ホーム ブログ ページ 225

ドローン500機が夜空を舞った 東京モーターショーレポート04 

OPEN FUTUREをコンセプトに未来の生活を感じるコンテンツで来場者100万人を目指す第46回東京モーターショー2019。その模様を複数に分けてレポートする。

東京モーターショーは開催期間内の10月24日から27日の夜間に、ドローン500機を使用したナイトショー「FUTURE DRONE ENTERTAINMENT 『CONTACT』」を実施した。クリエイティブディレクターを務める小橋賢児氏の演出のもと、約20分の間行われたショーはインテル社のドローン「ShootingStar」500機が3Dサウンドやレーザー、ライティングといったテクノロジーとともに夜空を舞うものだった。

私たちのイマジネーションが創造へと変わる時、奇跡のCONTACTが起こる。

お台場の夜に突如できた非日常空間に日本屈指のクリエイター陣が作り出す空間は、
まるでイマジネーションによって造られたスペースシップに乗船するかのよう。
壮大な宇宙の深遠までのスペーストラベルに出発します。(東京モーターショー「CONTACT」ページより)

と謳う通り、多くの来場者で溢れ返った会場には開始前から宇宙船の搭乗を思わせるアナウンスが流れ、来場者へ宇宙の旅への期待感を高めていた。

ショーはステーションからの出発に備えて高まる宇宙船のパワー音とともに、AIによるアナウンスが流れるところから始まる。旅が始まる高揚感のなか、シャットダウンエラーやサイレンが鳴り響くアクシデント演出が起こり、会場は一気にSFの世界へ。映像のほかレーザーやスモークといった最新テクノロジーを駆使したダイナミックな演出を少しでも記録に収めようとスマートフォンを掲げる参加者が目立った。

ショーの中盤に入るといよいよドローンの登場だ。演出の要となっていた三角のオブジェの背後から光を放つドローンがふわふわと飛んで現れ、整列。発光色を変えながら羽衣のように波打った動きを見せた後、音楽に合わせ、惑星やバレリーナ、大空を飛ぶ鳥や顔など、ストーリーに合せ様々な形を作り出し来場者を魅了していた。

 

 

 

 

展示会でノベルティを効果的に活用するためには

「ノベルティ」。営業や販促イベントでも使われることの多いツールだが、展示会では、どんな役割を果たすもので、どのように利用することが効果的な使い方なのだろうか。あらゆるノベルティの製作・販売を手掛けるイディアス・代表取締役社長の大久保伸氏に聞いた。



ノベルティの役割と効果的な使い方

展示会のノベルティには、ブースに訪れた人や名刺交換をした人、アンケートに答えてくれた人などに渡す「不特定多数の展示会来場者に配布するもの」と、商談が成立した相手や既存の顧客、営業先企業の決定権者に「ブース来訪のお礼として渡すもの」の2種類がある。

大久保 伸 氏

■不特定多数に配布するノベルティ

「不特定多数に配るタイプのものを〝ばらまきグッズ〞と呼んでいますが、ノベルティはただ配るだけでなく、きちんと役割があります」と話す大久保氏。
展示会に出展する目的は企業によって異なるものの、商談につながる顧客を獲得することを目標に掲げている企業がほとんどだ。そのためノベルティは、ぜひこの目的を達成するために活用したい。

はじめに、商談の成約率を上げるためには、自社に興味を持ってくれる人の母数を増やす必要がある。ノベルティは、ブースの前を素通りしてしまいがちな来場者をキャッチできるため、この点で大きな力を発揮する。

展示会場にはブースが並び、多数のサービスが紹介されているが、ブースの第一印象だけではサービスの内容が分かりにくく、どんな形で自分たちの役に立つのか予想がつかない。もしブースに入って、求めているサービスと全く異なっていた場合、展示会後の電話やメールを煩わしく感じるため、「できるだけ関係のないブースには入りたくない」というのが来場者の心理だ。
しかし稀に、ノベルティ欲しさに人だかりができているブースがあることもある。自分の探しているサービスとは明らかに違っていても、人だかりが「何だろう」「面白そう」という気持ちを喚起させる。来場者の好奇心を刺激し、ブースに人を集めて賑わいを作り出すことで、ブースに入ろうかどうか悩んでいる人の背中を押す効果もある。

