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〈連載〉あすへのアプローチ 第6回
㈱丹青ディスプレイ  渡部 正隆 氏

 あすへのアプローチ02

◆第6回 農耕民族たれ、営業マン諸君!


最終回の営業事始め?になる。先日、幕張メッセでの「第1回東京コミコン」を見て、コミケとはまた違う快い体験をした。有料2000円にもかかわらず4日間で3万2000人もの来場者で賑わったと伝えられている。何よりの特徴は来場者の体験・参加性の濃さであった。来場者のオンステージ、記念撮影、同志のコラボ、そしてハンズオン展示形態が随所に見られた。つまり出展社と展示と来場者が同値の関係にあり、上から目線が全くない。永くBtoBの見本市・展示会に関わって自分としては本当に衝撃的であり新鮮であった。

BtoCもしくはこの類のイベントとは方向性や市場が全く違うとはいえ、その集客力やコンテンツ(構成要素)には多くの学ぶべきものがある。日本イベント産業振興協会の平成27年イベント市場報告では見本市・展示会カテゴリーは収縮の一途の状態であるが〝見本市・展示会は産業の起爆剤になる〞と信じ、日頃より復活の糸口を探している中では貴重なアプローチのヒントを見つけた気がした。

釈迦に説法になるが、我々のプロモーション分野の業務は農耕型であり、市場の動きを長い目線で見据えることが必要で、多くの時間と手続きがかかる。が一旦信頼を得ることができれば以後は関係継続が見込まれる。突発的な、降って湧いたようなイベントだけをあてにしてはいけない。新田を拓く、もしくは既存の美田を手に入れることはどちらにせよ大変な力仕事である。時にはコンペ、入札のような摩擦も働く。決して簡単に信頼関係を築けるものではないので、やはり新田を拓いていかなければ作地面積は大きくならないと思う。

営業マンには長期的な視野を持って、強かで着実な努力が必要だ。ただし努力は見せない方が格好良い。一方で事業主の皆さんにもこれまでにない挑戦を期待したい。会社の規模や方針にもよるが社内に見本市・展示会の担当部署を社長直轄にできないものか。全てにおいてスピードと効果があがることは必定である。見本市・展示会の出展は本来企業の最先端であり最前線の商売の場である。会期中のトップの常駐とか国や自治体のトップの登場もあっても良い。毎回その会場がダボス会議の体をなすものであればどれだけビジネスが発展するだろうか。

そして数値の公表である。会期中の売り上げ、コストのオープン化は費用対効果の検証にもなり、事業主としてはもちろんのこと、周辺会社および主催者としても今後のより良いコミュニケーションのための糧となる。様々なリスクもともなうが、すでに実行し良い結果を出している米国の例もある。墓穴を掘る、という逆効果も考えられるが、この高いハードルをぜひ一緒に越えてみたい。

人に情報を伝えるプロモーションという仕事は、商品やサービスが新たに生み出される限り、その使命は途絶えることはない。何故なら、人のニーズを捉えて創意工夫を凝らし、新しいモノづくりやコトづくりに挑戦している企業の存在があるから。グローバル市場のなかで厳しさはあっても、決して廃れることはない。ではまた「人のこころを動かす」プロモーションの現場でお会いしましょう。

丹青社 渡部さん
執 筆 者 :株式会社 丹青ディスプレイ 取締役 渡部 正隆 氏
連載時期:『見本市展示会通信』2016年8月1日号~2017年1月1日号
※所属・役職などは連載執筆時のもの

 

 

 

<アーカイブス>

・第1回 営業職事始め

・第2回 異動・退職認められず

・第3回 デザイナー頑張れ!

・第4回 “お客様は神様です…か?”

・第5回 情報は営業マンの「命」

・第6回 農耕民族たれ、営業マン諸君!

出展申込締切迫る~「アンチエイジング ジャパン」「ダイエット&ビューティーフェア」「スパ&ウエルネス ジャパン」~

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UBMメディアは9月11日から13日の3日間、「アンチエイジング ジャパン」、「ダイエット&ビューティーフェア」「スパ&ウエルネス ジャパン」の3展を東京ビッグサイトで開催する。

これらは美容・健康を専門とした展示会で、「アンチエイジング ジャパン」は、エイジングケアに関するビジネスが集う国内初の専門展示会で、学術トピックスや研究、エビデンスなどの専門情報を産業界へ向けて発信する。「ダイエット&ビューティーフェア」は、化粧品をはじめとするコスメ・美容機器や、サプリメント等を扱うインナービューティー業界など、さまざまな美容・健康業界のプロが集結するビジネスの展示会として、商談や市場でのトレンド、商機を生みだす情報交流の場となっている。「スパ&ウエルネスジャパン」は8回目を迎え〝スパ&ウエルネスウィーク〞〝クリスタルアワード〞と連携し、日本のスパ関係者が集う業界最大イベントとして展開する。

