【インタビュー】データドリブンと工数削減でビジネスイベントの効果を最大化【EventHub(イベントハブ)】

EventHubはイベント運営に必要な機能を1つのツールで完結できるイベントプラットフォーム 「EventHub」を提供している。これまでに手掛けたイベントは2000件を超えるという。今回は代表取締役CEOの山本理恵氏に話を聞いた。

(本記事は2023年5月31日発行 雑誌「EventBiz」特集】イベントのDX化とハイブリッド/オンラインイベントより抜粋した記事です)

ビジネス上の目的を達成すること

 
─EventHubの強みは

一つは、ハイブリッド・オフライン・オンラインに関わらず、イベントの実績が多いところです。

EventHub はコロナ禍で使い始めた方が多いので、オンラインに強いと思われている方が多いのですが、実は最初はリアルイベントの DX を進めるサービスとして2018年に始まったものでして、オフラインイベント専用の料金プランもあるんですよ。

オンライン・オフラインの使い分けも簡単で、即日導入も可能です。

二つ目は、マーケティングや営業の成果を高めることに注力している点です。主催者は「リードを獲得したい」「関係を構築したい」「ブランディングにつなげたい」など、様々な目的があってイベントを開催するわけですが、準備や運営に追われる中で「イベント自体を成功すること」が目的になってしまうことがあります。

EventHub はいかにマーケティング効果が高かったか、営業効果が高かったかなど、成果を可視化できることが特徴です。

イベント参加者の満足度が高いことも大切ですが、ビジネス上の目的を達成することが重要だと我々では考えており、その点についてはこの半年でかなり機能を強化しました。

いくつか例を挙げるなら、まずはアンケート回収率を高める機能。これはツールとノウハウ提供の両面からサポートしており、実際に結果を出しています。

次にVIPの来場時、営業担当にプッシュ通知を送る機能。オンラインでもオフラインでも大切なお客様がいらっしゃったら、営業担当としてはお出迎えに行きたいものですよね。

またイベント参加者の膨大な情報を管理するため、SalesforceなどMA・SFAとの連携を進めており、ご好評いただいています。

2023年に求められているもの

 
─去年からの変化は

ハイブリッド開催とオフライン開催のお客様が増えています。ハイブリッド開催では、オンラインで参加する来場者とオフラインで参加する来場者の体験を、いかにシームレスに一体化させるが重要です。その運営フローもスムーズにできないといけません。

またハイブリッド開催でオンラインとオフライン、どちらも準備するのは主催者にとって大きな負担ですが、その工数を削減するという点でもEventHubはお役に立てていると思います。

今年はオフラインイベントも増えています。臨場感や体験、何よりも「人に会える」というのがオフラインの良さだと思いますが、EventHubには事前にイベントの参加者をアプリ内で閲覧し、「当日会場で名刺交換させてください」と約束を取り付けることができる交流機能があります。

これはオフラインでの体験を良くするだけでなく、来場率を高めるという効果も検証ができています。

また今年もウェビナーのニーズは高く、引き続きセミナーはオンライン上で開催するというお客様も多いです。

─オンライン開催に向いているイベントは?

来場者との距離が遠い場合や、来場者が非常に忙しい場合ですね。例えばお医者様向けのイベントなどがそれにあたります。

また、ダイバーシティ&インクルージョンが重要視される昨今、「特定の時間に会場に足を運べない来場者にも公平に参加の機会を提供できる」という点で、オンラインを選択する企業もあります。

商材や、どんな地域のどんな人にリーチしたいのか、広く集客して多くの方に知ってもらいたいのか、人数が限られてもいいから深い交流をしたいのか、目的によって変わると思います。

テクノロジーの力で成果を可視化

 
─これからのイベントに対して、どのように取り組んでいかれますか?

我々は「デジタルテクノロジーを使って工数を削減し、業務を効率化していくこと」と「イベントのマーケティング効果や営業効果を高めていくこと」の2点に力を入れています。

イベントの分野はデータの活用やデータドリブンな分析が進みづらい領域だったと思うのですが、我々はしかるべきソリューションテクノロジーを使って豊富なデータを分析し、それをベースに成果を高めていくことができます。

イベントは他のマーケティング手法と比べて深い体験を提供するものです。お客様が広告やウェブサイトを見る時間は数秒かもしれませんが、セミナーや展示会でお会いするというのは、お客様の時間を長時間頂くことになります。

それなのにイベント後、優先順位つけずにリストの上から営業したり、「参加ありがとうございました」と画一的なメールをお送りしたり、各お客様に合ったコミュニケーションをできているかというと、まだまだなところもあると思います。

我々のサービスをご利用いただくことで、お客さんに合ったアプローチの仕方を実現できればと考えています。

─最後に一言お願いします

テクノロジーの力を使って「ビジネスイベントは成果が出るんだ、意味があるんだ」ということを可視化することで、企業がこの領域に投資できるようにとか、そういった意思決定にまでつなげられる支援がしたいと思っています。

イベントを開催したのに、開催することで精一杯になり「すごく大変だったけど成果がなんとなく見えづらいし、お金もかかるから次年度はやめておこう」となってしまっているケースは多いのではないでしょうか。

それはすごくもったいないことだと思います。ちゃんとやれば成果が出る領域ですし、データで我々がそこを可視化して、成果を高めるということをすれば、どんどんイベントの数も増えていきますし、より多くの会社がこの領域に投資するようになりますし、そこまでしっかりできるようなサービスに育てていきたいと考えています。

なお自社イベントも頻繁に開催しており、6月8日にはカンファレンスを開催いたしました。またウェビナーは、毎週のように開催しております。ご興味ある方はぜひご参加いただけると幸いです。

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