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施設運営者が語る料金と稼働の課題【CBN-JPフォーラム開催レポート】

日本コンファレンスセンター協会(CBN-JP)は7月15日、虎ノ門ヒルズフォーラムでコンファレンスビジネス事業化研究フォーラムを開催した。

フォーラムは年に3~4回定期的に開催しており、毎回、コンファレンスに関する旬な話題やトレンドがさまざまな切り口で語られ、関係者の情報共有の場となっている。講演とパネルディスカッションで構成し、自己紹介タイムとKIOSKタイムを導入するなど、参加者同士の交流自体も目的となっており、1999年以来継続して今回で60回の開催を迎えた。

今回のテーマは「“玉石混淆”の都内ビルインコンファレンス施設の心と形」と題し展開。都内で大規模な再開発が続き、多くの場合にオフィスビル計画と共に貸し会議室やコンファレンス施設が計画されている現状に対して、施設運営者である登壇者・参加者に施設コンセプトやサービスポリシーなどを問うテーマとなった。

フォーラムのはじめには、CBN-JP会長の春口和彦氏が開会挨拶にかわって、今年3月に京都で行なわれた富裕層旅行に特化した商談会「ILTM Japan(インターナショナル・ラグジュアリー・トラベル・マーケット ジャパン)」での取材内容を報告。開催地ならではのおもてなしと京料理で徹底されたパーティ料理などにも言及し、昨年ユネスコ無形文化遺産に登録された「和食」の活用について参加者らに提言した。

その後、今回の開催会場となった虎ノ門ヒルズフォーラムを運営・管理する森ビル・倉橋慶次氏が登壇。「虎ノ門ヒルズ コンファレンス施設開発の表と裏」と題し、開設準備をした担当者として、スマートカンファレンスセンターという施設コンセプトに至った背景を、都内施設の開発状況の分析を交えて紹介した。

フォーラムの中程では、「コンファレンス施設に求められる情報発信機能とニュービジネス」をテーマに、CBN-JP顧問の松崎保功氏は自身が開発したマイクロコンピュータによる視聴デモを実施、またシニアアドバイザーの清原理氏はコンファレンス施設におけるネット・通信環境についての考察を発表した。

パネルディスカッションは、「施設運営は料金と稼働のせめぎ合い!?」という題目に対し、森ビル・倉橋慶次氏、マックスパート・石川朋哉氏、TCフォーラム・中川卓之氏の三氏は施設紹介を交えて回答した。
六本木ヒルズのアカデミーフォーラムと虎ノ門ヒルズフォーラムの運営をする森ビル・倉橋氏はディベロッパーという立場で、研修特化型ホテル・晴海グランドホテルをはじめ最近オープンした貸し会議室フクラシア品川など11の施設を運営するマックスパート・石川氏はホテル業の立場で、また大阪会館を皮切りにして2005年「コンベンションルームAP大阪」開業以降、東京・名古屋・大阪とAPブランドで会議室を展開するTCフォーラム・中川氏は貸し会議室業の立場で、それぞれに現状を報告。

 

時間売りを基本としている貸し会議室に対し、ホテルの料金体系が時間に対してソフトな対応であることや、目標に稼働率を入れず売上のみとしているディベロッパーなど、料金か稼働か、という問いに一概に比較がむずしいとしながらも、それぞれの立場から回答していた。

 

また、参加者からは「IT対応について、通信容量の設定について」や「TV会議が導入されはじめているが、その影響を感じるか?」、また「セールスマーケティングにどんな施策を行なっているか」など同じコンファレンスビジネスをしている者同士の専門的な質問が飛び交い、活発なディスカッションとなった。

また、今回のフォーラムではCBN-JPの主催するコンファレンスプランナー資格の今年度認定者に対し、認定書の授与式も行なわれた。認定資格者は8名で、現在までに合わせて168名が保有している。

約40名が参加したフォーラム終了後にはレセプションが開催され、60回の開催を祝うとともに、今後のコンファンレンスビジネスの発展について活発な交流が図られた。

 

      

<関連記事>
・会議環境、“快適性”の次は“創造性”【CBN-JPフォーラム開催レポート】(2014/1/30)
http://www.eventbiz.net/?p=30452

