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AM技術をテーマとした「AM EXPO 名古屋」を初の同時開催 INTERMOLD 名古屋 ほか

INTERMOLD 名古屋 / 金型展 名古屋 2023

日本金属プレス工業協会は、6月26日から28日にポートメッセなごやで、金型・金属プレス加工の専門見本市「INTERMOLD /金型展/金属プレス加工技術展 名古屋」を開催する。
今回、同時開催展として日本AM協会主催のAM(アディティブマニュファクチャリング)専門展の「AM EXPO 名古屋」を初開催する。金型設計・製造や金属プレス加工に、次世代加工法として注目されているAM技術が加わり、素形材産業の最新製品やサービスを提案する。

ほかにも会場内ではプラスチック加工に焦点を当てた「次世代プラスチック加工フェア」や、生産性向上・業務効率改善をテーマにした「製造業DXフェア」など、6テーマのフェアを展開する。各フェアと連動した講演も会場限定で多数開講。

なお、会期中は同期間にインテックス大阪で開催する福祉機器・介護の専門展「バリアフリー」への相互入場を行っており、INTERMOLDほか3展の来場者証で入場が可能。
前回名古屋展では、338社・団体 492小間が出展し、2万6,766人が来場した。

INTERMOLD 名古屋 / 金型展 名古屋 2023

空飛ぶクルマやドローンの商用飛行の最新情報発信 Japan Drone 2024

日本UAS産業振興協議会(JUIDA)とコングレは、「第9回 Japan Drone 2024」と「第3回 次世代エアモビリティEXPO 2024」を6月5日から7日の3日間、幕張メッセで開催する。国内最大級のドローン専門展で、300社・団体が出展し、参加登録者数2万人を見込む。会場内では大型ドローンや次世代エアモビリティ実機・模型の展示に加え、フライトのデモンストレーションエリアも展開する。

主催者テーマ展示ゾーンでは、空飛ぶクルマ(e-VTOL)の社会実装に取組む省庁や自治体のロードマップ、航空会社を含む国内外企業の取組みをはじめ、横断的なテーマで展示を設ける。また大阪・関西万博の特設コーナーでは、大阪・関西万博の参加企業による、万博に向けた取組みを発信する。

国際コンファレンスでは、基調講演、特別講演、MOBILITY PROFESSIONAL SEMINAR、出展者コンファレンスなど全29セッションの講演を予定している。
6月6日(木)のJapan Droneフォーラムでは「令和6年能登半島地震における災害時支援報告と今後に向けて」と題し、災害時支援報告を実施する。JUIDAは能登半島地震では輪島市から協力要請を受け、捜索や被災状況の調査、物資の輸送にドローンを活用した。
ほかにも能登半島地震での、ドローン関連企業による現地での災害支援活動を記録したポスターの展示や、空撮やSDGs、地方創生をテーマとした企画も行う。

2022年12月、レベル4の改正航空法の施工によりドローン業界は具体的なビジネスモードに入っており、さらなる社会実装に向けて様々な用途や、利便性を考慮した技術が開発されている。
次世代エアモビリティで注目される空飛ぶクルマ(eVTOL)も、2025年の大阪・関西万博での商用飛行を前に、国内外での技術開発、業務提携、協業が進む。

【インタビュー】
事業展開を広げ更なるビジネスチャンスへと飛躍を【ブルーライン株式会社】

20年以上、展示会輸送に特化した輸送会社として活躍してきたブルーライン。近年は多角化経営に取り組み、輸送以外にも力を入れ更なる飛躍を目指している。

今回は代表取締役社長の笹原敏弘氏に、今後の展望について話を聞いた。

(※本記事は新聞「見本市展示会通信」(2024年4月15日号)に掲載された内容です)

国内外のグループ会社と連携
危機に強い会社へ

 
―これまでの経歴、経緯について

私の学生時代は、中国が経済解放に舵を切ったことで急成長してきている時期でした。大学で中国語を学んで北京師範大学へ留学し勉強している中で、北京モーターショーで通訳のアルバイトをする機会があったことが展示会輸送との出会いです。

日本企業の自動車を含むありとあらゆる工業製品が中国に入り込み、現地に工場を作るという時代でした。

中国の成長を目の当たりにする機会を得られたのは大きな収穫です。大学を卒業する時には、自然と輸送関係、中国や世界を向いた輸送会社での就職を考え、日系の輸送会社、外資系の輸送会社を経て、ブルーラインに入社しました。それが約21年前になります。