またノベルティは、来場者との会話のきっかけになることがある。出展品と全く関係ないノベルティであっても、来場者に渡して反応があると、そこから会話が弾み商談へ進むこともある。話のきっかけを作り、ユーザーに心を開いてもらうことは、商談の中でとても大事なポイントで、ノベルティがこの役割を果たしてくれる。例え展示会のアテンドに慣れていない新人のスタッフであっても、ノベルティを配ることで通りがかる人に声をかけ、効率よく来場者をキャッチできるほか、配っているものを通して来場者と会話もでき、スタッフのレベルを問わずに集客が可能になる。

ブース自体に華やかさを演出する効果もあるという。近くのブースが派手なデザインや人気企業である場合、どうしても来場者の視線がそのブースに逸れてしまうが、カラフルなノベルティを持ったスタッフがブースの前に立っていると周囲が華やかになり、ブースが魅力的に演出できる。このようにサービスやブースそのものよりも、ノベルティに注目させる出展戦略を立てることも活用方法のひとつだろう。

イメージ画像

■ブース来訪のお礼として渡すノベルティ

より商談を深めたい相手や企業の決裁権者に、展示会で自社ブースに足を運んでもらうことは重要な商機だ。
相手が一度きりのビジネスライクな関係のままでいようと感じるのか、それともこれからもっとさまざまな付き合いや商談を進めていきたいと感じるのかは、商談相手に対するこちらの気持ちが伝わるか否かだという。
「商談成約の記念や、ブースに訪問したとき特別にプレゼントとして渡されるものは、高いものでなかったとしても、心に残ります。ペンやメモ帳でも、しっかりとケースに入ってい
て、上品に社名が印字されているものであればなおさら、その企業の気持ちを感じ取ることができます。小さなことですが、こうした心配りによって商談の今後の展開も大きく違ってくるでしょう」。(大久保氏)

ノベルティのトレンド、最新商材

展示会向きの商材として、ライトやタッチペンつきの多機能ペンなどが挙げられる。来場者からのリアクションや小さな笑いを誘うツールは会話のきっかけを作りやすいからだ。また、季節によって暑さや寒さが厳しくなる展示会場では、扇子やカイロなども人気の商材となっている。

最新の商材としては、リレーアタック防止のキーケースや、米などもノベルティとして登場している。ほかにも、スマートフォンを置いて充電ができるワイヤレスチャージャー、小さなケースに入っているレインポンチョ、水をすぐに吸収する珪藻土コースター、金塊を模した箱に入ったブランケットといったユニークなノベルティを活用している企業もある。

ゴールドボックスブランケット
お米ノベルティ(1号)

定番は、フリクションやボールペンなどの筆記具、付箋やメモ帳で、不織布のバッグやキャンバス地のトートバッグも根強い人気がある。
よく利用されているノベルティでも、色違いを数種類用意したり、箔押しでロゴの印刷をしたりすることによってオリジナリティを出し、他社と差を付けることができる。また、来場者に好きな色を選んでもらうことで、「選んだ」という体験が相手の記憶に残り、後の営業活動も有利に働く。こうした戦略も視野に入れながら、ノベルティを活用していきたい。

 

イディアス・ノベルティ専用サイトへはリンクから。
ほしいノベルティ

映像を駆使してモビリティを表現するブースに注目 東京モーターショーレポート03

OPEN FUTUREをコンセプトに未来の生活を感じるコンテンツで来場者100万人を目指す第46回東京モーターショー2019。その模様を複数に分けてレポートする。

前回レポートした「FUTURE EXPO」は今年のモーターショーのコンセプト”OPEN FUTURE”をより色濃く見せた企画だったが、車ファンが最も期待するであろう自動車産業メーカーのブースもまた「この自動車が、このテクノロジーが未来の生活をこうします」と直感的に伝えるような演出が多く見受けられた。それらの多くはモビリティに乗ったときに流れる未来の街の景色を映像で流し、体験者や来場者に没入感を与えていた。