・「施設の選択」テーマにフォーラムを開催~CBN-JP(2013/10/18)
http://www.eventbiz.net/?p=29273

・虎ノ門ヒルズフォーラムがお披露目
http://www.eventbiz.net/?p=33575

【連載】営業活動を成功させ、安定的な売上を創出         ==第2回== 営業を仕組化する

【好評連載】営業活動を成功させ、安定的な売上を創出

~約500社の営業コンサルティング実績から成功法則を伝授~
(株)スリーシーズ 代表取締役 畑中康彦氏

◆第2回 営業を仕組化する

株式会社スリーシーズ 代表取締役の畑中康彦です。第2回目のコラムは、「営業を仕組化する」について書いてまいります。

ここ最近、営業の仕組化に取り組む企業が増えてきております。そもそも、仕組化とは一体どのようなことなのでしょうか。

従来、営業という職種は、属人的な業務が大半を占めると言われてきました。営業担当者の個性が大事にされることもありますので、これから先も属人的な部分がなくなることはありません。

営業の仕組化とは、担当者の個性に依存することのない「営業業務の進め方」について、
1、    再現性があること
2、    継続性があること
3、    誰にでも見えていること
を意識しながら、会社としての型を作ることです。

営業担当者のやり方にすべて任せ、営業業務がブラックボックス化していた会社にとっては、なかなか大変なことです。

仕組化を進める上で、最初の取組みは、顧客創造のプロセスを可視化することです。

ちなみに、弊社が提唱している顧客創造のプロセスは、図1のようになります。


世の中に存在するターゲットとなるお客さますべては、「潜在客」となります。その潜在客に対して、リードジェネレーション(獲得)という業務を通じて、「顕在客」にします。顕在客とは、個人情報を保有しているターゲットリストのこと、という方が分かりやすいでしょう。

顕在客に対して、リードナーチャリング(育成)という業務を通じて、「見込客」にします。見込客とは、商談を行っている=顔が見えているが、契約には至っていないお客さまのことです。

見込客に対して、商談活動という業務を通じて、「顧客」にします。一般的に営業活動とはこの部分を指すことが多いです。

そして、顧客に対してアップセルやクロスセルという業務を通じて、「重点顧客」にするのです。

この顧客創造のプロセスを自社に置き換えて、自社流のプロセス図を作ることが第一歩です。

そして、このプロセスに従って、誰が・何を・どのくらい・どのように行なうのかを見える化していきます。

各プロセスに付随する業務も全てプロセス化され、見える化されていきます。工場の生産ラインの発想と近いかもしれません。

どの企業もすべて営業を仕組化すれば良いかと言えば、そうではありません。

営業が組織化され、新陳代謝が激しくなってきた辺りから仕組化が必要となります。つまり、経営者層で顧客を開拓するのではなく、営業組織で顧客を開拓しようと決めた瞬間から仕組化に取り組む必要があるのです。
<アーカイブス>
==第1回==  問題を特定し、一つずつ改善を

 

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プロフィール

畑中 康彦  (株)スリーシーズ代表取締役/ 顧客開拓研究家

慶応義塾大学法学部卒。
1999年リードエグジビションジャパン株式会社入社。IT系の国際見本市のプロデューサーとして、企画営業・来場者動員に従事。
2003年に営業コンサルティング分野で唯一の上場会社である、株式会社セレブリックスに入社。コンサルティング事業本部統括マネージャーとして、100社を超える顧客開拓プロジェクトを指揮。顧客3倍増など数々のプロジェクトで成功を収める。
2010年、営業ツール制作を軸とした「営業の仕組化」支援を行なう(株)スリーシーズを設立し、代表取締役に就任。
「営業の仕組化/標準化」「営業力の強化」「リードの育成」などのテーマで日々、クライアント企業に対して具体的な営業支援を提供している。

