世界らん展2022開幕~日本大賞に日本原産のカランセユタカ~

東京ドームシティプリズムホールで3月24日、「世界らん展2022-花と緑の祭典-」が幕を開けた。

開会式には高円宮妃久子さまが出席され、ウクライナで多くの民間人が犠牲になっていることに哀悼の意を述べられるとともに「世界中の人々が心穏やかに花を愛でることができる日常が訪れますよう」と述べられた。

今回の世界らん展の日本大賞には千葉県の山本裕之(やまもとひろし)によるカランセユタカ(えびね)‘新緑の瞬間(シンリョクノトキ)’が選ばれた。日本原産が対象に選ばれるのは今回が初。

山本氏は「日本に自生する蘭を40年以上改良してきた。今回の作品は種から咲かせるまで20年をかけており、大賞に選ばれて嬉しい」とコメント。今後は花を愛する人が「綺麗」「癒される」といってくれるような花を咲かせていきたいと語った。

2年ぶりとなるフラワーデザイン部門の最優秀賞には荒木聡氏の「根葉~蘭土」が選ばれた。蘭を中心とした色とりどりの花を使うアレンジメントが多い中、この作品は1本の蘭の成長する姿に焦点を当てている。荒木氏は「最も苦労したのは土の部分」と話す。

世界らん展2022は3月30日まで開催している。企画展示「オーキッド・ゲート」「スプリング・バレー」など多種多様な蘭であふれた会場で、一足早い春の訪れを楽しむことが可能だ。