ディスプレイ、VR、マッピングを活用した展示をいくつか紹介する。

 ディスプレイ 

三菱電機ブース

車型のプロモーションスペースを設ける出展者は多く、中にはウィンドウ部分をディスプレイにして走行中をイメージさせる企業もあった。車型の体験スペースはインパクトがあるものの乗車人数が限られるという特徴がある。工夫が見えたのは三菱電機ブースだった。車型スペースを大型ディスプレイの中に埋め込むように配置。未来の街の映像を映すことで車内に入った人だけでなく、ブース付近の来場者にもモビリティのある暮らしをイメージさせる作りとなっていた。

また運転席を設けディスプレイを配置する企業も多く見受けられた。多くはハンドル付きで実際の運転をイメージできるような仕様となっており、より没入感を高めるために視野角に複数のディスプレイを設置する企業もあった。

[supsystic-slider id=6 position=”center”]

 VR(バーチャル・リアリティ) 

視覚的に高い没入感を得ることができるVRを活用する企業も目立った。日立オートモーティブシステムのブースでは”VRTheater”と称し複数人で自動運転の走行シーンを体感できる体験コーナーを設け、来場者にも体験者のが見ている世界を伝えるように通路に向けディスプレイを設置した。

日立オートモーティブシステム

 マッピング 

LC

筆者が特に印象に残っているブースがマッピングを使ったレクサスブースだ。レクサスのLCを展示した「Time in Design」と名付けられたシアターでは様々な景色や時間帯のなかでLCが見せる表情を表現している。マッピングされた映像は走行中に”ボディに映る景色”。車体の形状にそって映し出された夕日や木陰、街頭などが美しく印象的だった。

 

未来の生活を体感できるFUTURE EXPO 東京モーターショーレポート02

OPEN FUTUREをコンセプトに未来の生活を感じるコンテンツで来場者100万人を目指す第46回東京モーターショー2019。その模様を複数に分けてレポートする。今回は今年の目玉コンテンツの一つ、青海エリアのMEGA WEBで展開された企画「FUTURE EXPO」。

東京モーターショーを主催する日本自動車工業会の豊田章男会長は9月に行った説明会で「ただ車を展示するショーでは東京モーターショーはじり貧のまま終わってしまう」と発言しており、アメリカでは自動車発表の場がデトロイトモーターショーからCESに移行していることや、未来の生活を自動車だけで表現することの難しさから、未来を体感してもらいたいとして「FUTURE EXPO」の企画背景を説明していた。

FUTURE EXPOの入口は未来感・SF感あふれる真っ白な作りで、通路を抜けるとバーチャルキャラクターが質問などに答えるバーチャルトークが来場者を迎える。取材時も子どもたちが群がり、キャラクターとの会話を楽しんでいた。

会場では基礎パネルブースのような展示方式は非常に少なく、展示物は企業ごとにまとめず、展示物単体を配置。触ることができないものはパーテーションポールなどで隔て、情報先として製品名と追加情報のためのQRコードを提示しているものが多かった。


”Living Room””Business””Relax””Entertainment”といったシーンを想定しているpanasonicの自動運転車、「SPACe_L」 はタッチ式ディスプレイとなっているサイドのウィンドウや天井に水中や花火の映像を流し、スタッフがウインドウに浮き出る指文字を書いてパーティーシーン演出していた。

SPACe_L

FUTURE EXPOは自動車産業の未来だけでなくあらゆる産業の未来、日本の未来を見せるために、東京2020オリ・パラの経済協議会会長を務めた豊田氏が自動車産業外へ声を掛けたことが明らかとなっている。そのためスポーツに関する出展も多く、eスポーツコーナーやロボット、映像などテクノロジーを駆使した未来のスポーツを体感できるコンテンツも目立っていた。

また夏季パラリンピックはこれまで同じ都市での開催が無く、2020年の東京パラリンピックで初めて同じ都市での開催になることから、豊田会長はパラリンピックを開催する都市のありかたを示すためにすべての人の移動の自由を提供できる未来をFUTURE EXPOで訴求する構えを見せていた。実際に会場には2020東京オリパラでトヨタ自動車が提供するモビリティ「APM」を展示していた。

