【無料講演会】最強の出展結果を出す「ロジカルなブースのつくり方」 – 3/21(木) 夢メッセみやぎ講演会

3月21日に夢メッセみやぎで、展示会出展企業や業界関係者などを来場対象とした「第14回 夢メッセみやぎ講演会」が開催される。今回の講演内容は、会場内で実際にブースを設営し、それを教材としてデザインのプロセスや成功のアイデアを紐解くというユニークな試みである。本記事では、講演会の打合せのようすを通じて、本イベントの見どころを紹介する。


名称:第14回 夢メッセみやぎ講演会
会期:2024年3月21日(木)  14:00~16:00
会場:夢メッセみやぎ 本館会議棟 大ホール
料金:無料
詳細:夢メッセみやぎ公式サイト


Scene1:講演会を有意義な内容にするためには?

SUPER PENGUIN 竹村 尚久 氏
みやぎ産業交流センター 阿部 清香 氏

竹村 はじめに、出展する展示会はどのようなものを想定していますか?

阿部 今回の講演会の聴講者が関心を持ちやすい展示会にしたいですね。つまり、イベントの主催者やサポート企業、地方自治体が来場対象である展示会です。

竹村 それでは、東京で開催する「イベント主催者向けの展示会」に出展するものとして話を進めましょう。出展者である阿部さんが自らデザインするブースと、私がデザインするブースの2つを制作するにあたり、共通の目的は「夢メッセみやぎで展示会やイベントを開催したくなるようなブースづくり」ですね。実際に展示会の主催者が来場者として来てくれている、という想定です。また出展位置は、1小間ブースが多く並んでいるエリアの中央あたり。ブースは1面のみ開放で、両サイドは他の出展者に囲まれており、3メートル幅の通路の向かい側にも他社の出展ブースが並んでいるという、よくある配置としましょう。その方が、聴講者にとって参考になると思います。

阿部 そのほかに決めておくことはありますか?

竹村 パッケージブース(壁面や社名板、カーペット、テーブルなどが含まれた基本セット)という設定ではなく、1小間(9㎡)のスペース渡しとして考えた方が、われわれも聴講者も楽しめると思います。そして1小間なので、木工造作ではなく、オクタノルムなどのシステム部材を使用するという想定が現実的だと思います。木工造作と比べて、デザインの自由度は減ってしまうかもしれませんが、その分、工夫による変化が分かりやすい。

阿部 今回の講演会は、ブースデザインの素人である私がデザインしたブースと竹村さんがデザインした2つのブースを見比べながら分析・解説することで、プロのアプローチや効果的なブースデザインの要素がより理解しやすくなるのではないかと考えています。

竹村 なお出展者は、主催者があらかじめ用意しているパッケージブースのプランを選択するケースも多いため、そのフォローとして今回は、例えば「パッケージブースの活用メソッド」のような資料を聴講者プレゼントとして配布する、という手も面白いと思います。これは展示会主催者にとっても案外役立つ資料になるかもしれません。


Scene2:効果的な出展ブースデザインの方法は?

夢メッセみやぎの展示棟(青)と会議棟(緑)、西館(オレンジ)をそれぞれ空から見たときの3つのかたちを、シンボルマークとしてデザインした。ノベルティグッズやブランディング活動に積極的に活用している。今回のブースデザインにも使用する予定だ。

阿部 素人の立場でブースデザインするとはいえ、正直にいうと何から手をつければ良いのかという気持ちです。今回の企画コンセプトの都合上、具体的な答えは聞けませんが、何かヒントはありますか?

竹村 まずは全体的なブースのイメージを固めてみてはどうでしょうか。例えば、今回のブースに倉庫や受付台、商談席などを設置するかどうか、といったことです。

阿部 今回は、倉庫はなしにしようかなと思います。今回の出展目的は、夢メッセみやぎという施設の紹介で、カタログやノベルティグッズを配布するブースにする予定なので、そこまで大きなものはいらないような気がしています。一方で、以前ある展示会に出展したときに、配布物をなかなか受け取ってもらえなかった経験が悩みでもあったので、今回はそれを解決できるブースを目指したいです。そこで疑問なのですが、そもそも、無形商材の場合やブース内に商品を持ってこられない出展者は、展示会出展に不向きだったりするのでしょうか?

竹村 いいえ、それは見せ方次第です。まずは一旦、どのような来場者が来るのかを考えてみると良いでしょう。例えば、東北に住む方であっても、夢メッセみやぎについて詳しく知らない人はいるはず。今回は東京の展示会に出展するのでなおさらです。来場者は東京の人かもしれないし、大阪の人かもしれない。なので来場者は、夢メッセみやぎに対する知識はほぼゼロと仮定してみましょう。夢メッセみやぎの認知度を高めたり、理解を深めることを目的としたブースを考えてみるとデザインしやすい……というヒントなんですけど。さらに施設を使いたくなるような情報や使用感をリアルにイメージできるような工夫も効果的です。

阿部 エリアや施設としての特徴は例えば「東京駅から仙台駅まで新幹線で1時間半の距離」「7,500㎡の会場を1日、約190万円で利用できる」といった点があるものの、効果的なアピール方法に頭を悩ませています。

竹村 施設の情報は、面積や金額以外にもあります。夢メッセみやぎの場合、例えばインテリア系やアパレル系の展示会は展示ホールが向いていると思いますし、BtoCイベントやデザイン系イベントは西館が向いていると思います。多様なタイプの施設を持っていることを前面に押し出して、イベント毎におすすめの使い方を紹介するというアプローチも面白いです。

阿部 情報過多にならないようにも配慮したいのですが、そのようなときにモニターで動画を流すというのはどうですか? 動画を用いることで説明パネルの多用を抑えることはできますが、やはりプロが制作するような洗練された動画でなければ難しいしょうか?

竹村 動画のクオリティも大切ですが、モニターをiPadやiMacに変えてみるというテクニックもあります。一言でいうと、おしゃれな雰囲気づくりです。簡単にレンタルできますから。

阿部 ありがとうございます。方向性がうっすらと見えてきました。次は、来場者にブース内で長時間滞在してもらえるような工夫を考えてみます。


▼イベント概要

名称:第14回 夢メッセみやぎ講演会
会期:2024年3月21日(木)  14:00~16:00
会場:夢メッセみやぎ 本館会議棟 大ホール
料金:無料
詳細:夢メッセみやぎ公式サイト