のイベント
○対策例
・自治体との連携により、会場や駅周辺の飲食店等に注意喚起
・参加者に飲食店等の事前予約を推奨
・「感染リスクを下げながら会食を楽しむ工夫」に沿った飲み会等
・歌唱を行う場合のマスク着用

(内閣官房HPより)

 

西村大臣は「足元の感染状況は昨日時点で1535名と、8月上旬のピーク時に迫る感染者数となってきている。

分科会では冬に向けて感染の増加傾向が見えてることに強い危機感を感じており、爆発的な感染にならないように対策を強化するという認識で一致した。」と述べた。

「第3波と認識しているか」という質問に対しては「政府としては、第〇波という具体的な定義をおいているわけではないが、事実として、3~4月の感染拡大を経験し、現在、7~8月の夏の流行に匹敵する大きな流行になりつつある。政府としては、引き続き、最大限の警戒感をもって対処していく」と述べ、明言しなかった。

また、会食、職場での感染が拡大していると述べ、対策の強化を訴えた。