 

 

 

 

屋外企画OPEN ROADで最新モビリティに乗ってみた 東京モーターショーレポート

OPEN FUTUREをコンセプトに未来の生活を感じるコンテンツで来場者100万人を目指す第46回東京モーターショー2019。その模様をレポートする。

今回注目したのは小型モビリティの試乗体験を実施するOPEN ROAD(オープンロード)。場所は有明エリアと青海エリアを結ぶエリアで、仮設施設の東京ビッグサイト青海展示棟が次回に開催時には無くなるであろうことから、2019年ならではの企画といえる。

試乗体験は、エリアにあるすべてのモビリティで試乗しながら西・南展示棟のある有明エリアから青海展示棟まで移動できるわけではない。モビリティによって試乗エリアは分かれており、貸出場所から約100メートルほどを回るものがある。取材ではトヨタのパーソナルモビリティ歩行領域EV(立乗りタイプ)と超小型持モビリティi-Roadを体験した。

パーソナルモビリティ歩行領域EV(立乗りタイプ)

 パーソナルモビリティ歩行領域EVは直立したまま移動可能なモビリティ。電源ボタンを押し、タッチ式のキーをかざすとパネルに設定した速度が表示される。右手ハンドル後ろ側に親指で押せるアクセルがあり、自転車のようにハンドルをにぎることでブレーキがかかる仕様だ。係り員の説明後は一人でコースを進み、自動車が通る交差点付近では手押しで進む。Uターンは少しコツが必要だが、操作性は簡単で安定した乗り心地だった。

 
 

「23日のプレス公開日も合わせ、すでに130人ほどが体験した」というi-Road。前輪2つ、後輪が1つのミニカーに区分されるため、普通自動車免許が必要だ。受付で免許を提示した後、アルコールチェックを受ける。操作方法などは普通自動車と変わらず、係り員が乗車した先頭車両に続き発車。Uターンだけでなく、先頭車両はぐねぐねと走行するなど、傾いても倒れないことを後続の参加者に体感させる。

 

試乗は上記以外にも電動キックボードや2人用モビリティ※などさまざまなものが用意されている。※後部座席のみへの試乗で、運転できないタイプあり

 オープンロードでは試乗だけでなくスーパーカーや東京オートサロンの展示車なども配置されているため、試乗できない人も移動しながら楽しむことができる。

キーワードは「未来」 東京モーターショー2019開幕

第46回東京モーターショーが開幕した。24日は特別招待客に向けに公開され、25日より一般公開となる。

メイン会場となる東京ビッグサイトでは24日に開会式が実施され、主催である日本自動車工業会の豊田章男会長が挨拶。日本各地に被害をもたらした台風19号の被災者へのお見舞いの言葉を述べ「停電中はEV車をはじめとする電動自動車が役に立てたことが認識できた。被災地の一刻の早い復旧に向けて、引き続き取り組みを進めていきたい」と続けた。

また令和初の東京モーターショーになったことから「令和には人々が美しく心寄せ合う中で心花開くという意味があると知った。これからの車はCASE(connected、Autonomous、Shared、Electricの略)と呼ばれる技術革新によって街と繋がり人々を支える社会システムの一部となる。まさに自動車産業ではいろいろな産業の人々が美しく心寄せ合い新しいモビリティの可能性を想像していく新しい時代になっている」と話し、今回のコンセプトであるOPEN FUTUREについても未来の暮らしを感じてもらえるコンテンツを用意したと述べ「未来を体感し笑顔になってもらい、笑顔の輪を日本中に広げていくのが基幹産業の責任でもあり役目と感じている」と語った。

総裁の瑤子女王殿下は大役でプレッシャーを感じているという開会式での挨拶やテープカットについて「今日視察を終えて自分の部屋でへこむのか、小さなガッツポーズが出来るのか今から不安を感じております」とユーモアを交えて述べられ、さらに「運転する回数がすくないにも関わらずゴールド免許になってしまいました。運転しなければと思っているのですが女王という立場柄、運転中護衛官や警視庁から見守られる体制です。何かあっては申し訳ない、では済まされないので日々乗るタイミングも迷っています。今の話を聞いて私一人で運転できるいいスペースをお持ちのメーカーの方がいらっしゃいましたらお声をかけていただけたらと思います」と続け、参加者の笑いを誘った。