―ブルーラインの紹介をお願いします

ブルーラインは展示会や見本市、様々なイベントに関わる輸送会社から始まりました。日本のお客様が海外の展示会に出展する、万博やオリンピック、スポーツイベント等に参加、そしてそこに自社製品を展示する時の輸送全般のお手伝いです。

お客様の工場から貨物を集荷し、梱包工場で特殊な梱包箱を作成、展示会場やイベント会場まで届け、ブースへの配送もブース施工会社のご担当者の方とタイミングを調整して、搬入、梱包箱の開梱や設置を行います。

産業によって、また国によって規制や法制度が異なりますが、通関事情、作業員組合などとの調整も全て管理します。もちろん出展者様や、装飾業者様でもノウハウがあるので、その時は全ての情報を共有しながら進めていきます。

展示会輸送とは、日本のお客様が海外で出展する場合もあれば、海外のお客様が日本での展示会に出展する場合もあり、業界ではAway GameやHome Gameなどと言う言い方もします。

コロナ前はAwayが70%、Homeが30%でしたが、現在はHome Gameの割合が増えてきています。

―コロナ禍を経て変化はありましたか

展示会輸送で18年近く右肩上がりで業績を伸ばしてきましたが、初めてコロナという打撃を受けました。

この展示会業界全員が迎えた暗黒の時代です。全ての仕事が止まり、社員全員の仕事が無くなりました。大変残念でしたが、弊社は忸怩たる決断を致しました。人員の整理解雇でした。もちろん私自身を含む大幅なコスト削減をしましたが、それでもカバー出来るものではありませんでした。本当に今でも情け無さと悔しさの気持ちがあります。

これを契機に、会社を大きく方向転換させました。『次に来るどんな不況にも耐えられる会社、社員と家族を守ることができる会社にする!』と。コロナは自然災害的のようなものですから、今後もこういったことがあるかもしれない。その時にまた同じことをするわけにはいきません。

まず、その時進行中であった会社保養所の建設計画を取りやめて、収益不動産物件の購入を始めました。不動産事業部の設立です。

これは海外のお客様が日本の不動産を購入するときの仲介をさせて頂いたことがきっかけで始まった事業で、コロナ以前から海外個人投資家への不動産取扱事業は行なっていましたが、コロナをきっかけに国内での不動産売買、賃貸などを大々的に始めました。今では会社の収入の10%を占めるようになっています。

次に、官公庁事業部です。こちらもコロナ以前からやっていましたが、長年の経験を積んだ専門の社員を入れサービスの向上を図り、更にはそこに関わる業務内容を拡大させるために、旅行業の免許も取得しました。

官公庁事業部は完全に旅行業も兼ねており、この旅行業は展示会出展のお客様の海外渡航時の航空券予約、ホテル手配、レンタカーをまとめて手配可能です。お客様の貨物だけでなく、担当者の方まで安全に迅速に展示会場までご案内します。この事業部も会社収入全体の25%を占めています。

そして最後は、日本酒等の委託醸造から販売をする事業です。こちらは詳細をお話できる時期ではありませんので、追ってホームページとインスタグラムでアップしていきます。

ホールディングス化で自社の強みを
他業種にも生かす

 
―御社にとっては、コロナは大きな打撃、損害でもあった訳ですが、それが大きな岐路になったのですね

危機こそチャンスです。先程お伝えしたとおり、事業展開を広げることにより、更なるビジネスチャンスが増え、大きなチェンジをしました。

―それは代表取締役をお二人から一人に変えた事でしょうか?

それも一つです。経営判断の迅速化。更には、会社をホールディングス制にしました。ブルーラインホールディングス社の下にブルーライン、日本酒委託醸造・販売会社などが連なります。

タイ王国海軍航空基地内のグランドハンドリング会社もその一つで、官公庁事業部との連携を予定しています。今後はフィリピンのクラーク基地への展開も考えています。

東南アジアに行くと中国語って結構通じるんですよ。アメリカ、ヨーロッパに比べると習慣がアジアに似ているので、ビジネスが実現するのも早いです。

ホールディングス社の資本金も大きくなりましたので、今後まだまだグループ会社が増えると思います。

―もう輸送会社ではないのですか?