株式会社スリーシーズ http://www.salestool.jp/

MPI Japanが虎ノ門ヒルズで総会を開催


MPIジャパンチャプターは7月14日、虎ノ門ヒルズフォーラムでAnnual Meeting(通常総会)、懇親会および虎の門ヒルズ内覧会を開催した。

通常総会では、前年度の事業活動の報告と決算報告のほか、2014/15年度の事業活動と予算について議論され、承認された。

今年度の主要活動計画としては次の5項目が承認された

1.グローバルネットワーク構築の強化
MPIインターナショナルの会長であるフィオーナ・ペルハム氏が日本への3年間のサポートをコミット。またアジアでのMPI発展をJapan Chapterが支援すること

2.チャプター強化
会員数70人に拡大を目指す。イベント時の会員登録デスク設置と地方にMPIClubの設立支援。

3.Education
会員を中心としたセミナーを年5回開催。会員のプロフェッショナルリズム向上とスキルアップを図る。

4.Networking
MPIのスローガンである3つのC(Communications, Connections, Collaborations)にのっとり、ネットワーキングレセプションを年3回、賀詞交歓会を開催する。

5.周年行事事業
20周年を迎える来年度に向けて、会の発展に資する記念事業の企画・準備を行なう。

その他、会員数増のために法人会員の検討について意見があがり、MPI自体が個人の集まりという特性をもっていることがあるが、アジア特有の事情を本部に説明して検討したい、との返答があった。

また8月7日にグランドプリンスホテル新高輪でMICE関連4団体によって開催される「第2回MICE女性ネットワーキングイベント」について会員各位の協力が呼びかけられた。
http://www.eventbiz.net/?p=34420

通常総会終了後には、会員外の参加者も交えて、虎の門ヒルズフォーラムのサイト・インスペクションと、懇親会が実施された。

東デ協が日比谷公園で夏祭りイベント

東京ディスプレイ協同組合(東デ協、田口徳久理事長)は、8月1日・2日の両日、東京・日比谷公園の大噴水広場、にれの木広場で「これがプロのお祭りだ!超・お祭り。」(超・お祭り)を開催する。「超・お祭り」は、一般来場者や次代を担う学生に対してディスプレイや東デ協の認知促進、業界の活性化を図るため、50周年記念事業の一環として行なうもの。

東デ協では「ディスプレイを通じて人に、社会に、未来に夢を与える企画力や技術力、想像力を形にするイベントを行なうことで、空間をつくり出しているプロの技を体感してもらいたい」としている。会場となる日比谷公園は、「東京モーターショー」※の第1回開催の地でもありディスプレイ業との関わりは深い。(※「第1回全日本自動車ショウ」の名称で開催)

 

 

【公式ホームページ】

http://cho-omatsuri.jp

 

MICE4団体が女性ネットワークイベント開く

MPI ジャパンチャプター ウーマンズネットワーク、(一社)日本コンベンション事業協会 女性部会、 (一社)日本展示会協会 女性の活躍推進委員会、日本PCO協会JAPCOなでしこプロジェクトのMICE関連4団体の女性委員会が8月7日、グランドプリンスホテル新高輪で、「第2回MICE女性ネットワーキングイベント~MICE業界躍動の原動力、女性たちと共に~」を開催する。

同イベントは MICE業界を動かす原動力となる女性の活躍について、MICE業界4団体の女性委員会が合同で企画し、業界で活躍する女性たちに学びと交流の場を提供するもの。

参加費は4団体会員の女性が6000円、男性7000円、非会員7000円、学生はセミナー無料・意見交換会参加が3000円。非会員および学生の参加には会員の紹介が必要。申込締切は7月31日。

◆問合せ・申込み

(一社)日本展示会協会
https://www3.convention.co.jp/formsys/view/view_form.php?form_id=180

MPI Japan Chapter
http://www.mpijapan.com/womennetworkings.html

(一社)日本コンベンション事業協会(CPA) 事務局
http://www.cpaj.org/activities/1641/
TEL/FAX: 03-5216-0444  e-mail:office@cpaj.org

日本PCO協会
http://www.japco.org/pages/networking-reg.pdf

◆プログラム

18:00~18:10 オープニングトーク
‘   山本牧子 MPIジャパンチャプター会長
‘                    バンクオブアメリカ・メリルリンチ
‘                    マーケティング&イベント マネージャー