同じく開会式に参加した小池百合子東京都知事は電気自動車など環境への配慮面や自動運転といった安全への配慮面から自動車産業が凄まじい潮流で世界を変えつつあることと述べ「この変化の波をとらえて新たな価値を高めていかなければならない。今回のモーターショーはその流れをとらえた新たなものになっているという。未来を感じられる素敵な展示会となってほしい」と期待の声を寄せた。

テープカットのようす

東京モーターショーでは187の企業、団体が出展。11月4日まで開催する。

500機のドローンが舞うナイトショー「CONTACT」開催決定 東京モーターショー

日本自動車工業会は10月24日から11月4日まで開催する「第46回東京モーターショー」でインテル社のドローン「ShootingStar」500機が3Dサウンドやレーザー、ライティングなどのテクノロジーとともに夜空を舞うスペクタクルショー「FUTURE DRONE ENTERTAINMENT 『CONTACT』」を開催する。場所はお台場「夢の大橋」上空(青海有明間のシンボルプロムナード公園内)。開催日時は10月24日から27日の4日間で、時間は18:30から19:00を予定。特別観覧エリアは整理券制とし、当日分を14時と17時以降の2回に分けて夢の広場で配布予定となっている。※天候等の事情により、中止または開始時間の変更の可能性あり。

小橋賢児氏

CONTACTはこれまで2000機以上のドローンを飛行させたギネス世界記録を保持するインテルコーポレーションの協力のもと実施される。総合演出はダンスミュージックフェスや未来型花火エンターテインメント「STAR ISKAND」などを手掛けた実績を持つクリエイティブディレクターの小橋賢児氏。さらに共同演出として演出家 潤間大仁氏も参加するほか、イマーシブ3Dサウンドエンジニアの伊藤カズユキ氏(KISSONIX)、ケミカルブラザーズのライブ映像演出などを手掛けるJonny.tv、レーザーアーティストYAMACAHNG(REALROCKDESIGN)などのクリエイターが集結した。

DESIGNART TOKYO 2019 東京の街をミュージアムに見立てたアートの祭典が開催

DESIGNART 実行委員会は本日10月16日から27日の10日間、デザインとアートの祭典「DESIGNART TOKYO 2019」を開催する。
このイベントは、世界中からアート、インテリア、テクノロジーなどさまざまなジャンルのモノやコトが集結するデザインとアートの祭典。前回からエリアを拡大し、表参道・外苑前、原宿・明治神宮前、渋谷・恵比寿、代官山・中目黒、六本木、新宿、銀座など東京都内各所で展開し、来場者およそ20万人を見込む。

同イベントの発起人・青木昭夫氏(MIRU DESIGN代表取締役)は「今回のフェア特徴はエリア拡大のほか、女性の活躍が挙げられる。また15カ国からアーティストが参加し、より国際的なイベントになっている。見て楽しみながら、生涯ともに暮らすパートナーにしたいと思うような作品を探して欲しい」と話す。

3年目となる今回は、個人ではなく社会全体でアートを支える文化を成熟させるための活動をスタート。企画として、「1% for Art」という法制度を日本で実現するためのプロジェクトを展開する。
Design Pierとのコラボレーションにより、1% for Artのプログラムとアジア各国のデザインスタジオによるデザインオブジェクトの展示を行う。

「1% for Art」は、公共建設の建築費の1%をパブリックアートの制作費用に充てるという、欧米諸国や韓国などで法制化されている文化制度。この制度によって、人々が日常的にアートに触れられる社会が実現するとともに、アーティストやデザイナーの雇用が創出され、クリエイティブ産業の活性化が期待される。