ブルーラインは、展示会イベント輸送に特化した輸送会社。コンサートに関わるロジスティックにも特化しています。ただグループ会社は色々な事に挑戦しています。

新事業は、すべて海外とのやり取りの中で先方から「こんなことができないか」という希望を頂いてきたことが、立ち上げのきっかけになっており、他にもM&Aで異業種の会社との話は進んでいます。

基本的に相手企業に対しては「今までやってこられたこと、培わられた経験・知識・知見は、社名も含めてそのまま残してください。海外関連など僕らが得意とするところをプラスアルファで入れます」といった考え方がベースにあり、それが、会社をホールディングスという形式にしている理由の一つでもあります。

現状と未来への展望

 
―多角化経営の他に御社の特徴をあげるとすれば、どういった点になるでしょうか

IELA(International Exhibition Logistics Association)に属していることは一つあると思います。

資本・実績・メンバーの評価など加入の審査がとても厳しいのですが、協会の国の出展者が日本の展示会イベントに参加する際の案件が大きく増えました。

―展示会輸送に関する最近の傾向を伺えますでしょうか

去年の秋ごろから急激に問い合わせ件数が増えました。日本のお客様も、コロナの期間中に他国の競合企業に出遅れた分を取り戻すため、積極的に出展しています。輸送が必要な貨物量も増加しており、今後、数年間はこの趨勢が続くと思っています。

国別でみると、中国への出展は現在、数としては少ないです。中国政府が日本人渡航への簡易ビザ、入国を認めていない件、スパイ容疑での監禁の恐れ、日中(米中)関係の脆弱性。この3つが大きい。

最近は弊社ですとヨーロッパが多く、特筆すべきところで言うと中東が多くなりました。UAEなどでの企業独自のプライベートイベントも活発です。インドも増えましたね。

―今後の見通しと展望について

展示会業界の未来は明るいと考えています。展示会輸送もどんどん増えてきていますので、この流れに乗って業界一番手と呼ばれるように頑張っていきたいと思ってます。

運転手不足問題、現場作業員不足など、解決しないといけない部分はありますが、ブルーラインとしては、いまのこのチャンス、お客様のニーズに応える事により、メイン事業の足固めから、更なる飛躍へと躍進出来ればと思っております。

展示会輸送という基本の部分を磐石にしながら、あとは何があっても倒れないように第2、第3の柱をホールディングの中で作っていって、50年、100年経っても続けられるような会社になれたらいいなと思ってます。100年経ったら僕は当然いませんけど、そうやって後継に道を譲っていければ一番いいんじゃないかなと思いますね。

(※本記事は新聞「見本市展示会通信」(2024年4月15日号)に掲載された内容です)

 

産業展「AXIA EXPO 2024」を初開催 JAXA探査機の模型展示や次世代モビリティの試乗も

実行委員会は「AXIA EXPO 2024」を6月5日から7日の3日間、Aichi Sky Expoで初開催する。同展は「愛知発 スマート未来都市の実現へ」をテーマに掲げ、スマートシティの実現に向けた技術や製品が出展する。構成展は「水素・アンモニア次世代エネルギー展」、「次世代通信Tech」「GXイノベーション展」。同時開催展は「スマートファクトリーJapan 2024 愛知」。

主催者企画では、JAXA探査機のスケールモデルを展示する。小惑星からのサンプルリターンに世界で初めて成功した探査機「はやぶさ2」の実物大模型たけとよモデル、2026年度の打上げで火星衛星サンプルを持ち帰る予定の「MMX探査機」2分の1スケールモデル2種を設置。

またイベント内で「新あいち創造研究開発展」を展開し、愛知県企業を含む約80社・団体(100小間)が集結する。新あいち創造研究開発補助金を活用して取り組まれた研究開発や実証実験の成果を一堂に集め、事業化や販路・取引拡大につなげる。ほかにも電動カートChatKart FrontCross(MEIWA)、SCOO XT(Curio Inc.)、ラグジュアリーEVセダンModel 3 / Model Y(Tesla)の試乗体験や各種セミナーも行う。体験には整理券または予約が必要。

今週の展示会スケジュール(5/20~5/26)

▽宮城
05/21(火)~05/22(水)
AERビル
第12回「震災対策技術展」東北 

▽東京
05/22(水)~05/24(金)
東京ビッグサイト
第8回AI・人工知能EXPO[春]
第5回ブロックチェーンEXPO[春]
第4回量子コンピューティングEXPO[春]
第3回デジタル人材育成支援EXPO[春]

05/22(水)~05/24(金)
東京ビッグサイト
2024NEW環境展/2024地球温暖化防止展

05/22(水)~05/24(金)
東京ビッグサイト
ifia JAPAN 2024
HFE JAPAN 2024

05/23(木)~05/24(金)
東京都立産業貿易センター台東館
第107回東京レザーフェア

▽神奈川
05/22(水)~05/24(金)
パシフィコ横浜
自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2024横浜