‘   西川洋子   (一社)日本コンベンション事業協会理事
‘                     女性部会長  株式会社コンベックス 専務取締役

18:10~19:45 パネルディスカッション
「わが社におけるウーマンパワーの活かし方」
‘  <モデレーター>  矢ケ崎紀子氏 東洋大学 国際地域学部 国際観光学科 准教授
  <パネリスト>   徳永清久氏 (株)プリンスホテル 執行役員
‘                          中島義人氏 ヒビノメディアテクニカル株式会社 代表取締役社長
‘                                               (一社)日本コンベンション事業協会 副会長
‘                          野田万起子 (一社)日本展示会協会 理事
‘                                                女性の活躍推進委員会 委員長
‘                                               インクグロウ(株) 取締役会長
‘                           蔦澤 詩乃  日本PCO協会JAPCOなでしこプロジェクト 委員長
‘                                                (株)ピーシーオーワークス マネージャー

19:30~19:45 ディスカッションタイム

19:45~20:00 観光庁からのメッセージ
‘                           乾 有貴氏 観光庁参事官(国際会議等担当)付 観光渉外官

20:00~21:30 意見交換会

インバウンド産業展を10月に初開催 ~JTBコーポレートセールス~


「第28回東京ビジネス・サミット2014」実行委員会は、10月2日(木)・3日(金)東京ビッグサイトで、日本初のインバウンド産業活性化専門展示会「ジャパン・インバウンド・エキスポIN第28回東京ビジネス・サミット2014」を開催する。共催はJTBコーポレートセールスとジャパンショッピングツーリズム協会。

同エキスポは、地域の中小企業によるビジネスの祭典「東京ビジネス・サミット」のなかで開催し、訪日外国人市場に興味をもつ、小売店、飲食店、サービス業などが出展。受入れ環境整備、プロモーションに役立つソリューションやノウハウが一斉に展示される。

JTBコーポレートセールスの日本企業海外進出・会員制サポートを行なうラビタ事務局はこのほど同展の出展募集を開始。締切は7月31日(木)まで。開催規模はおよそ40小間(東京ビジネスサミット全体で450小間)、来場者は東京ビジネスサミット全体で2万人を見込んでいる。

出展申込や問合せ先は、JTBコーポレートセールス内のラピタ事務局(TEL: 03-5909-8758/E-MAIL: lapita@bwt.jtb.jp)まで。

◆開催概要
会   期: 2014年10月2日(木)・3日(金)10:00~18:00(最終日のみ17:00)
会   場: 東京ビッグサイト 西4ホール(所在地:東京都江東区有明3-11-1)
出展申込締切:申込締切 2014年7月31日(木)
規   模:出展ブース:40小間(予定)
(東京ビジネスサミット全体:450小間(予定))
来場者数:20,000名(予定:東京ビジネス・サミット)
主   催: 「第28回東京ビジネス・サミット2014」実行委員会
共   催: 一般社団法人ジャパンショッピングツーリズム協会、株式会社JTBコーポレートセールス
後   援:(申請中・予定) 金融庁・総務省・経済産業省・国土交通省観光庁
北海道・秋田県・福島県・東京都・富山県・長野県・静岡県・高知県・佐賀県
独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)、独立行政法人中小企業基盤整備機構
日本商工会議所・日本百貨店協会
企画運営: 株式会社JTBコーポレートセールス(グローバルビジネスゾーン)
インクグロウ株式会社(東京ビジネス・サミット全体)

久留米市で観光・MICE戦略プランに市民の声反映

久留米市は、来訪者増や地域のにぎわい、経済活性化などにつなげることを目的に、今年度中に「久留米市観光・MICE戦略プラン」を策定する。プランづくりには市民の意見を取り入れるため、観光関連の事業者などとつくるワーキンググループに参加する委員の募集を開始した。

ワーキンググループは今年8月下旬から来年3月までの平日昼間、全5回程度、市役所内で開催を予定。募集対象は18歳以上の市内在住者で、定員は2人となっている。

申込み方法は 住所、氏名、年齢、性別、電話番号と「久留米をもっと『訪れたいまち』にするには」をテーマに400字程度で記述した「応募理由書」を、7月31日(木曜日)までに久留米市商工観光労働部観光・国際課(TEL:0942-30-9137/FAX:0942-30-9707)に郵送または持参、FAXすること。メールでの問合せはこちら(http://www.city.kurume.fukuoka.jp/1500soshiki/9119kanko/3010oshirase/2014-0713-1215-560.html