注目のゾーンは個店サロン向けゾーン、ホームユースゾーン、ヘルシー&ビューティフーズゾーンなど。なお、出展二次募集の締切は5月31日まで。

そのほか、詳細はWEBサイトまで。

「第754号 見本市展示会通信」発刊しました

見本市展示会通信

展示会やMICEなどに関する最新ニュースを伝えるタブロイド判の業界紙
「第754号 見本市展示会通信」を発行しました。

【主な記事】

・一面のニュース:2020東京五輪会場問題 東京ビッグサイトの利用制約発表 ほか

・<特集>イベント総合EXPO、ライブ・エンターテイメントEXPO

・<インタビュー>国内シェアNO.1を目指して新たなスタート(株)キヌガワ

・主要見本市展示会 業種別開催データ ほか

発行について:第754号 2017年(平成29年)5月15日

☞「見本市展示会通信」の詳細はこちら

コンセッション実施方針を公表~愛知県国際展示場~

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愛知県は2019年秋の開業を目指して整備を進めている愛知県国際展示場の運営について、愛知県国際展示場条例(平成28年条例第58号)第8条において、公共施設等運営権(コンセッション)方式による運営を行う。これを受け同県では、PFI法第5条の規定に基づき事業の実施に関する方針(「愛知県国際展示場コンセッション実施方針」)を定め公表するとともに、民間事業者からの質問および意見を受け付ける。

受付期間は4月27日から5月19日午後5時まで。提出は資料をWEBページ(http://www. pref.aichi.jp/soshiki/chiiki/houshin.html)からダウンロードし、様式3「質問・意見書」を電子メールまたは郵送で送付すること。提出先は愛知県振興部地域政策課国際展示場準備室で、住所は愛知県名古屋市中区三の丸3丁目1―2、メールアドレスはtenji@pref.aichi.lg.jp。持参は不可。

大阪・東北の2都市での開催迫る~震災対策技術展~

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「震災対策技術展」大阪実行委員会は、6月1日から2日の2日間、「第4回震災対策技術展 大阪」をグランドフロント大阪内コングレコンベンションセンターで開催する。
同展は地震災害対策製品や技術に関する展示会で、会期中は中央省庁・地方自治体、地震・自然災害対策の専門家を講師に招き、51セッションものセミナーも行う。聴講はすべて無料となっている。
事務局は8月3日から4日に開催する「第8回震災対策技術展 東北」の出展者も募集中で、出展料金はスペース渡しで1小間17万円(税別)、装飾込みで1小間19万9000円(税別)。なお、1小間のサイズは2m× 2m=4㎡となっている。
前回は東北地方を中心に、自治体や民間の防災担当者など、約4000名が来場した。昨年11月には福島県沖地震(M7・4)で地震・津波が発生し、今も震度3クラスの地震が頻発している。開催地である仙台市では、〝防災環境都市・仙台〞として災害対策に積極的に取組んでいる。

「イベント総合 EXPO」出展のお知らせ

今月開催の「第4回 イベント総合 EXPO」に出展いたします。
ブースでは、イベントビジネスの発展と価値向上に貢献できるコンテンツを披露。
特に、イベントに携わる企業を紹介する「サポート企業ガイド」の配信について紹介を予定しています。
皆さまのご来訪を、ブースにてお待ちしております。

展示会名:第4回 イベント総合 EXPO
会期:2017年5月31日(水)~6月2日(金)
時間:午前10時~午後6時(最終日のみ午後5時)
会場:幕張メッセ
同時開催展:第4回 ライブ・エンターテイメント EXPO

ピーオーピー ブース:小間番号13-30

ビジネスマッチング強化し出展者募集を開始~JAPANTEX 2017~

田坂隆義 氏

日本インテリアファブリックス協会(NIF)と日本能率協会は11月15日から17日まで東京ビッグサイトで「JAPANTEX2017」を開催する。テーマは〝「Japan Style×InteriorBeauty」―日本のおもてなし、ひとを想うデザイン美学―〞。

同展は日本最大級のインテリア国際見本市。住宅向け建材、設備の専門展「Japan Home & Building Show」と合同開催し今年で6年目を迎える。今年は「ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO」、「S―design/店舗・商業空間デザイン展」、「トイレ産業展」が加わり「建築+インテリアWEEK」の名のもと展開。同展事務局の田坂隆義氏は「前回の終了後すぐに実行委員会を立ち上げ企画を進めてきた」として、特にビジネスマッチングに期待してほしいと熱弁する。

現在出展者を募集中で、6月23日までは早期割引が適用される。締切は7月21日。昨年は世界18カ国・地域から267社が出展し3万6770人が来場した。

そのほか、詳細はWEBサイトまで。

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展示会名:JAPANTEX2017

会期:2017年11月15日(水)~17日(金)

開催時間:10:00~17:00

会場:東京ビッグサイト

入場料:3,000円(税込)