▽愛知
05/22(水)~05/23(木)
名古屋市中小企業振興会館
第13回次世代ものづくり基盤技術産業展~TECH Biz EXPO 2024~

05/23(木)~05/24(金)
ポートメッセなごや
エクステリア&ガーデンフェア名古屋2024

▽兵庫
05/22(水)~05/23(木)
神戸国際展示場
2024秋冬 日本グランドシューズコレクション&全国サンダルフェア

▽熊本
05/22(水)~05/24(金)
グランメッセ熊本
J AGRI 九州展
第2回 農業資材EXPO
第2回 スマート農業EXPO
第2回 畜産資材EXPO

会場の演出にこだわり新しいワークスタイル提案 オルガテック東京2024

オルガテック東京2023/ケルンメッセ

ケルンメッセと日本オフィス家具協会(JOIFA)は、5月29日から31⽇の3日間、東京ビッグサイトで「オルガテック東京2024」を開催する。

オルガテック東京はドイツ・ケルンで70年の歴史を持つ、オフィスとファシリティの国際専門展示会「オルガテック」の日本版だ。3回目となる今回は開催規模を拡⼤し、イトーキ、オカムラ、コクヨ、内⽥洋⾏、プラス、イナバインターナショナル、カリモク家具、Knoll、UniFor、IIOI°を含むトップブランドをはじめ、160社以上が出展する。
主催者企画エリア「CIRCULAR MIRAI」では、社会に不可⽋な考え方「Circular Economy(循環経済)」を取り上げ、素材の進化とサステナブル素材に焦点を当てる。各素材をどのように再利用・再構成するかを提案するエリアで、循環素材である木やスチールなど、様々なアップサイクル技術をテーマに、35社以上がプロダクトや研究を発表する。

イベントでは製品だけではなく、会場で得られるインスピレーションを重視し、空間にもこだわって会場を演出する。17時からはホール内パーティ「オルガテック・ナイト」も実施予定で、空間演出とパフォーマンスを軸に、五感で記憶に残るイベントを創出する。

オルガテック東京2023/ケルンメッセ

AIやイマーシブをテーマに最新技術が集結 COMPUTEX TAIPEI(台北国際コンピュータ見本市)

COMPUTEX TAIPEI 2023

TAITRAと台北市コンピュータ協会は年6月4日から7日の4日間、「COMPUTEX TAIPEI」を台北南港第1&第2展示ホールで開催する。台湾最大級のIT関連展示会で、「Connecting AI」をテーマに掲げ、出展企業1,500社・4,500ブースが展開。AIコンピューティング (AI Computing)、先進的コネクティビティ (Advanced Connectivity)、未来のモビリティ (Future Mobility)、没入型リアリティ (Immersive Reality)、サステナビリティ (Sustainability)、イノベーション (Innovations)の分野から、製品・サービスが集結する。

またCOMPUTEX Forumでは、業界をリードするNVIDIA、Google、Synopsys、AWS、Micron、arm、Seagate、Ampere、Phison、計9社が登壇予定。

イベントでは新たに「Sustainable Design Award」を設立し、展示会業界全体のサステナビリティを推進する。主催者はRE100、Dow Jones Sustainability Index、Sustainalytics Index、 MSCI ESG Indexなどの認証を受けた出展者の参加を呼び掛けており、認定を受けた企業のブースには「ESG GO!」のサインを掲出する。
前回は150の国・地域から4万7,594人の来場を記録した。

【インタビュー】中国展示会の現場から見た
近年の様子とその特徴【展示構成】

展示会の企画・設計・施工や、店舗・ショールーム・オフィスの内外装工事などを手掛ける展示構成

同社は約30年前から、海外の展示会における出展サポートや、ブース装飾、施工などの業務を行っている。

今回は、近年の中国展示会の様子や日本との違いなどについて、代表取締役社長田口周氏に話を聞いた。

(※本記事は新聞「見本市展示会通信」(2024年4月15日号 海外展示会特集)中に掲載された内容です)

―海外展示会への出展サポートを始められたきっかけは

昔、他社から業務を引き継ぐ形で始まりました。特に現会長の吉村が現地との関係性の構築に尽力し、現在は中国での展示会に重点を置いていまして、北京勝亜展覧有限公司などコーディネーターや協力会社といった現地とのルートも多数、保有しています。