また、2019年のパートナーカントリーはイスラエル。青山・スパイラルガーデンを会場に「エデンの園」と題し展示を展開。自然・文化・テクノロジー・神話の間に生まれる緊張関係を起点に、死海の“塩”と、農業革命や現代生活を象徴する“麦”という、イスラエルの資源にまつわるふたつの神話の出合いをインスタレーションで表現。

新たに追加となった会場、新宿・リビングデザインセンターOZONEでは、リトアニアのアートとデザインのほか、「Ung Svensk Form/Young Swedish Design(ヤング・スウェーデン・デザイン)」の入賞アーティスト3人が出展する。

ほかにも104会場でさまざまな作品の展示を予定している。展示作品と展示会場の詳細は「DESIGNART TOKYO 2019」イベントページからチェックできる。

FOUR LITHUANIAS/VARVA JEWELLERY
FOUR LITHUANIAS/VARVA JEWELLERY
グーグル デザインスタジオ「comma at 21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3」

Hitachi Social Innovation Forum 2019 TOKYO レポート

日立製作所は10月17・18日の2日間、東京国際フォーラムにてHitachi Social Innovation Forum 2019 TOKYOを開催した。

ロビーにはレゴで作られたアートウォールを設置。「Hitachi Social Innovation is POWERING GOOD」は日立が掲げる2021中期経営計画のキーメッセージ

Hitachi Social Innovation Forum は日立グループのイベントとしては世界最大規模のもので、IT分野や社会イノベーションといった同社の強みを組み合わせ、それぞれ「MOBILITY」「LIFE」「INDUSTRY」「ENERGY」「DIGITAL INNOVATION」「SECURITY」「WORKSTYLE INNOVATION」をテーマに講演や対談、セミナー、展示を展開する。

イベントでは「Hitachi Events」アプリを導入しており、展示の検索やステージタイムスケジュールのほか、オリジナルグッズがもらえるデジタルスタンプラリー機能を搭載。さらにSNS投稿キャンペーンを実施した。

18日に行われた特別講演ではイノベーションの研究を行うニューヨーク大学のメリッサ・シリング氏が登壇。「偉大なイノベーターたちの物語~画期的なイノベーションの起こしかた~」と題し、ニコラ・テスラやイーロン・マスク、マリ・キュリーなど数々のイノベーションをもたらした著名人を挙げ、彼らの共通項からイノベーションを生み出す人材について講演した。

展示会場では入口正面にメインステージゾーンが設置され、社会の課題解決やQuality of Life向上に向けた映像を上映。進んだ先では「MOBILITY」や「LIFE」など7テーマにゾーンを分けて日立が取り組んだ社会イノベーション事業の成果や今後の展望を紹介した。「DIGITAL INNOVATION」ゾーンでは近年注目の高まるオープンイノベーションを「社会課題を探索する協創活動」と表現し8つのトピックスを掲げたほか、37のトピックスを掲示した。

メインステージ
ENERGYゾーン。エネルギーソリューションがコンセプトのジオラマにはAR機能を搭載。

MOBILITYゾーン

博展が手掛けた「光と霧のデジタルアート庭園」がグッドデザイン賞を受賞

イベントや展示会を中心に企業・団体の体験型マーケティング活動を支援する、株式会社博展が手掛けた「光と霧のデジタルアート庭園」(場所:東京ミッドタウン芝生広場)が、2019年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞した。博展としては、同賞は2年連続の受賞となる。

同作品は枯山水をモチーフにした巨大なアート庭園で、今年7~8月にかけて公開された。

庭に面した縁側(エンガワ)に座り虫の声を聞き、花火を愛で、夏の暑さをも風情として楽しもうとする、そんな感性豊かな日本の夏の原風景を現代的に再構築し、新たな夏の風景をつくりだすことへのチャレンジだったという。

審査委員からは「六本木という都会のど真ん中で、縁側に座り、水を打ち、花火を見上げ、涼やかさを楽しむという日本古来の伝統手法のオマージュをテクノロジーの力で生み出し、老若男女が集うことのできる、全く新しい空間を創造した。」と評価された。

<詳細はこちら>

グッドデザイン賞の該当ページ:
https://www.g-mark.org/award/describe/49607?token=MJkcgBFDJK

メイキング映像:https://vimeo.com/287386554