【レポート】東京ドーム過去最大のリニューアルで顔認証導入&完全キャッシュレス化

東京ドームは2022年3月1日、過去最大のリニューアルを終え、2日からのオープン戦に先駆け報道陣を対象に内覧会を実施した。

場内では完全キャッシュレス化と顔認証技術を本格導入。場内の全売店、客席販売、チケットカウンターなどで脱現金へのシフトを図る。接触機会を減らすことで感染対策を強化するほか、売店等での待ち時間が短縮も期待される。「DXサポートデスク」を設置し、初めてキャッシュレスを利用する人へのサポートも行う。顔認証ではパナソニックシステムソリューションズジャパンの技術を利用し、事前登録した顔画像により入場や決済ができる「facethru(フェイスルー)」を導入する。Suicaによる入場も可能。

 

グラウンドには単体面積として国内スタジアム最大規模のフルカラーLEDメインビジョン(横幅約125.6m、面積約1,050㎡)を設置。従来から約4.4倍に拡大し、画質面においてもメインビジョンとしては国内プロ野球場最高レベルとなり、高精細映像演出を実現する。送出制御システムにより音楽や照明と連動した演出表現、アニメーションなど特殊効果のほか、外野フェンス上部リボンビジョンや場内コンコースのデジタルサイネージと連携したコンテンツも可能。リボンビジョンの横幅は2面合計で約107m。

各入場ゲートから観客席までの動線にはジャイアンツの世界に没入できるデジタルサイネージを導入。場内コンコース等に約260台のデジタルサイネージを導入するほか、内野22ゲートと外野25ゲートのエントランスに大型LEDディスプレーが設置される。メインゲートである22ゲートでは大型LEDディスプレー3面(横6.5m×縦3mが1面と、横5m×縦3mが2面)に加え、16本の天井LEDディスプレーが設置。

観客席ではThe 3rd PLATINUM BOXとSKY TERRACEを新設。The 3rd PLATINUM BOXは白を基調としたL字ソファで、1階席3塁側スタンドに配置された4人席。テーブル、試合中継用モニター、スマホ充電電源も備え付けられている。黒を基調としたダイヤモンドボックスに引けを取らない存在として好対照に作られた。また、ダイヤモンドボックスも160席から290席に増設された。SKY TERRACEは2階席前方ブロックに位置するクッション性のある座面が付いたベンチソファタイプのグループ席となっている。

プレミアムラウンジは2008年の誕生以来、初の大幅リニューアルを実施。エントランス正面にインフォメーションカウンターや100インチの大型サイネージを配置したほか、利用客のみ利用可能な専用バーも新設。全28室のスイート俱楽部は「THE SUITE TOKYO(ザ スイート トウキョウ)」となり、よりハイエンドな観戦体験が可能となった。

そのほか場内外飲食店舗の一部リニューアルやグループシート3席種でのオードブルボックスの提供開始、スタッフユニフォームの刷新なども行った。