―出展サポートの内容は

プランニングからデザイン、施工はもちろん、書類申請や輸送の手配、宿泊先や現地企業の接待先の手配まで、日本の代理店とも協力しながら海外への出展に関わる業務についてのトータルサポートをご提供しています。

また、逆に中国の企業が日本へ出展される際のサポートも行っています。

―展示構成の強みは

中国でことをうまく進めるためには人脈が重要です。その点、弊社には豊富な実績と経験があり、現地スタッフと現地の展示会関連企業らとのつながりも非常に強い。

そのため仕事もスムーズに進みやすく、トラブルの際にも対応が速やかに行えることは弊社の強みだと思います。

―近年の中国の展示会で感じたことは

会場の設備などが昔より良くなっていますね。窃盗も減りました。

また最近、北京が政治的な理由でイベント開催を控えていまして、上海、広州、深圳、大連などでの展示会がにぎわっていると聞いています。

コストも日本並みに近づいてきています。労働単価は比較的安いと思うのですが、それでも全体の相場は上がっています。しかし中国はまだまだ市場も広いため、日本から出展を検討される企業は多いです。

―初めて中国に出展する企業からの問い合わせもあるのですか

はい。現地のスタッフは日本語も堪能ですし、お客様の心配がなくなるようにサポートを行っています。新規のお客さまについてはホームページを見て問い合わせてこられる方も多いですね。

―日本と中国の施工現場の違いは

政治によって業務がやりにくくなることがあるのは、中国特有の傾向です。

たとえば、日本で地震があって原子力発電所に対する不安が高まったりすると、安全なものでも輸入にストップがかかってしまう。他にも政治的な問題で荷物の輸送が止まってしまうことはあります。

また、日本では電気やエアー(圧縮空気)が豊富に供給されるんですが、中国では電力問題などもあり、頼んだ通りの供給が行われないことがしばしばあります。

さらに現地の企業は安全面がルーズな傾向があります。ヘルメットをかぶっているのに上半身裸で作業している人もけっこう多い。高さの違反やふさいではいけない所をふさいでしまうような装飾違反も多いですね。

最近は減りましたが、作業時間の変更や料金の値上がりなど、急なルール変更が行われることも特徴です。マラソン大会のためにいきなり道路が閉鎖されたこともありました。

なお、歴史のある展示会ですと他業種の企業やスタッフも含め、わりと皆さん会場では「日本チーム」としてまとまって動いていまして、我々もその中で協力体制をしっかり築いています。

―会場で日本企業のブースは一か所に集められているのでしょうか?

割と固まっていることは多いです。会場を見回すと日本企業でないのに日本語風の会社名を名乗っている会社がけっこうあったりして、面白いですよ。

(※本記事は新聞「見本市展示会通信」(2024年4月15日号 海外展示会特集)中に掲載された内容です)

テーマパークのショーセットから仏像のレプリカまで
ハイクオリティな立体造形を【ムラック】

空間デザインやディスプレイ製作・施工を長年手掛け、イベントや展示会を支えるムラック

東京都八王子市の「株式会社ムラック八王子支店」では、テーマパークのオブジェやショーセットから、イベントで展示するキャラクターやマスコット、仏像など重要文化財のレプリカまで、幅広く造形物を製作している。

近年は、西日本を代表するテーマパークの新エリアの外装工事など、オブジェ単体でなく、建設工事に関わる大型案件も手掛けるようになった。

現在も、開業を控える東日本を代表するテーマパークの新エリアを手掛けている。

【問い合わせ先】
株式会社ムラック 八王子支店
電話 042-650-1333

 

オブジェの作り方

 
同社での立体造形の製作は、まずCAD上での3Dモデルの製作から始まる。

▲ ハンドスキャナーで立体物から直接3Dデータを読み込むことも可能だ。さっとスキャンするだけでここまでデータを取得できる。

 

3Dデータの作成後は、加工機でオブジェのコアとなる原型を製作していく。

特注の「CNC5軸加工機」はプログラミング後、自動でEPS(発泡スチロール)を削っていく。左右、前後、上下、3つの回転軸にさらに2軸が加わることによって、複雑な形状への加工が可能だ。

原型ができたら、それを基に雌型と呼ばれる型を製作し、高強度な繊維強化プラスチック(GFRP・CFRP)での成型作業を行っていく。

最終的に細かい箇所を手作業で仕上げて着色、クリアコーティングするとオブジェの完成となる。

製作前に徹底的な検証を

 