また、8月23日(土)には市役所2階のくるみホールで、“「久留米にもっと来てもらおう」を、一緒に話しましょう”と題して、ゆったりとした雰囲気のなかで自由に対話するワールドカフェを開く。参加者で共有したアイデアや気付きは、平成26年度に久留米市で策定する「久留米市観光・MICE戦略プラン」に反映され、これからの久留米のにぎわいづくりや経済活性化に活かされる。

参加対象は市内に在住または通勤・通学している中学生を除く、15歳以上30歳未満。定員は30人程度。参加希望者は申込書に必要事項を記入し、8月8日(金)までに久留米市商工観光労働部観光・国際課に郵送または持参、FAXすること。

レイが東京事務所を移転

(株)レイは7月18日に「東京新オフィスのお披露目会」を開催した。同社は資材倉庫ととともに東京流通センター内にの東京事務所を構えていたが、このたび事業拡大にともない、オフィスのみ東京都大田区平和島のヤマトインターナショナルビルに移転した。

クロコダイルブランドで知られるアパレル企業ヤマトインターナショナルの東京本社として建造された同ビルは、東京大学名誉教授でもある建築家原広司氏が設計したもの。複雑な形態のファサードは評価が高く第1回村野藤吾賞を受賞。映画「マルサの女2」の撮影にも使用された。同氏が手掛けた京都駅の設計にもその形式は継承されているという。

開会の挨拶で代表取締役社長の分部至郎氏は「バブル前に建てられ、映画やテレビドラマの撮影に使われたり、建築賞も受賞したりと、特徴的なデザインのビルに引っ越しました。これからもよろしくお願いします」と挨拶。また、取締役の鈴木安夫氏が、集まった来賓たちに幹部社員を紹介した。

乾杯の挨拶で、日本映像機材レンタル協会(JVR)の副会長を務める(株)光和の塚本貴信代表取締役社長が「レンタル業界は過去5年間は厳しい状況でしたが、五輪開催決定など、ここにきてイベントの世界は伸びていくのではと期待が高まっており、一緒に協力していきたい。新しい場所で、より一層のご発展をお祈りします」と挨拶した。

中締めの挨拶では、同じビルにオフィスをもつ映像機器開発・製造のバルコ社のマーク・G・プット代表取締役社長が「これから両社の関係性はビジネスだけでなく、ご近所どうしとしてさらに良好になっていくでしょう」と歓迎の意を表した。

お披露目会には、同業である映像関連企業や機器メーカー・商社などから業界関係者約50人が参加した。職人がその場で握る寿司カウンターやケータリング、ワインを楽しみつつ、親睦を深めたり情報交換をする関係者が多く、映像機材レンタル業界の横のつながりの良さが垣間見られた。

この夏、社会人も参加できる!東京富士大学で学ぶイベント講座&セミナー

東京富士大学は、9月13日、同校本館1階メディアホールで公開講座「2020TOKYOへ向け イベントパワーで日本を元気に!」を開催する。

二部構成の講座となっており、第一部にはゲストに宮本慎也氏が登壇。元プロ野球選手で、アテネオリンピックでは長嶋ジャパンのキャプテンとして銅メダルを持ち帰った宮本氏が、2020年に開催する東京オリンピック・パラリンピックへ向けた思いを語る。

第二部では、東京富士大学でイベント学を教える教員らによる2020TOKYOへの思いが語られる。

この公開講座は、東京富士大学が、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会と提携協定を締結したことを受け、イベントプロデュース学科で今年秋学期から「イベント特講:オリンピック学」を開講することを記念して、一般に向けて開催するもの。組織委員会では、大学と連携することで、大学の特色を活かしてオリンピック教育(オリンピックを題材とし、世界に広がる多様な価値を学ぶこと)の推進をし、2020年の大会成功を目指している。現在、提携協定を結ぶ大学は東京富士大学を含め552校。6月23日に行なわれた締結式には同校のイベント社会工学研究所事務局長の大山利栄氏が代表として参加している。

