【レポート】PCOの工夫が散りばめられた「日比谷スカイカンファレンス」5月8日開業

会議運営大手の日本コンベンションサービス(JCS)は同社直営のカンファレンス施設「日比谷スカイカンファレンス」を2023年5月8日に開業する。4月19日には報道陣を対象とした内覧会が実施された。

日比谷スカイカンファレンスは東京メトロ日比谷線・千代田線霞ケ関駅、都営三田線内幸町駅から徒歩2分、地下通路で直結する「日比谷フォートタワー」11階に位置する、全3室、部屋面積326㎡、最大収容人数296名のカンファレンス施設。部屋の南側はガラス張りになっており、自然光と高い天井により開放感のある空間となっている。専有の高速インターネット回線、高輝度9,000ルーメンの天吊りプロジェクターなど高品質な映像音響機器、ブルーを基調にした落ち着きのある内装インテリアを備え、セミナー、研修、採用イベント、オンライン配信会場から少人数の会議や懇親会まで、多様なビジネスイベントに対応する。

内覧会ではRoom A、Bを分割利用。Room Aはスクール形式でレイアウトされ、部屋前方のプロジェクターに映像を投影した。Room Bはケータリングのサンプルを並べ、懇親会風にレイアウト。提携しているケータリング会社であるフォリクラッセやダイナックの料理に加え、タワー内の飲食店のメニューも注文が可能。料理はすべて個包装がされ、感染対策を講じた上での懇親会でも安心・安全が確保できることを示した。また、Room Bと行き来できる20㎡のMeeting Roomはケータリングの準備室として使用した。

Room A
Room B
大和田雅人氏

JCSの大和田雅人氏(執行役員/まちづくり事業部 事業部長/ニューノーマル推進事業部 事業部長)は、本施設の計画がコロナ禍より前の2019年よりあったが一度は白紙になったことを明かし「オーナーとの打ち合わせを経て、昨年秋に施設の開業が決まった。MICEが戻ってきている中、リアルの価値を改めて発信したい」と語る。

また、大和田氏は施設にPCO(ProfessionalCongressOrganizer)の視点からさまざまな工夫を取り入れたと発表。部屋の後方にはコンパクトなドアが備えられており、入口から外に出なくても部屋間の移動ができるなどスタッフの動線を意識した設計になっている。また、倉庫をなくし従来はデッドスペースになっていた壁の中に机や椅子を収容できるようにした。スクリーンは壁から飛び出ないよう埋め込まれた状態になっており、映像を映していないときでも壁紙に違和感なく溶け込むような見た目になっている。

壁の中に作られた収納スペース
壁紙とマッチするデザインのスクリーン

また、同フロアの共用部からは屋外テラスに出ることが可能。将来的な展望として大和田氏は「この眺めの良いテラスでパーティーをできたら最高だ」と話す。

「日比谷フォートタワー」11階 共用部
屋外テラス