※写真はイメージです。本文とは関係ありません

テーマパークの造形など建築が絡む案件の場合、実際に製作に入る前の検証段階にも、多くの時間を費やす。

まず重要になってくるのが下地の鉄骨など、構造上の検証と設計だ。

キャラクターやお城など、表面の造形物を作るには、最初にそれらの下地となる鉄骨を3D上で設計する。

キャラクターを支えるために「どの位置にどれくらいのピッチで、どれくらいの太さの構造体を入れればいいのか」「それらの鉄骨を作ることは可能なのか」「溶接で作るのは可能なのか」など、あらゆる角度から検証を行い、さらに専門の設計会社がCAD上で構造計算を行う。

そのフィードバックを受けて鉄骨の数を変更するなど、再検証を行う。実際に現地に搬入して組み立てができるか、現場のオペレーションまで徹底的に考えるという。

その後ようやく、来場者が目にするようなキャラクターやショーセットのフォルムを作っていく段階へと入る。

ムラック八王子支店の石橋氏は、何よりもまず“安全であること”が大前提であると語る。

「お客様が触ったり乗ったりしてもケガをしない、壊れないこと。また、強風や地震にも耐えられること。

日本のテーマパークの安全基準は非常に厳しく、安全性や強度の検証は重要なポイントのひとつになります。」

例えば、過去に大きな牙を持つキャラクターのオブジェを制作した際は、子供の手が届かないかどうかや、牙の部分に雨水が溜まっても来場者にかからないかどうかまで確認したという。

 

検証にMRを活用

 

※写真はイメージです。本文とは関係ありません

製作前の検証にはMRを活用することもある。

例えば、ショーセットのサイズ感などをクライアントに確認してもらうための「ミックスドリアリティ」だ。

ミックスドリアリティ
現実世界のなかに3Dやホログラムなど、バーチャルな世界をシンクロさせるテクノロジー。

 
頭にヘッドマウントディスプレイを装着すると、目の前に3Dで制作した実物大のキャラクターやショーセットが現れる。

バーチャル空間上で3Dモデルを見るのではなく、通常の視界に重なる形で3Dモデルが現れるので、現実の建物とオブジェの大きさを比較したり、オブジェを見る角度(下から見上げた場合など)や見る距離によってどう見え方が変わるのかを、現実の風景と一緒に検証することができる。

クライアントに完成時どのように見えるのか実物大で確認してもらい、 裏付けを取ってから製作に入ることが可能になるわけだ。

▲ 検証の様子。ヘッドマウントディスプレイの使用者には、現実世界の中に「大きな木のオブジェ」が現れたように見えている。

 

石橋氏はムラック八王子支店の強みの一つに、「3Dデータの取り扱いに長けている点」があると語る。

「最近は、クライアントから図面や資料を3Dデータで頂くことも多いのですが、その取り扱いには高いスキルや豊富な経験や知識が必要となる事が多くあります。

2Dデータと比べて3Dデータの拡張子は非常に種類が多く、ファイルを開くだけでも専門的な知識が求められることがあったりするのですが、その点、弊社はすごく強いです。

3Dデータの取り扱いにお困りのお客様も、ぜひご相談いただければと思います。」

オブジェの造形はもちろん、テーマパークのショーセットなど建築工事における構造的な部分まで、立体造形に関するお問い合わせは以下まで。

【問い合わせ先】
株式会社ムラック 八王子支店
電話 042-650-1333

 

科学の産業総合展 5年ぶりリアル開催実施 ケミカルマテリアルJapan2024

化学工業日報社は化学産業展示会「ケミカルマテリアルJapan2024」を11月21日から22日の2日間、東京ビッグサイトで開催する。リアルでの開催は5年ぶりとなり、化学材料・素材、試験機器、関連DXソリューションが一堂に会する。

素材を中心としたテーマで国内外の産官学が集う「先端化学材料・素材総合展」、化学物質管理に関する専門展示会「化学物質管理ミーティング」、プロセス産業向けにDXを推進するためのサービスを紹介する「プロセス産業DX展」の3展と、企業の産業安全を考える「産業安全フォーラム」で構成する。

展示のほかにも基調講演、出展者を中心としたレセプションパーティーを予定している。また就活生や就職活動を控えている学生に対し、採用に関する資料の配布や、展示会ツアー、専門セミナーといったプログラムも実施する。
現在出展者を募集しており、申込みの締切りは6月28日まで。