なお、東京富士大学では提携協定の締結を受け、「イベント学の夏祭り2014」と題した3つの公開セミナーも開催。スポーツイベントの運営ノウハウを磨く「スポーツボランティア研修会」(8月6日※学生限定。他大学有料参加可、高校生参加無料)のほか、一般参加が可能な「スポーツイベントを学ぼう」(8月9日)、「高校生×大学生×社会人 イベントの仕事を話そう『イベント∞(むげん)なび』」(8月28日)の講座が用意されている。

「スポーツイベントを学ぼう」では、イベントプロデュース学科教授の岡星竜美氏がスポーツイベントの基礎と基本、新しいスポーツイベントの作り方、参加したくなるスポーツイベントなどについて、一般、他大学、高校生に向けて講義する。

 

 

「高校生×大学生×社会人 イベントの仕事を話そう『イベント∞(むげん)なび』」では、ふだん関わることが少ないイベント業界の社会人と学生(高校生・大学生)が直接出会い、学生が自分の将来について考えることを目的にした交流会。イベント業界の若手を中心としたプロの社会人を先生として座談会やワークショップを行なう。

申込みは、参加希望講座名、日時、参加者氏名、所属(高校生はその旨を明記)、連絡先(メールや電話等)を記入のうえ、東京富士大学イベント社会工学研究所まで。FAX(03-5386-3456)で受け付けている。

その他、問合せは、メールevent@fuji.ac.jp、またはTEL070-5469-7549 (受付平日9:00~17:00)すること。

<公開講座&「イベント学の夏祭り2014」公開セミナー>

■「2020TOKYOへ向け イベントパワーで日本を元気に!」
日時:2014年9月13日(土)13:30-15:00
会場:東京富士大学 本館1階メディアホール
参加費:無料

■「スポーツボランティア研修会」(学生限定)
日時:2014年8月6日(水)11:00-16:00
会場:東京富士大学本館1階メディアホール
受講料:大学生1,500円、高校生無料

■「スポーツイベントを学ぼう」
日時:2014年8月9日(土)13:30-15:00
会場:東京富士大学本館1階メディアホール
講師:岡星竜美氏(経営学部イベントプロデュース学科教授)
受講料:無料

■「高校生×大学生×社会人 イベントの仕事を話そう『イベント∞(むげん)なび』」
日時:2014年8月28日(木)13:00-15:00
会場:東京富士大学本館1階ロビー
参加費:無料

日本映像機材レンタル協会 & ピーオーピー合同企画 座談会 <第4回> 日本全国で活躍するJVR協会の仲間たち(その3)

日本映像機材レンタル協会 & ピーオーピー合同企画 座談会 第4回

日本全国で活躍するJVR協会の仲間たち(その3)

 

