JVR協会座談会 第1回「若手・中堅が語る仕事の魅力」-2

日本映像機材レンタル協会 & ピーオーピーPOP合同企画 座談会 <第1弾>

感動と喜びを与えることがやりがい!! ~フレッシュマン・中堅が語る日々の仕事の魅力とは~

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◆アーティストのビデオ係 スライド画像1000枚


 ――これまでどんな仕事をしてきましたか。思い出深い仕事は

國分 昨年の11月から12月にかけて、海外アーティストのジャパンツアーに帯同して全国を回りました。その名古屋公演のとき、私の仕事は設置と撤去だったのですが、ビデオカメラを渡されて、ボーカルの人をずっと撮れと。それで楽屋から本番のステージ脇、終了後のようすまでずっと密着していました。

――それはスゴイことですよね

國分 そうですね。ずっといっしょでしたから、いろいろ話しかけられて、「Good Job!」なんて言われたときは、うわーって舞い上がりそうでした。

――それってメイキングビデオですか

國分 私もそう思ったのですが、本人が見るためだけのものだったそうです()。でもスゴイ役得でした。撮影中に、彼が汗を拭いたタオルがカメラの上に乗っかったんですけど、あれはもらっておけば良かった。

――()。宮川さんはどんな仕事をしてきましたか


宮川
この2月 に開催された展示会で、弊社が映像の指定業者を務め、いくつかのブースとセミナールームで映像演出をやらせていただきました。私は出展者さんからのリクエ ストを現場のスタッフにつなぐ担当だったのですが、多くの機材や資材を会場に持ち込むので、管理をしっかりしなくてはと思いました。

――入社してすぐに、メディアテクニカルが出展した展示会があったそうですね

宮川 昨年4月 に「国際イベント総合展」に出展したのですが、私は入社式を終えたあとすぐに研修の一環としてこの展示会のアテンドをしました。入社直後でまだ会社の業務 を詳しく理解していなかったのですが、「当社はこういう会社です」と現場の先輩達におしえていただきながら説明していました。社内で書面を見ながらおぼえるのでは なく、実際にお客さまと話しながらおぼえることができ、刺激的な経験でしたが、今思えば良い経験になったと思います

――愛情はあるけど、使い方は荒いですよね、この業界()。溝井さんは


溝井
昨年の10月から年末にかけて、アメリカの、かの有名なキャラクターブランドのクラシックコンサートツアーに帯同しました。3か月で38公演あったのですが、ウチからは私一人だったので、たいへんでした。

――その若さで現場をまかされるのですか

溝井 先輩が早くこの仕事を引き継がせたくて、むりやり()

――どんなところがたいへんでしたか

溝井2時間の公演中にスライド画像が1000枚くらい用意されているんです。これを生の演奏に合わせて切り替えていくのですが、やはり人がやることなので、毎回タイミングが変わるんです。特に最初の3公演くらいまでは、直前の変更が多くて対応に苦労しました。でももう慣れるしかない。演奏を聴きながら小節をきざんで、キューを出す感じです。譜面も台本もありますが、それを見ていては間に合わないので、自分の感覚でやるしかないんです。

――すごいプレッシャーだったのでは

溝井 代わりがいないので、自分が遅刻したら公演が止まってしまうというプレッシャーが…

――そこですか()

溝井 あと、スケジュールもきつかったですね。なかでも富山から神奈川までの深夜移動のときは、演奏の人もいっしょだったのですが、午前4時ごろに現地について、そのまま設営開始でした。でも、歴代の担当者もこの苦労をしてきたので、自分も頑張るしかないです。

――キツいですねえ。せめて2人体制にならないのですか

溝井 予算が・・・

――やはりその問題になりますか・・・


三島
PAや照明さんは何人かでやることが多いのですが、映像は基本的に1人ですよね。やればできてしまうのがいけないのでしょうか。PAのマイクテストは2人必要ですから、それがうらやましいような。


國分 私が担当したツアーも1人でしたよ。



溝井
2人ぐらいいてもいいと思いますけどね。

――三島さんの仕事はどうですか

三島 銀座の宝石店のショーウィンドウで、のぞくと万華鏡のようにビジュアルが動くというディスプレイを手がけました。また、長年親しまれているロボットアニメのファンイベントでは、スライドと3面スクリーンなどを使い、天井にもビジュアルを映して、大がかりな演出をしました。このように、空間づくりの一部としてのビジュアル演出という仕事がふえてきたように感じます。実際、これらの仕事はディスプレイデザインの分野から高い評価をいただきました。

――これからの時代は、空間デザインと映像が、ますます密接にかかわってくるでしょうね。それにつれて、企画の段階からみなさんが参加する機会もふえているのではないですか

三島 いま話したファンイベントは、かなり早い段階から代理店さんと打ち合わせを重ねて実現しました。なので、こちらからいろいろな提案もできて、私たちの力が しっかりと発揮できたと思います。私も思い入れが強くなって、予算は厳しかったのですが、会社にどうしてもやりたいと頼み込んで、OKをもらったことが思い出です。

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