〈連載〉あすへのアプローチ 第5回
㈱丹青ディスプレイ  渡部 正隆 氏

 あすへのアプローチ02

◆第5回 情報は営業マンの「命」


営業にとって情報は「命」である。知っていてよかった事より知らなくて大損したことの方が圧倒的に多い。ビジネスに必要な情報の90%は新聞等に公開されているといわれる。新聞を読まなくても論文を書ける学者や新聞を買えない学生はともあれ、商売の上では新聞は必需品である。

新聞は、ある興味を持って読むと多くのビジネスチャンスを見つける事がある。直接に出ている場合もあるが、経済面、社会面、文化面…と一見バラバラの様だが実は水面下(この場合紙面下?)でつながっていて、〈水脈〉をたどると大きなビジネスチャンスを発見することがある。深読み、裏読みがやや面倒だが、新聞はそれほど読者に対して親切ではないので自らの想像力を働かすしかない。けれども量的には結構多い。
あとの10%は〈人脈〉で、確度が高く質のよい情報に当る。ただし、クローズな情報とはいえガセネタやプライベートにかかわるので取扱いは慎重にしなくてはならない。

余談だが上司、同僚、部下の人脈情報にも要注意である。文字通り公けにできない部分があるが、鵜呑みにすると後々に腹痛を起こすかもしれない。人類学者の梅棹忠夫さんが京大の人文研所長の頃の話で、若き研究者が多くの資料を基に自信ありげに研究成果を発表した後にお褒めの言葉を期待したものの、氏は「あんた、これ見たんか聞いたんか?」と言って、他人の作ったデータや見解を鵜呑みにしている研究者をたしなめた記事があった。記事の出どころより経緯が重要である。情報やデータの取扱いは場合によって本人の人間性までも試されるようだ 。

水脈にしろ人脈にしろ、情報には情報が集まるという性質がある。蓋し情報の見える化は功罪あるが、量質ともオープンの方が結果良いようだ。一時の秘匿は一生の後悔。
いずれにせよ情報は「命」であるけれども、半分は信じて、あと半分は自分で確かめるしかない。結構な力仕事である。

 

丹青社 渡部さん
執 筆 者 :株式会社 丹青ディスプレイ 取締役 渡部 正隆 氏
連載時期:『見本市展示会通信』2016年8月1日号~2017年1月1日号
※所属・役職などは連載執筆時のもの

☞第6回目はコチラ

 

 

<アーカイブス>

・第1回 営業職事始め

・第2回 異動・退職認められず

・第3回 デザイナー頑張れ!

・第4回 “お客様は神様です…か?”

・第5回 情報は営業マンの「命」

・第6回 農耕民族たれ、営業マン諸君!

【海外ニュース】IoT・ICT分野の最新情報一堂に~COMPUTEX TAIPEI 2017~

台湾貿易センター(TAITRA)と台北市コンピューター協会(TCA)はこのほど5月30日から6月3日の5日間にわたり、台北貿易センター展示ホール1および3、台北国際会議センター、台北南港国産展示場の4カ所で開催する「COMPUTEX TAIPEI 2017」の最新情報を発表した。

葉明水氏

秘書長・葉明水氏は「COMPUTEXはIoT・ICT分野の協力関係を構築できるだけでなく、日本台湾間のみならず、世界の関連分野と関係を持つことに繋がる重要なプラットフォームとなっている。JETRO(日本貿易振興機構)とも協力し、第3の市場を開拓することを推進している。また今年は、日本からの来場者3500人を見込み、来場者に向けて空港からサービスカウンターを設けるなど万全の体制を整えている。ぜひ〝COMPUTEX〞に足を運んでもらいたい。そして展示会を訪れると同時に、台湾を観光して欲しい。観光面についてもニーズがあれば、できる限りバックアップしていきたい」と話した。

FOOMA JAPAN 2017~過去最大規模での開催に~

昨年のようす
昨年のようす

日本食品機械工業会は6月13日から16日までの4日間、「FOOMA JAPAN 2017」(国際食品工業展)を東京ビッグサイトで開催する。40回目を迎える今回展では、新設の東7〜8ホールを加え会場面積を約1・3倍に拡大。出展者775社(うち新規出展は84社)を迎え、過去最大規模で展開する。

同展はアジア最大級の食の技術に関する総合トレードショーで、“食の未来への羅針盤。”をテーマに、食品製造プロセスの自動化や効率化、省力化、高品質化を図る最新鋭の製品や最先端技術、ロボット技術やビッグデータを活用した品質管理、IoT活用の効率的な生産システムなどを紹介する。

また、国際化への取組みを積極的に推進し、東8ホール内で中国、台湾、デンマークの3カ国がパビリオンを出展するほか、JETROがタイ、ベトナム、インドネシアなどの東南アジア諸国を中心とする海外のバイヤーを招聘し、海外展開を計画している出展者との橋渡しをする「JETRO商談会 in FOOMA JAPAN」も実施する。

そのほか、詳細はWEBサイトまで。

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展示会名:FOOMA JAPAN 2017

会期:2017年6月13日(火)~16日(金)

開催時間:10:00~17:00

会場:東京ビッグサイト

入場料:1,000円(税込)※ただし来場事前登録者と招待券持参者は無料