◆震災を乗り越えて

 --震災の話が出ましたが、みなさん、あの頃をどう過ごしていましたでしょうか。特に渡辺さんは大変だったのでは
渡辺 あの日、私は仕事で東京にいました。帰りの新幹線まで、あと1時間というところで地震に遭いました。社員や家族の安否確認もじゅうぶんにできないまま土日を過ごし、月曜日に上越新幹線で新潟に出て、山形経由で仙台に帰りました。
幸いにも社員は全員無事で、社屋にもほとんど被害はありませんでした。しかし、仕事も生活もすべてがストップです。だからといって立ち止まってはいられないので、地震の翌日には会社のトラックやワンボックスを緊急車両登録して、水や食糧、毛布などの物資を病院や避難所に運ぶことに奔走しました。石巻市内の小学校でコーヒーやお菓子を配るなど、ボランティアに参加したスタッフも大勢いました。
仕事が戻ってきたなあと感じたのは、5月の連休明けでしょうか。東北自動車道と新幹線が復旧して、人や物の行き来ができるようになってからですね。よかったと思うのは、イベントごとも過度な自粛はやめようという雰囲気が日本中でできていたことです。
震災後いちばん最初の現場のことは、忘れられません。教映社さんからいただいた「第40回日本IVR学会」で、5月19日から青森市で開催されました。青森はあの3県に比べれば、そんなに大きな被害がなかったように思われてますけど、震災当初は電気・水道が止まっていたし、ガソリンもないしで、生活は大変だったんです。そういう状況でも仕事に行けることが、本当に嬉しかったですね。後にも先にも、あんなに全員総出でやった学会はないですよ。「そんなにいらん」ってほどでしたけど、スタッフは仕事に飢えてましたから「やっと仕事に行けるぞー!」って、めっちゃ盛り上がってました(笑)
--本当に大変なことを乗り越えてこられたんですね。もう、仕事は順調で?
渡辺 むしろ景気がいいくらいです。もちろん津波の被災地の状況は、みなさんも報道等でご存じの通りですが。
--MICEの関係だと、夢メッセみやぎが壊滅的な被害を受けましたね
渡辺 県が早急に復旧工事の予算を立てたこともあり、翌年の7月には再稼働に漕ぎつけました。震災前は、それほどしょっちゅう行っていた施設ではないのですが、リニューアルからずっと埋まっていて、震災前より賑やかです。われわれが仕事に行く機会も明らかに増えましたね。
--みなさんの地域は、当時どんな様子でしたでしょうか
永山 札幌もイベントがなくなりました。大きなイベントになると東京が絡みますから、そっちから物資が輸送されないので、何もできないという状況でした。インフラが復旧してからも、東北や首都圏で中止になったイベントやコンベンションは、ほとんど上がってこなかったですね。
髙嶋 四国も3月、4月・・・5月末くらいまでほとんどの案件はなくなりました。まず大きな仕事からなくなりました。ウチから依頼していた業者さんにも、随分キャンセルの連絡入れましたよ。ごめんね、って。でもみんなすぐに分かってもらえましたよ。この時期にかかってくる電話は、ほぼ間違いなくキャンセル電話だねって。
井上 みなさまの話を聞いていると申し訳ない気持ちですが、その仕事の多くが、こちらに流れてきてたんですよね。
髙嶋 あの時は、京都や大阪を飛び越えて九州まで飛んでいった印象です。
井上 直接的に何の被害もなかった私たちは、あの映像のショックが大きすぎて「ホントかな」と呆然としていました。それでも仕事は、止まるどころか流れてきましたから、忙しかったです。みなさんとの温度差がありすぎて・・・
--それでも中止になる国際会議もあったんですよね
井上 開催そのものが中止になるというのはほとんどなかったと思います。ただ海外の参加者が来ないというのはたくさんありましたね。
--風評被害の最たる事例ですね。中国や韓国からの観光客も激減したと聞きました。

◆常に最先端の技術と情報を身に付ける

--さて、事例の話に戻ります。渡辺さん、お願いします。

渡辺 マッピングの事例を2つ紹介します。これは泉パークタウン・タピオというショッピングモールの誕生5周年を記念して行われたマッピングです。「目覚めの森から夜の星空とオーロラまで、タピオの森の一日を表現する」というストーリーで、こちらはシネ・フォーカスさんとやらせていただきました。センターコートのドーム型の天井に、4方向からクロスして投映しました。もうひとつは2013年10月に、山形市の霞城公園というところにある城壁に投映しました。1.2万ルーメンの液晶プロジェクタを3台使ってます。ソフトと制作は、いつもいっしょに仕事をしている地元の制作会社がやりました。
髙嶋 ショッピングモールだとセッティングの制約が大変だったのでは。
渡辺 そうなんです。セッティングは閉店後の22時から。天井のCADデータがなかったので、このドーム型の球面に目測で合わせるしかなかったんです。当然徹夜です。しかもこの2つの現場が同時進行だったので、仙台のセットをいちどバラして山形に持って行って、また仙台に帰ってくるという1週間でした。
--先ほどから、キツイ話しばかりですね(笑)。それにしても、みなさんやはりプロジェクションマッピングには力を入れているというか、熱心に取り組んでいらっしゃいます。
渡辺 ウチは2012年の暮れ辺りから、マッピングをやりたいという問合せがとても多くなりました。ただ「東京に見積もりだしたら、ン千万もすると言われた」と、我々に相談がくる前に企画がなくなっていることも多い。でも東北にだって制作会社はあるし、我々機材屋だっています。ゼロから手探り状態でしたが、我々も実績が欲しいという思いがあったので、地元業者間で技術面も含めて協力し合いましょうと。現場スタッフはやる気に満ちていますから、なるべく多くの新しいことを経験させたいという思いもありました。それでがんばって事例もできたので、ここからは東北に打って出ましょうといった段階です。
--先ほどの光映堂さんの事例も、同じ目的ですね。マッピングという手法に対する需要は当然ありますが、これに限らず何でも対応しようというみなさまの姿勢というか、現場スタッフの貪欲さやバイタリティがすごいなと思います。こういう人たちが映像演出の世界を支えているのなら、お客さんにとってこれほど安心なことはない。だからみなさんに仕事を依頼する人たちは、もっといろんなリクエストを出してほしいし、予算だってもっともっと上げていいはずだと感じます。

◆お客さまへの信頼の証、JVR のチームワーク

--さて、これまでのお話を伺っていて、みなさんの仕事上、最新の技術や情報がとても大事なのだと感じました。みなさんは首都圏や大都市圏とは、普段どのようにつながっているのでしょうか。
渡辺 東京とのつながりは必須のことです。機材を借りることも然りですが、多くの案件は中央が決定権をもっていて、中央発信ですべてが決まっていきます。この流れはこれからも変わらないと思います。したがって、東京で何が起こっているか、JVRの仲間がどんな仕事をしているか、常に注視していないと地方の業者は追いつけない。東京の仲間とは、案件を通してもつながっていますが、これが本当に大事。私は月に1、2回は情報収集のために東京に行きます。
髙嶋 東京に比べると2、3年くらい遅れていると感じます。画面サイズをみても、16:9のハイビジョンサイズは、東京では当たり前ですが、私たちの地元では、まだまだSD(4:3の旧サイズ)が使われています。いまやっと16:9が動き出したといったところでしょうか。
--そういうものですか
髙嶋 そういうものです(笑)。東京や大阪の仲間にヘルプで呼ばれて行って「ああ、こういうことしているのか」というのがわかる。もちろん普段から、電話やメールでも問い合わせて、最先端の情報を知るようにしています。これはやはり、JVRのつながりがあってこそですよね。
永山 札幌も遅れていると思いますね。同じく、未だにSDの中継もありますし、地場発信の仕事がまだまだ少ないと感じます。仕事のなかで東京の技術なり最先端を体験しながら、ここで学んだことを次につなげていくという姿勢が大事だと思います。
--福岡はどうですか
井上 九州の田舎という認識ですよ。東京や大阪の仲間は機材量もすごいので、そういうところも参考にします。いいモノはいっぱいあるけど、ウチで全部は買えないから情報が大事。だから、購入基準は東京や大阪でよく使われているもの。実際に利用している仲間の「これいいよ」という声です。JVRのネットワークは本当に役立っています。
--つくづく、みなさんの業界は横のつながりが大切なのだと感じます。それは機材の貸し借りというレベルではなく、お互いのスキルや経験を高めるためのネットワークなのですね。これからもみなさんの仕事をしっかり取材して、映像演出の魅力を多くの関係者に届けたいと思います。菊地さんからもひとことお願いします。
菊地 東京とのつながりが強調されましたが、ウチからすれば、全国に仲間がいて、いっしょにやっていただけるから、お客さんから自信をもって仕事を受けられるわけで、JVRのネットワークが業務上不可欠なのは同じです。このことは、どの会員企業も同じ立場だと思います。ムリなお願いをすることもあって申し訳なしですが(笑)。JVRというネットワークをさらに強固にして、お客さんにいろんな提案ができるようになればいいと思います。
--素晴らしい締め(笑)。みなさんおつかれさまでした。ありがとうございます。

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JVR座談会アーカイブス

第1回 ビジュアル空間をつくるプロフェッショナルのシゴト
第2回 ~プロが語る仕事の舞台ウラ
第3回 観客を魅了するステージ演出の舞台ウラ